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魔法少女まどか★マギカ 「親切なキュウべえ」

魔法少女まどか☆マギカ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)魔法少女まどか☆マギカ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
(2011/03/12)
原作:Magica Quartet、作画:ハノカゲ 他

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 うざキャラとして、ファン達に弄られているキュウべえ。魔法少女の定番であるマスコット・キャラかと思えば、似て非なる存在でした。その正体はインキュベーター。魔法少女が魔女になる時に発生するエネルギーを宇宙の為に集めています。目的の為には少女達を騙しますし、平然と人類の滅亡を眺めていました。個人的にはキュウべえに無機質的な不気味さを感じてしまいます。人間を効率よく利用するけど、目的以外の事では関心を抱いていない。ある意味でクトゥルフ神話に登場する異性物と似ているところかな。星新一の小説で、人間を陥れた宇宙人か何かが出ていたような記憶があります。それらに対しても同じ様な無機質な不気味さを感じました。

このふざけて書いたSSはフィクションです。実在の人物、団体、事件などにはいっさい関係ありません



 エム氏は非常に苛々としていた。五十路を目前に総理大臣となるチャンスに恵まれたものの、総理になれるどころか国会議員の地位まで失ってしまったからだ。エム氏は自宅で自棄酒を煽っていた。

「おのれ、エヌ氏。よくも私をはめてくれたな。おかげで職を失ってしまったではないか」

窓をこんこんと叩く音が聞こえてきた。妙な白い生き物がいた。目が赤くて、耳から妙なものが伸びている。そいつは、どうやってか窓をすり抜けて部屋にまで入ってきた。

「やあ、こんばんわ。ボクは親切なキュウべえ。困っている君を助けにきたんだよ。ボクと契約して魔法少女になってよ」

いきなり、そんな戯言を言われても意味が理解できない。エム氏は夢を見ているのではないかと、自分の頬を抓ってみた。痛かった。

「どうやら夢ではないようだ。魔法少女と言ったね?しかし、私にはそんな暇はないんだ。政治家に返り咲く為に明日から忙しくなるのだ」

「魔法少女になったら、ボクが何でも願いを叶えてあげる。でも、願いを100個にしてとかは駄目だよ。政治家に戻りたい程度の願いなら、ボクには造作もない」

「そんな事を言われても、どうやって君を信用しろというのだ?私は君が何者かも知らない」

「ボクは物理法則も曲げられる。超能力が使えるんだ。見ててね」

キュウべえが念じると、重たいテーブルやソファーが持ち上がって、空中でぐるぐると回っていた。しばらく時間が経ち、それらは元の場所に戻った。

「君はたしかに不思議な力を使える。魔法少女の件も本当のようだな。魔法少女になれば、私の願いは絶対に叶うのだな」

「うん、そうだよ。しっかりと願いを言ってごらん」

「総理大臣になりたいのだ。私も総理目前と謳われたものだが、違法献金がばれてしまい、追求されて議員を辞職させられた」

「それは憐れだね。魔法少女になれれば、不遇な境遇からも抜けられるわけだ」

「その前に魔法少女がどういう存在か、説明をしてもらおう」

「さすがは政治家。魔法少女になる前にちゃんと質問してくるね。いいよ。ボクは親切なキュウべえだから一から十まで説明してあげるよ」

エム氏はソファーに深く腰掛けた。キュウべえも反対側のソファーにちょこんと跳び乗る。

「魔法少女になれたら願いが叶う。その代わりに、魔女を倒さなければいけなくなるんだ。魔女は人を不幸に陥れる上に、人には視えない厄介な存在なんだ。この国では自殺が多いけど、大抵は魔女のせいなんだよ。自殺だけでなく、様々な不幸な出来事にも魔女が絡んでいる」

「なるほど、総理や元総理が失言を吐きまくるのも、支持率が低いのも魔女のせいだったのか」

「まあ、そういう事にしてあげるよ。魔法少女になると、ソウルジェムというアイテムを得られる。奇跡の力を使う度にソウルジェムには汚れが溜まっていく。魔女を倒すと、グリーフシードを手に入れる。ソウルジェムに溜まった汚れを、そのグリーフシードに移していかなければならない。ソウルジェムに汚れが溜まりすぎると、その持ち主が魔女になってしまうから気をつけなければならないよ」

「なるほど、魔女を倒すのは人助けの為だけでなく、自分の為でもあるのか。魔法少女になれれば、魔女を倒す為の活動時間をとられるが、そこは何とか時間を空けなければいけないな」

「魔女は使い魔を生み出す。使い魔も人間を襲う厄介な存在だけど、倒してもグリーフシードは出さないんだ。ただし、使い魔は人間を何人か殺すと魔女に成長する。それを倒せば、グリーフシードが手に入る」

「それなら、使い魔が魔女に成長するまで待てばいいわけだ。国民には尊い犠牲となってもらおう」

「君は善い政治家だね。次にソウルジェムについて説明するよ。君が魔法少女になると、君の魂はソウルジェムと変化する。そして、君の肉体は死んだ状態となる。ソウルジェムとなった君の魂が、元の肉体を操る状態となる。そうしないと、魔女との戦いに耐えられないからね。痛覚を抑える事で激しい戦いができるし、たとえ肉体が破壊されても魔力で再生させる事もできる。ただし、体がソウルジェムから離れすぎると、体のコントロールが効かなくなるから気をつけてね」

「衝撃的だが、それは便利な肉体だな。魔力で成人病や癌も治せそうだ。それにしても、君は本当に細かく説明してくれる」

「ボクは親切なキュウべえだからね。後でごちゃごちゃ言われないように、きちんと説明を心がけているんだ。大抵の娘は事実をありのままに言うとショックを受けて断るが、君は肝が太い。魔法少女をやる気満々だ。さすがは政治家だと感心するよ」

「魔法少女がどういうものか理解できた。覚悟もできている。私を魔法少女にしてくれたまえ。そして、私は総理になる」

キュウべえは目をつぶり、ゆっくりと顔を左右に振った。

「それは無理だよ」

「なぜなんだ?」

エム氏は体を前に乗り出した。

「いいかい?少女とは成長途中の女性の事なんだ。でも、君は立派なおじさんじゃないか。どうやったら中年のおじさんが魔法少女になれると思うんだい?それに、君が魔法少女の衣装を着たら気持ち悪いよ。もう少し考えてから喋ってよ」

「たしかにそうだが、そこは無理して魔法少女になれないだろうか?私は総理になりたいのだ」

「万が一にも魔法少女姿の君がマスコミに見つかったら、君の人生は本当に終わるよ。だいたい、君は総理になって何がしたいんだ?たとえ、君が総理になれても大した仕事ができるとは思えない。じゃあね。これ以上、君と喋っても時間の無駄だからボクは帰るね」

キュウべえは窓へと跳び移った。

「あ、それから……今の会話はこっそりと録画しておいたから。1週間後にネットにアップして、2ちゃんねるにURLを貼りまくる。3日後にまたここに来るけど、アップされるのが嫌なら5000万円用意していてね」

こうして、親切なキュウべえは去っていった。



【終了】


テーマ : 魔法少女まどか★マギカ - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

クトゥルフ神話は大好きです。クトゥルフ関連のオリカを妄想したり、作っていますが、
どれも「オレイカルコス」「時械神」も真っ青のチート軍団です(笑)。

本題:この小説を読みました。
おっさんの魔法少女を一瞬だけ想像してしまいました。
たしかにやめてほしいです。

No title

TG ハルバード・キャノンさん、レスありがとうございます。

「ラブクラフト全集」からクトゥルフ神話にはまっていきました。同じくクトゥルフ神話ネタのオリカを考えたりしていますけど、アザトースやらヨグ・ソトースがやばいレベルになっています。クトゥルフ・ファンとしては強めに設定しちゃいますね。

実はリアルでも魔法少女コスをしているおじさん達がいたりします。視覚的にかなりきついです。
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