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CROSS-2 謎の少女 ダルク・ウェイトリィ

遊戯王5D's SOUND DUEL 01遊戯王5D's SOUND DUEL 01
(2008/11/12)
TVサントラ、Kra 他

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 疾走決闘者と書いて、ライディング・デュエリストと読みます。

「《サンダー・ユニコーン》が表側表示で存在することにより、罠カード《ユニコーン・ブラスト》を発動する。相手フィールド上の魔法&罠カード1枚を破壊する。そして、獣族モンスターと獣戦士族モンスターの攻撃力は800ポイントアップ!」

 青きユニコーンがふりかえり、ホーンから稲妻を撃ちだした。伏せていた《くず鉄のかかし》が焼きつくされていく。さらに、《ライノタウルス》の攻撃力が2600ポイントに、《サンダー・ユニコーン》に至っては3800ポイントにまで上昇した。

「見てるか。ブレオ、ジャン。このデュエル、遊星に勝つぜ!」

 自分ターンに入ったかと思えば、すぐさまにトラップを撃ってきた。相手のガードを崩し、攻撃力までアップさせるとは。さすがは、アンドレだ。背後からでも、しっかりと伝わってくる。ライディング・デュエルを心から楽しんでいる響きが。だが、このターンで決着をつけさせてもらう。



【続7ターン目:遊星】LP1800、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
遊星:魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

アンドレ:《ライノタウルス:攻撃力1800→2600》&通常罠《幻獣の角》を装備した《サンダー・ユニコーン:攻撃力2200→3800・Lv5》が攻撃表示。永続罠《サウザンドクロス》を発動中。

スピード・カウンター:遊星&アンドレ+6


「相手フィールド上のみモンスターが存在することにより、手札から《アウノウン・シンクロン:攻撃力0・Lv1・チューナー》を攻撃表示で特殊召喚する。罠カード《ロスト・スター・ディセント》を発動し、墓地より《ジャンク・デストロイヤー:守備力0・Lv8→7》を守備表示で特殊召喚」

「レベル7《ジャンク・デストロイヤー》にレベル1《アウノウン・シンクロン》をチューニング!」

「集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、《スターダスト・ドラゴン:攻撃力2500・Lv8》!」

 白き相棒が飛翔した。黄金に輝く《サンダー・ユニコーン》が大空を見上げる。大陸のような白雲が、のんびりと浮いている。その端から、ちらりと陽光が射してきた。

「《ターボ・シンクロン:攻撃力100・Lv1・チューナー》を攻撃表示で召喚。《Sp-ヴィジョン・ウィンド》を発動し、墓地から《アンサイクラー:攻撃力100・Lv1》を攻撃表示で特殊召喚する」

「レベル1《アンサイクラー》にレベル1《ターボ・シンクロン》をチューニング」

「集いし願いが新たな速度の地平へ誘う。光さす道となれ! シンクロ召喚! 希望の力、シンクロチューナー、《フォーミュラ・シンクロン:攻撃力200・Lv2・チューナー》!」

「《フォーミュラ・シンクロン》のシンクロ召喚により、デッキからカード1枚をドローする。アンドレ。これがスピードの中で見つけた答えだ! 俺が手にいれた境地を見せてやる!」


『クリア・マインド!』


「レベル8《スターダスト・ドラゴン》に、レベル2《フォーミュラ・シンクロン》をチューニング!」

「集いし夢の結晶が新たな進化の扉を開く。光さす道となれ! アクセルシンクロ!! 生来せよ、《シューティング・スター・ドラゴン:攻撃力3300・Lv10》!!」

 加速は臨界点に達し、空間の壁をも突きぬける。一気に、アンドレの前方へと抜きでた。白銀に煌く《シューティング・スター・ドラゴン》が空高く舞いあがった。アンドレが感嘆を漏らす。

「《シューティング・スター・ドラゴン》のモンスター効果を発動。デッキからカード5枚をめくり、引いたチューナーの数まで攻撃できる。チューナーは3枚。よって、3回の攻撃ができる!」

「これが、クリア・マインドか。見事に感心するしかないな。だが、《サンダー・ユニコーン:攻撃力3800》のパワーが勝っている。《ライノタウルス》を破壊するしかできまい」

「《Sp-スピード・エナジー》を発動していた。自分スピード・カウンター1つにつき、攻撃力が200ポイントアップする。カウンターは6つ。《サンダー・ユニコーン》の攻撃力を上回る!」


『スターダスト・ミラージュ!』


 《シューティング・スター・ドラゴン》が3体へと分身。1体目が《サンダー・ユニコーン》へと急降下。サンダー・ホーンを突きあげ反撃してきたが、撃破できた。続けて、2体目で《ライノタウルス》を砕く。《サウザンドクロス》でライフ回復をしても、もう後がない。3体目でダイレクト・アタック! 4500ポイントの直撃を受け、アンドレのライフは0ポイントへと落ちていった。D・ホィールが蒸気を吹きあげながら、減速していく。追いつめられたが、アンドレに勝利できた。

「完敗だ。まったく、遊星はどんどん強くなっているな。どうやら、俺もトレーニングを増やさなければいけないようだ。次の勝利へと、つなげるために」

 アンドレがヘルメットを脱いだ。汗がぱららっと散り、日光に反射して輝く。敗北はしたが、さっぱりとした笑顔だ。ありがとう、アンドレ。最高のデュエルだったよ。



「もうすぐ、シティ主催の大会が開かれる。バトルシティとデュエリスト・キングダムを合わせたようなルールになるらしい。デュエル形式はスタンディングが中心だ。D・ホィールに乗れないデュエリストも気軽に参加できる。最初は興味なかったが、賞品カードの1枚は《ユニコーンの涙》。まさに、俺たちを釣っているとしか思えないカードだよ」

「イェーガーは上手く考えるものだな」

「まったくだ。遊星はどうする? 参加者も多いらしく、未知なるデュエリストにも出会えるだろう。そういう意味じゃ、決闘者として武者震いが収まらない」

「出場する予定はない。たまに走るだけなら問題ないが、数日にも渡るカーニバルともなれば研究に支障をきたすだろう。そういえば、ルアが優勝すると張りきっていたな」

「それは残念だ。スタンディングとはいえ、公式でリベンジといきたかったのだが」

「ブレオとジャンも参加するのか?」

「俺のサポートに徹底してくれるとさ。十六夜アキやジャック・アトラスはどうなんだ?」

「ジャックは、武者修行に出かけたまま帰ってこない。アキには詳しく訊いていないが、あまり興味がないらしい。医学に進むかどうかで迷っているようだ」

「一流の疾走決闘者になれると期待しているのだが、医者もいいものだな。応援するよ。クロウ・ボーガンには、さっき会った。パトロール隊として、しっかりと頑張っている」

「牛尾にしごかれて大変だと愚痴っていたよ」

 ふっと、2人で笑いあった。路肩にD・ホィールを止めて、スポーツ・ドリンクを片手に近況報告をしあっている。アンドレは有名人だけあって、ちらほらと視線が集まる。ブレオとジャンも、すぐに来るだろう。穏やかな天気のせいか、通行人たちの雰囲気は穏やかだ。そんな空気を壊すかのように、がらの悪そうな男が駆けてきた。何かに恐怖しているという感じの表情だ。どうしたのだろう?

「化物だぁーっ! 悪戯しようとしたら、涙目で睨んできやがった。大人しそうな雌ガキのくせして、異様な眼をしていやがる。あれは人間じゃねぇーっ! バケモノだぁっ!」

「悪戯だと? けしからん男だ」

 腕を組みながら、アンドレが吐きすてた。唾をとばしながら、必死に足を回している若者。方向から考えて、公園から走ってきたのだろうか。あそこから異様な力を感じたけど、何かあるのだろうか? デュエル中に、痣がひどく疼いた。気になることが多すぎる。考えこんでいると、ブレオとジャンが追いついてきた。



 挨拶を交わし、3人は仲良く去っていった。しっかりと、ジャンにデータをとられたようだ。研究所に帰ろうと思ったが、中央公園に寄っておこう。芝生が広がっており、デュエルをしているプレイヤーも多くみられる。4車線道路を回りこみ、駐車場に止めておこう。

 ん? ルアとルカがいるぞ。公園側にいる天兵に向かって、ルアが駆けだした。慌てるルカと天兵。まずい。赤信号のままだ。車数が少ないからと、油断していたのだろうか。自動車が迫っているのに気がついていない。アクセルを踏みこんで急加速。それでも、助けられるという保証はない。ブレーキ音が鳴るも、間にあわないだろう。心臓が絞られていく。その瞬間、影が跳びだした。人間ではありえないスピードで移動している。バンッという鈍音が響いた。何者かに抱かれたまま、ルアがアスファルトを転がっていく。俺もD・ホィールを急停止。

「ひぃっ! 大丈夫ですか? まずは、救急車を呼ばなければ」

 サングラスの長髪男に、アフロ女。どこかで見たような2人が、車から駆けおりてきた。ぽけーっと立っているルアに、ルカが安堵しながらも叱りだす。ほっと胸を撫でおろす天兵。黒髪の少女が、右手を口元に当てながら笑んでいた。ルアとルカが、彼女にお礼を繰りかえす。

「君が助かって嬉しいよ。信号を無視したら、めっだよ! 姉妹さんが悲しむからね」

 小鳥がさえずるような声音を奏でながら、ルアの額をつついた。ぺこりんと、ルアが頷く。はっきりと両目を開けたとき、集まってきた野次馬たちがざわめきはじめた。

「なんだ、これは? 人間の眼じゃないぞ。それに、異様な寒気がする」

「やばいぞ。ひょっとして、この娘はバケモノじゃないのか?」

 若者の慌てぶりが脳裏に返ってくる。たしかに、変わった双眸をしている。邪悪を煮詰めたようなヘドロが、ゆらゆらと揺れているようだ。ときおり、紅みが差している。数人が逃げだし、ザワザワが大きくなっていく。ルアたちが、おろおろと首を回している。目元を濡らしながら、少女がそぉっと項垂れた。その眼差しには、悲しみがつまっている。昔のアキを思いだした。

「いい加減にしろ! 彼女はルアを助けた。化物のはずがない!」

 いたたまれなくなり、きつく怒鳴ってしまった。しーんと水を打ったような静けさが広がっていく。少女がじっと、視線を持ちあげてきた。人形のような白頬が、ほんのりと紅潮している。

「ありがとう。ボクのこと、かばってくれて嬉しいです」

 ハンカチで涙を拭いながら、そう言った。瞳を除けば、とても優しそうな少女だ。仕草や表情からは、仔犬のようなものを連想させられる。そんなことを考えている場合じゃないか。

「ダルク・ウェイトリィといったね。君も病院に行くんだ。自動車に腰をぶつけられたはずだ。今は平気でも、ほっておくと大変なことになる」

「えぇっと……。どうして、ボクの名前を知っているのですか?」

「ハンカチに名前が書いてあるからだ」

「あっ、本当だ! そういえば、落としたときのためにヒータが書いてくれたんだ。病院はいいです。こう見えても、ボクは丈夫だからね。たとえ、崖から落ちても平気だよ」

 自然に笑顔をつくり、ぴょんぴょんと跳ねる。ホットパンツから伸びた脚には、傷がまったく見当たらない。道路にきつく打ちつけられたはずなのに、セッケンのような白さが広がっているだけだ。かぼそい悲鳴をあげながら、ダルクがつまづいた。そっと抱きとめる。

「何を言っているんだ? 崖から落ちて平気な者などいるわけがない。ふらふらしているじゃないか。やっぱり、病院に行った方がいい」

「ふぇっ!? はわわっ!」

 ぱっと、ダルクが離れた。真っ赤な顔で、がたがたと震えている。不味い。事故のショックで高熱をだしたようだ。救急車では間にあわない。急いで連れていかなければ、大変なことになってしまう。手を伸ばそうとしたが、ばっと離れてしまった。D・ホィールよりも速く走っている。訊きたいことが多くあるのだが……。遠くにあるビル陰から、こっそりと顔だけ覗かせている。両手を胸に添えながら、じっと俺を観察している。視線を返すと、今度こそ逃げられてしまった。

「逃げちゃった。大丈夫かな、ダルク姉ちゃん……」

 ビル街へと視線を伸ばしながら、ルアが呟いた。





【エピソード1-ダークネス降臨・その2】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

《Sp-ラピッド・ショットウィング》にしなくてもスピード・エナジーで良かったんじゃね。イメージ的にもあえて下位互換カードを使う必要はない。
「崖から落ちて平気な奴はいない」はギャグだね。遊星本人が大丈夫な訳だし。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 そっちがありましたか。《ライノタウルス》を倒した時点でライフ0になりませんので、変更しました。事情を知っていると、ギャグになったりしますね。
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