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CROSS-15 最強のPシリーズ!!

遊・戯・王GX 9 (ジャンプコミックス)遊・戯・王GX 9 (ジャンプコミックス)
(2011/06/03)
影山 なおゆき

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 「最強のプラネット・シリーズ!!」と読みます。

 よくよく観察すれば、瘴気を噴きだしているのはトラゴエディアだ。落ちついたミドルガーデンは、魔界のごとき様相を呈している。威厳にあふれた壮年男性が、私を睨みつけた。心臓が歩調を崩しそうに高鳴り、指先が震えてくる。目尻に涙玉が溜まって、そのまま流してしまいそう。とても怖いけど、アキさんを守るためだ。負けてはいられない。もう訳が分からないけど、ダークネスさんが味方についてきた。的確なアドバイスをしてくれて、頼もしい存在だ。そのおかげだろうか。こんな私でも、トラゴエディアを圧している。このデュエル、絶対に勝つからね。



【5ターン目:トラゴエディア】LP1600、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
トラゴエディア:永続魔法《漆黒の太陽》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

アルマ:魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


「小娘を使って、ここまでのダメージを与えてくるとはな。だが、あまり調子に乗るなよ。ダークネス。《The supremacy SUN》など、まだ朝日にすぎない。俺のターン、ドロー」

 引いたカードを確認して、静かに笑声を響かせていった。瘴気が嘆くかのように蠢いていく。

「いいことを教えてやろう。フェニックスというカード・デザイナー。俺はかつて、その肉体に憑いていた。その時にだ。俺自身が俺のために、このデッキを生みだした。デッキとは、それぞれのデュエリストのいわば運命。俺はその運命を自らの意志で操れる。遊城十代と万丈目準にも見せなかった、最高のカードを手にしたぞ。貴様らは、わずかの勝機すらもないであろう」

「汝。自分勝手にデュエル・モンスターズを創造していたのか」

「手札の《The supremacy SUN》を墓地に送り、魔法カード《グランド・クロスーエターナル》を発動。デッキ・手札・墓地から《プラネット・シリーズ》を、召喚条件を無視して、可能な限りに特殊召喚する! ただし、同名モンスターは特殊召喚できない」

 トラゴエディアを囲むようにして、5本の光柱が立ちのぼった。闇色に輝くモンスターが、柱中に降臨していく。スマートな女性型の機械天使だ。《The tripping MERCURY:攻撃力2000・Lv8》が、両手にした光剣を振りかざした。

 リングをまとった、球形ボディの機械兵器。《The big SATURN:攻撃力2800・Lv8》の巨腕が胴体から離れて、宙に浮きあがっていた。それをブンブンと振りまわしている。

 ウジャト眼を連想させる巨球体が、浮遊している。《The Despair Uranus:攻撃力2900→3200・Lv8》は、中央に怪仮面を備えているようだ。

 胸に収めているのは、木星であろうか。闇なる戦士。《The grand JUPITER:攻撃力2500→3500・Lv8》が不気味な笑みを流してきた。

 両肩と胸から、禍々しく連続開眼していく。吸いこまれそうなほどに、危ない瞳だ。両膝から開いた口には、鋭牙が生えている。《The suppression PLUTO:攻撃力2600・Lv8》は、漆黒のデーモンといった容貌だ。背中からは、角や触手が伸びあがって、蛇のごとく波打っていた。

 《プラネット・シリーズ》か。ソリッド・ヴィジョンでは説明できないほどのリアルさ。圧倒的な迫力を含ませて、じりじりと迫ってくる。高レベルモンスターで占められた相手フィールド。湧いてきた勇気が、次第に萎んでいく。いや、これぐらいで諦めちゃいけない。罠カードも仕掛けているんだ。

「《The grand JUPITER》は墓地から特殊召喚されたことにより、《漆黒の太陽》の効果により攻撃力が1000ポイントアップしている。《The Despair Uranus》はフィールド上に表側表示で存在する魔法&罠カード1枚につき、攻撃力が300ポイントアップする」

「《グランド・クロスーエターナル》が発動して、3回目の自分スタンバイフェイズ。自分フィールドのモンスター全てを破壊する。墓地に送った《The supremacy SUN》を、召喚条件を無視して特殊召喚する。そして、相手フィールドのカード全てを除外するのだ。モンスターが破壊されても、《漆黒の太陽》により、俺のライフは回復していく。これで、俺の勝ちは決まったようなものだ!」

 壮年男が哄笑していった。人気のない中庭に響いていく。身を乗りだして、凄んできた。

「《The suppression PLUTO》のモンスター効果を発動。相手の手札に存在するカード名を当てることで、相手フィールドのカードを奪いとる。《侵略の一手》により戻された《インヴェルズ・モース》が、貴様の手札にあるはずだ」

 《The suppression PLUTO》の背中から、先端に鉤爪のついた黒触手2本が喰らいついてきた。セット・カードを貫いて、大空に投げてしまいそうな勢いで持ちあげる。

「貴様のフィールドには、1枚のカードも存在しなくなった。じわじわと苦しませてやるよ。《The tripping MERCURY》でダイレクト・アタック! Temperature Change!」

 光剣を手にしたまま、《The tripping MERCURY》が宙を舞う。素早いアクションだ。《The suppression PLUTO》が持ちあげているのは、仕掛けられたトラップ。闇を払うように輝きだし、バリアを広げていく。双剣は阻まれていまい、私にまで届かなかった。

「罠カード《和睦の使者》を発動していました。このターン、私は一切の戦闘ダメージを受けません。リリース素材確保のためのカードだったのですが、助かりましたね」

「一時的に凌いだところで、貴様の敗北は決まっている。俺の楽しむ時間が増えただけだよ。《The supremacy SUN》が蘇ったとき、貴様たちは終るのだからな。さぁ! 俺に退屈を感じさせないように、あがきたまえ。カードを1枚セットして、ターンエンド」



【6ターン目:アルマ】LP3000、ドローフェイズ後の手札5枚

(フィールド)
トラゴエディア:《The tripping MERCURY:攻撃力2000・Lv8》&《The big SATURN:攻撃力2800・Lv8》&《The Despair Uranus:攻撃力2900→3200・Lv8》&《The grand JUPITER:攻撃力2500→3500・Lv8》&《The suppression PLUTO:攻撃力2600・Lv8》が攻撃表示。永続魔法《漆黒の太陽》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

アルマ:無し。


「私のターン、ドロー。魔法&罠カードが存在しないので、墓地から《インヴェルズの斥候:攻撃力200・Lv1》を、攻撃表示で特殊召喚します」

「アルマよ。まずは、《プラネット・シリーズ》を破壊せずに取りのぞいていくのだ」

「了解なのです。《インヴェルズの斥候》をリリースして、《インヴェルズ・モース:攻撃力2400・Lv6》をアドバンス召喚。《インヴェルズ・モース》のアドバンス召喚により、1000ポイントライフを払い、《The suppression PLUTO》と《The grand JUPITER》を手札に戻します」

 残りライフは、2000ポイントへと後退。蛾を模した漆黒悪魔が、大羽を広げて大回転。生みだされた竜巻を投げつけて、《プラネット》2体をフィールドから吹きとばした。

「魔法カード《二重召喚》を発動。さらなる通常召喚を行います。《インヴェルズ・モース》をリリースして、《インヴェルズ・ギラファ:攻撃力2600・Lv7》をアドバンス召喚。このカードはレベル7ですが、《インヴェルズ》1体をリリースすれば通常召喚できます。《インヴェルズ・ギラファ》のアドバンス召喚により、《The Despair Uranus》を墓地に送り、自分ライフを1000ポイント回復します」

 モスの次は、ギラファ・クワガタさんなのだ。巨大なウジャト眼は、《インヴェルズ・ギラファ》のアームガンから発射された黒液体に包みこまれた。そのまま、飲みこまれていく。

「残りライフも3000ポイントに戻りました。カード1枚セットして、ターンを終了します」

「すごい。3体もの《プラネット・シリーズ》を破壊しないで、除去してしまうなんて……。これでは、《漆黒の太陽》の効果も発動できないわ」

 座りこんでいるアキさんが呟いた。声音からして、とても衰弱しているようだ。トラゴエディアを倒して、早く病院に連れていかなければ。あのオッサン。ちらちらと伏せカードを、視線でチェックしている。何かを仕掛けているようだ。迂闊な攻撃をして、罠カードにより《インヴェルズ・ギラファ》が破壊されるのだけは避けたい。慎重な私だけど、ダークネスさんは注意を挟まない。



【7ターン目:トラゴエディア】LP1600、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
トラゴエディア:《The tripping MERCURY:攻撃力2000・Lv8》&《The big SATURN:攻撃力2800・Lv8》が攻撃表示。永続魔法《漆黒の太陽》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

アルマ:《インヴェルズ・ギラファ:攻撃力2600・Lv7》を攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


「モンスターが減らされたところで、俺の勝利は変わらぬわ! 俺のターン、ドロー。 魔法カード《デビルズ・サンクチュアリ》を発動。《メタルデビル・トークン:守備力0・Lv1》を特殊召喚する」

「《メタルデビル・トークン》と《The tripping MERCURY》をリリースして、《The grand JUPITER:攻撃力2500・Lv8》を攻撃表示でアドバンス召喚。手札2枚を捨て、《The grand JUPITER》のモンスター効果を発動。《インヴェルズ・ギラファ》を吸収し、その攻撃力を得る」

 墓地へ捨てたカードは、《The Tyrant Neptune》と《The suppression PLUTO》のようだ。《The grand JUPITER》が両腕を広げた。胸にある木星が急速回転して、重力を歪めていく。ブラック・ホールのごとく、《インヴェルズ・ギラファ》を吸いこもうとする。そうはさせない。

「罠カード《侵略の波動》を発動します。アドバンス召喚された《インヴェルズ・ギラファ》を手札に戻して、《The grand JUPITER》を破壊!」

 《インヴェルズ・ギラファ》が、両掌から波動を撃ちだした。それは《The grand JUPITER》を飲みこみ、肉体を粉々に砕いていく。破壊した。《漆黒の太陽》の効果により、《The grand JUPITER》の攻撃力2500ポイント分だけ、トラゴエディアのライフは回復してしまう。せっかく削ったのに、4100ポイントにまで戻ってしまった。本当に《漆黒の太陽》は、厄介なカードだ。

「ならば、《The big SATURN》でダイレクト・アタック! Anger HAMMER!」

 丸太のような鋼鉄腕2本が、エンジン噴射しながら突っこんできた。クリクリー。飛びだしたのは、純白の《エンジェリック・クリボー》。頭上の天使輪が輝きはじめ、バリアが広げられていく。ロケットパンチを完全ガード。役目を終えると、キラリンとウィンクして消えていった。

「墓地の《ボムクリボー:Lv1》をデッキへ戻して、手札の《エンジェリック・クリボー》を墓地に捨て、戦闘ダメージを0にしました」

「くっ……。またもや、白き羽のカーか。ターンエンドだ」

「《エンジェリック・クリボー》のモンスター効果が発動したエンドフェイズに、デッキからカード1枚をドローします。アドバンテージを回復させられるのが、《エンジェリック・クリボー》の強みなのです」



【8ターン目:アルマ】LP3000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
トラゴエディア:《The big SATURN:攻撃力2800・Lv8》が攻撃表示。永続魔法《漆黒の太陽》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

アルマ:無し。


「私のターン、ドロー。墓地から《インヴェルズの斥候:攻撃力200・Lv1》を特殊召喚します。さらに、《インヴェルズの斥候》をリリースして、《インヴェルズ・ギラファ:攻撃力2600・Lv7》を攻撃表示でアドバンス召喚。《インヴェルズ・ギラファ》のアドバンス召喚により、《The big SATURN》を墓地に送り、私のライフを1000ポイント回復します」

 《The big SATURN》も、《The Despair Uranus》と同じ運命をたどる。黒液体に沈みこみ、そのまま墓地送りにされた。私のライフも4000ポイントにまで回復していく。

「これで、《プラネット・シリーズ》を全て倒しました。手札から速攻魔法《サイクロン》発動。あなたの伏せカード1枚を破壊します」

 竜巻が横向きに疾走。ドラコエディアの伏せカードを、吹きとばした。破壊したのは通常罠《奈落への導き》。相手モンスターの攻撃宣言時に、ライフを半分払い、相手フィールド上のモンスターを全破壊するカードでしたか。攻撃していれば、モンスターを失うところだった。

「心置きなく、突撃できちゃいますね。《インヴェルズ・ギラファ》でダイレクト・アタック!」

 勢いあふれる、巨体でのタックル。ギラファクワガタの角が、トラゴエディアの胸を貫いた。2600ポイントもの戦闘ダメージを受けて、ライフが1500ポイントにまで削られていく。闇のデュエルによる、あまりにも大きなダメージ。苦悶に呻く顔を震わして、トラゴエディアは片膝を着いた。傲慢すぎたプライドが崩されていき、精神的なダメージも大きそうだ。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【9ターン目:トラゴエディア】LP1500、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
トラゴエディア:永続魔法《漆黒の太陽》が発動中。

アルマ:《インヴェルズ・ギラファ:攻撃力2600・Lv7》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


「調子に乗るな、小娘が! 俺のターン、ドロー」

 トラゴエディアが笑いあげながら、立ちあがる。焦燥から逃れられたという感じだ。

「どうやら、貴様が敗北する運命は変わらないようだな。墓地からモンスター3体を除外して、《The blazing MARS:攻撃力2600・Lv8》を攻撃表示で特殊召喚する」

 床を突きぬけて、巨竜のような頭部のみが、地面下から宙へと飛びあがった。その頂頭部からは、うねうねと怪人が上半身を蠢かしている。

「《The blazing MARS》で《インヴェルズ・ギラファ》を攻撃する。攻撃力は互角だ! 《The blazing MARS》が破壊され、俺のライフは2600ポイント回復する。墓地のモンスター3体を除外すれば、《The blazing MARS》を蘇らせることも可能だ。《漆黒の太陽》により、攻撃力を1000ポイントアップさせた状態でな! Syrtis Major!」

 竜顎が大きく開いた。燃えあがる巨炎弾を撃ちだした。《インヴェルズ・ギラファ》も応戦し、黒波動を両腕から繰りだしていく。ぶつかりあう衝撃。トラゴエディアの哄笑が高まる。アキさんが、私の名前を叫んでくれた。大丈夫ですよ。このデュエル。勝つのは私なのです!





【エピソード2-バクラの罠・その6】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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