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CROSS-16 異世界からの使者!? アウス・ピースリー

遊戯王 デュエルモンスターズ Vol.21 [DVD]遊戯王 デュエルモンスターズ Vol.21 [DVD]
(2002/05/15)
風間俊介、津田健次郎 他

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 この物語におけるヒロインが登場であります。

 《The blazing MARS》が火炎弾を吐いた。迎えうつように、《インヴェルズ・ギラファ》が黒波動を撃ちだす。両者の攻撃力は、ともに2600ポイント。このままだと、相打ちとなるだろう。《The blazing MARS》が戦闘破壊されれば、永続魔法《漆黒の太陽》の効果により、トラゴエディアのライフは4100ポイントにまで回復してしまう。墓地からモンスター3体を除外すれば、《The blazing MARS》を蘇生させられる。《漆黒の太陽》の恩恵により、攻撃力を1000ポイントアップさせた状態で。

「《グランド・クロス-エターナル》の効果を、忘れてはおらぬだろう? 次の自分スタンバイフェイズに、墓地から《The supremacy SUN》を召喚条件を無視して特殊召喚させる。そして、相手フィールドのカード全てを除外する。モンスターをも失えば、貴様に打てる手はなくなるであろう。敗北し、永遠の退屈に閉じこめられるがいい!」

 トラゴエディアが狂嬉の叫びをあげる。拮抗する衝突により、ミドルガーデンに充満している瘴気が暴れだす。このまま、相手の狙いどおりにはさせませんよ。

「罠カード《侵略の手段》を発動します。デッキから《インヴェルズ・ホーン》を墓地に送り、《インヴェルズ・ギラファ》の攻撃力を800ポイント上昇させます」

 《インヴェルズ・ギラファ》のダーク・オーラが膨れあがり、繰りだしている波動も勢いを増した。火炎巨弾ごと、《The blazing MARS》が喰らわれていく。トラゴエディアは800ポイントの戦闘ダメージを受けた。ライフ回復できても、3300ポイントにまで抑えられる。

「おのれっ! 《漆黒の太陽》により、2600ポイントのライフ回復。墓地からモンスター3体を除外して、《The blazing MARS:攻撃力2600→3600・Lv8》を蘇らせる。このモンスターがいるかぎり、俺の勝利は約束されている。どう、あがこうとしても無駄だ! ターンを終了する」



【10ターン目:アルマ】LP4000、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
トラゴエディア:《The blazing MARS:攻撃力2600→3600・Lv8》が攻撃表示。永続魔法《漆黒の太陽》が発動中。

アルマ:《インヴェルズ・ギラファ:攻撃力2600・Lv7》が攻撃表示。


「勝利を約束されている? トラゴエディアよ。デュエルの流れすらも感じられぬか。やはり、汝こそが虫けらである。アルマ・ウェイトリィ。このターン、決着をつけよ」

「ハイなのです。私のターン、ドロー。墓地から《インヴェルズの斥候:攻撃力200・Lv1》を特殊召喚。魔法カード《悪夢再び》により、守備力0の闇属性モンスター2体を墓地から回収します。《インヴェルズの斥候》をリリースして、《インヴェルズ・モース:攻撃力2400・Lv6》をアドバンス召喚。ライフを1000ポイント払い、《The blazing MARS》と《漆黒の太陽》を手札に戻します」

 《インヴェルズ・モース》の高速回転により発生した竜巻。フィールドを走り、トラゴエディアから全てのカードを巻きあげる。彼を守るモンスターは存在しなくなった。

「2体の《インヴェルズ》でダイレクト・アタックなのです!」

《インヴェルズ・ギラファ》と《インヴェルズ・モース》が、並んで飛翔。攻撃力の合計は5000ポイント。そろったタイミングで、闇衝撃を撃ちおろした。黒い洪水に圧しつぶされて、壮年男性が流されていく。そのライフは、0ポイントにまで洗われた。トラゴエディアが無残にも横たわっている。

「アルマさんが勝った。強力すぎるカードを使う相手に……」

「アキさん。ダークネスさんのアドバイスがあったからですよ。でなきゃ、私なんかでは勝てません」

「アドバイスをしたのは途中までだ。ほとんどは、汝の意思に任せてある。トラゴエディを倒したのは、汝の力によるものだ。もはや、自己卑下する必要もあるまい。やはり、ヨグ・ソトースの仔は興味深いものである。予想以上に成長が早い。観察を続けるとしよう」

 瘴気は晴れていき、清澄な空気が流れこんできた。《D・ナポレオン》姿のダークネスが、羽で空気を叩きながらホバリングをしている。本当に何を考えているのだろう? でも、この人のおかげで助かったんだ。大目玉に向かって、ペコリとお礼をした。日光が差しこんできて、アキさんを優しく温めている。じっと見つめていると、微笑が返ってきた。私も笑顔でいるだろうか。



「闇のゲームで敗れはしたが、俺は消えん。貴様たちを八つ裂きにしてやる!」

 地獄から轟くような低音声が、私の足首をつかんだ。ドキッとして振りかえる。黒煙が固まっていき、巨大怪物の輪郭を明確にしていく。ハサミ状となっている右腕を上げながら、蟲のような節足で立ちあがりながら、トラゴエディアの本性が咆哮した。デュエルで敗北したせいだろうか。その肉体は朽ちている。煙の燻っている様子が、悲鳴をあげているかのようだ。空間が揺らいだかと思えば、壮年男性が吸いこまれるように消えてしまった。どうなっているのだろう?

「やめときな、トラゴエディア! インチキなカードを使いながら、初心者ごときに負けやがって。その腹いせに、相手を喰おうってか? みっともねぇんだよ!」

 怒鳴りつけるように、バクラが横槍を入れてきた。木にもたれながらも、がくがく足を震わせつつ立ちあがった。胸の黄金リングが不気味に輝いている。闇のデュエルにより敗北したダメージは、けっして小さくないようだ。トラゴエディアがバクラを見下し、言葉を吐きすてた。

「エル・クルナの同胞とはいえな。バクラよ。俺に指図をするのなら、貴様も喰らうぞ!」

「て、てめぇ……」

 悪魔を醜悪にしたような顔で、がばっと迫ってきた。幾本もの節足が、かさかさと近づいてくる。吐気の催されるような悪息が、吹きつけられる。喉奥から漏れてくる、濁りきった啼声。乱雑に並んでいる牙から、大量の涎が染みだしてきた。ぼとりと石畳に零れていく。

「貴様もダークネスも、十六夜アキもだ。すぐには逝かせないぞ。全員をゆっくりと噛砕きながら、殺してやる。そうしなければ、俺の怒りは収まらない!」

 双眸からは、理性が薄らいでいるようだ。代わりに、狂気が注がれている。恐怖という氷塊をつめられ、手先の末端まで震えが広がっていく。臆病な自分自身を受けいれながらも、勇気を奮わせよう。迫るトラゴエディアを睨みあげた。いくつもの【ヨグ・ソトースの眼】を浮かべようとしたけれど……。突然にして、空間全体がぐにゃりと歪曲しはじめる。眩光が視界を支配しだした。



 カツンと鳴って、革靴が地面を叩いた。白衣姿の女性が、異世界からの着地をしている。少女の面影を残しながらも、成人に達したばかりだろうと推測される容貌だ。スマートな体躯を包んでいるのは、ブラウンのレディースーツ。その上から白衣をはおっているようだ。眼鏡の奥にある双眸は、知的さにより締まっていた。栗色のショートヘアーでは、ピンクハートの髪飾りが目立ってしまう。人形じみた私と比べても、白肌の美しさには溜息をつくばかりだ。優しく流れている顔の輪郭。色気を漂わせている体線。男性たちの視線を釘付けにするには、十分すぎるほどの容姿である。

「闇に吼えるもの。ナイアーラトテップの協力を得て、ようやく異世界へと辿りつけたの。見つけたわ。ダルク君……いや、その相貌からしてアルマちゃん? ずいぶんと瞳が変化しているようだけど、今はそれどころじゃないようだね。少なくとも、そこの怪獣さんは友好的に見えないの」

 抑揚に乏しく、ぼそぼそと吐きだした。私のよく知っている人物だ。アウス・ピースリー。お兄ちゃんの大親友であり、最愛の家族でもある。ナイアーラトテップの協力を得た? アウスを巻きこまないようにと、ダルク兄さんは黙って旅立ってしまった。この世界にまで追いかけてきたのか。突然の来訪者に固まっていたトラゴエディアであるが、爆発するかのように激昂しだした。

「何者かは知らぬがな。タイミングの悪い侵入者よ。貴様も殺してやるよ」

 あごが外れるほどに開口して、漆黒のブレスを吐きとばそうとする。アウスの指先が、神速と表現しても大袈裟でないほどに残像を増やしていく。手にしている携帯装置を弄っているようだ。空間が揺れうごいて、渦を描きだした。それは、ダーク・ブレスを一滴も残さずに飲みほしていく。

「今のは何だ? 魔法か?」

「魔法じゃない。イースの科学だよ。原理を知らないと、魔法にしか見えないけどね」

 トラゴエディアが驚愕に震えている。イースの偉大なる種族。アウス・ピースリーは、その知識を受継いでいる。時空間を自在に操作できる科学力。そこに到達していない者からすれば、奇跡に映ってしまうだろう。眼球を蠢かしながら、ダークネスが感心をついている。

「それが、どうした!? ならば、直接に貴様を噛砕くまでのこと!」

 怒声により、木々が揺れていく。あまりにも激怒していて、何もかもを見失っているようだ。トラゴエディアが発狂して、前乗りになりだした。しかし、一歩も進めない。暗黒色に染まった怪物が、トラゴエディアを背後から固めているからだ。羽を広げた悪魔といったデザイン。下半身が蛇状となり、先端が蛇頭となっている。その肉体は、酷すぎるほどに傷ついている。

「バクラ。どういうつもりだ!?」

「てめぇは、もう終わりだよ。使えない駒は処分する主義でね。エル・クルナ出身だろうが関係ない。ディアバウンドは、旧支配者ハスターとの戦いで傷ついている。てめぇを養分にして、癒させてもらうぜ。そもそもよぉ。てめぇは非常食のつもりで連れてきたんだよ」

 怖すぎる表情で、バクラが哄笑を高める。トラゴエディアが黄金色に輝きはじめたかと思えば、その巨身が粒子状へと分解されていく。絶叫は途絶えた。黄金粒子と化したトラゴエディアは、ディアバウンドの口中へと吸いこまれていく。次第に、傷ついたディアバウンドが修復されていった。木葉のように落ちてきたのは、1枚のカード。バクラが右腕を伸ばして、指先でキャッチする。

「《トラゴエディア》、ゲットだぜ! 回復はできたが、変な女も現れたことだ。この場は、引きさがらせてもらうぜ。十六夜アキにアルマ・ウェイトリィか。てめぇらは、しっかりと覚えてやるよ」

 黄金リングが輝きだす。含み笑いを残しながら、ディアバウンドともども、バクラは陽炎のごとく消えていった。その様子を、アウスが小首を傾げながら眺めていた。大きく吐息して、アキさんを一瞥。しばらくすると、私へと視線を回しこんできた。無表情で、ずずんと顔を近づけてくる。

「アルマちゃん。この世界で何か起こっているのか、詳しい話を聞かせてもらうわ」

 心奥から、小さな欠伸が聞こえてきた。お兄ちゃんが目覚めようとしている。遠くの方から、がやがやとした声が流れこんできた。話声から推理するに、どうやらポリスのようだ。





【エピソード2-バクラの罠・その7】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

あれ、デュエル内容が微妙に違う。墓地のThe SANに干渉するほうがしっくり来て演出的だが、アルマの実力を考えて変更した?
非常食、確かにそういう理由のほうがしっくりくるね。

最近色々な大会結果をチェックしてみたが聖刻が上位に入ってないね。5割以上インゼクター・・・。
やはり事故率回避のためにアトゥムスのランク6軸になる反面、アドバンテージ効率・柔軟性が悪くなる。
本来は色々な高ランクを使い爆発力・柔軟性を得るために高レベル通常モンスター3~5枚ほど入れなければならないが、それだと比例して事故率が高くなる。
聖刻に限った話ではないが、自信の運をどこまで信じて事故率を上げる?
個人的には事故率を上げてでも戦術の幅や柔軟性を上げる。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 12ターンはデュエルが長いかなと思い、10ターン以内に収まるように切りました。トラゴエディアの最期も変更。バクラが怖くなていますけど。

 2ちゃん纏めサイトで、ちょいと見たことあります。《インゼクター》が天下をとっている感じですね。次の制限改訂に期待しておきます。個人的には、どうしても勝ちたいとなると、慎重にいく方向があるかな。事故を起こさないようにいくかも。普段のデュエルでしたら、普通に事故率高いのも使っていましたけど。
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