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CROSS-F 時間からの影なの

BRAVING!(アニメ盤)BRAVING!(アニメ盤)
(2011/12/14)
KANAN

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 【イースの偉大なる種族】は、「時間からの影」(ラブクラフト著)などに登場します。

 それを知る者は、【イースの偉大なる種族】と呼んでいる。滅びつつある超銀河イースから、その精神生命体は来訪してきた。円錐状を成している半植物状生物へと、いっせいに精神転移してきたのだ。6億年ほど過去のオーストラリアで起こった出来事である。

 寄生した半植物は、空飛ぶ半ポリプ状生物の主食となっていた。まずは、それらの種族を地下へと追いつめた。イースは広大なる科学都市ナコタスを建設し、人類の歴史をはるかに凌駕する期間にわたって繁栄を極めていく。時間の秘密をつきとめたゆえに、偉大なる種族と謳われている存在。遠い未来に半ポリプ状生物からの復讐を受けるという破滅を知った。その対策として、更なる未来に地球上で繁栄する強壮なる甲虫類へと精神転移する計画を立てている。

 イースは種族の永遠なる繁栄のために、過去や未来の知的生命体と精神交換を行いつづけ、その時代の知識を収集している。精神転移を受け半植物状の肉体に囚われた者に対しては、知識の提出を条件に保護していった。元の時代に返すときには、ナコタスで過ごした記憶を完全消去した。余計な知識は悲劇を惹きおこすからである。記憶抹消は不完全であった。ミスカトニック大学のナサニエル・ウィンゲイト・ピースリー教授のような存在も、歴史上にたびたびに出現している。記憶の断片を結んでいき、公表したようだ。おかげで、イースの存在が露わとなっている。

 底部の直径と高さが約3メートルの円錐体。虹色鱗に覆われた全身。底部は弾力性のある灰白色物質で縁取られている。伸縮を繰りかえしながら、カタツムリのように這いながら移動する。伸縮自在の円筒状器官が、頂部から4本生えている。その内の2本は鋏状と成している。噛みあわせたり、擦りあわせたりして、コミュニケーションに使用される。さらなる1本には、先端にラッパ型の摂取口が4つ。残る1本は、頭部に該当するであろうか。黄色っぽい球体で、眼球が3つほど並んでいる。それこそが、イースの使用してきた器である。



 ある時代に、才能豊かな個体が産まれた。驚異的な速度で知識を吸収していき、数々の理論を紡いでいった。曲線による幾何学模様が描かれたビルディングで、その幼生体は大切に育てられた。数千年を生きてきた同胞から、最高密度の教育を受けた。弾丸状の高速船により、旅行に連れてもらった。積みあげられていくメモリーは、心地よいものである。

 胞子から産まれて、9年が経過したころだろうか。知的視野を広めるという目的もあり、囚われた精神との接触が許された。異時代の知的生命体が、同胞の肉体に入りこんでいる。精神交換による賜物である。その中には、人間であったモノもいた。ナサニエル・ウィンゲイト・ピースリーとの会話は、その個体を楽しませたようだ。人間という知的生命体への好奇心が高まっていく。

 産まれてから10年目。精神交換を行なう日がやってきた。同胞たちに見送られながら、人間が繁殖している未来へと向かって、その個体は旅立った。しかし、精神交換は順調に運ばなかったようだ。転移装置に故障があったのだろうか? 他に原因があったのかは不明である。異様な衝撃に襲われて、計画外の時間帯に突入してしまった。それだけではない。その精神寄生体は、入りこんだ肉体と複雑に絡みあってしまった。完全に一体化したようだ。元の肉体には、永久に帰れない。同胞たちは助けにくるも、何もできなかった。

 その個体が這入りこんだ肉体は、セーラ・ピースリーという少女である。異生物に代わられた少女は、人としての肉体を上手く操作できなかったのだろう。名状しがたき言動を続けて、その両親を絶望へと追いやった。娘を児童施設に捨てて、どこかへと旅立ったようだ。残されたイースの少女は、【星の知恵派教団】に目をつけられていた。ナイ神父に引きとられ、アウスという名を与えられた。そして、新たな人生を始めるように告げられた。アウスを実験体として、ジョゼフ・カーウィンが興味を抱きだしたようだ。危惧を抱いたナイ神父は、ヒータという女性に彼女を預けた。



 ダルク・ウェイトリィは人間たちから隔離されるように、アーカムシティから外れた森中で過ごしていた。邪悪なるヨグ・ソトースの仔。その瞳を目にするだけで、正気を奪いつくされてしまう。イースの精神がなせる業なのか、アウスは完全なる耐性を有していた。孤独に生きているダルクに対して、ヒータはアウスを紹介した。あくまでも、ヒータは保護者のような役割。クトゥグァの化身であり、厳格なる師匠。絆が深くつながっているとはいえ、ダルクとヒータは対等な関係ではない。初めて友達になれるかもしれない存在に、10歳のダルクは目を輝かせていた。

 それまで異質な身体を使用していたアウスは、人間の肉体操作に慣れていなかった。言語発音が上手くできず、高度な運動を行なえない。日常生活を営むだけの常識も有せず、人間とも基本的感情がずれていた。起床から就寝まで、ダルクはアウスにつきっきりの生活を続けた。人間になるための手引き。マイルームも共有しあった。1年ほど経過すると、アウスは人間として溶けこめてきたようだ。科学理論などに関する対話を、2人きりで楽しむようになった。8年ほど経過した今では、最高の親友であり、最愛の家族でもある間柄になっている。



 とても長い夢だった。走馬灯のごとく、半生をリピートしていたようだ。



 頭がぼぅとする。目蓋を開けても、視界がぼやけてしまう。アウスがベッドから身を起こして、周囲を見渡した。爽やかな青空色に、大窓全体が染まっている。壁時計を確認すると、午前8時すぎ。ずいぶんと、遅くまで眠りこんでいたようだ。ダルクくんはベッドに腰掛けて、タブレット型端末を弄っている。愛らしいワンピース姿だ。背後から覗くと、ネットデュエルをしていると分かった。

「おはよう、アウス。起きたんだね。ボクの方は寝られなかったから、0時前から8時間ほどデュエルをしていたんだ。アルマは、未だに睡眠中だよ」

 クリークリー! ぷかぷかと浮きながら、ハネクリボーが眺めこんでいる。精霊という不思議な存在。誰にでも視えるわけではないらしいが、アウスには視認できる。イースの高感度な精神によるものだろうか。8時間も熱中していたのか。23時過ぎまでは、アウスにデュエルを教えていた。あまりの集中力に、さすがの幼馴染も呆れてしまう。さて、デュエル内容はといえば。



【3ターン目:エネミー】LP4000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
エネミー:《C・リペアラー:攻撃力1600・Lv4》が攻撃表示。《C・コイル:守備力1600・Lv3・チューナー》が守備表示。永続魔法《パラライズ・チェーン》&永続魔法《ポイズン・チェーン》を発動中。

ダルク:モンスター1体が裏守備表示でセットされている。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。


 フィールドにカードの並べられた様子が、ディスプレイに映っている。本名を使用せずに、お互いにHNを表示させているのか。ダルクくんは、好きな動物の名前を使っている。アルパカ。

「1ターン目で、《おろかな埋葬》と《C・リペアラー》のコンボにより、モンスターを並べられちゃったよ。《パラライズ・チェーン》と《ポイズン・チェーン》により、デッキのカード2枚を墓地送りにされて、300ポイントのダメージを受けたんだ。むしろ、嬉しい効果だけどね」

 このセリフだけで、デュエルの流れがすんなりと理解できた。主要カードの効果は、すでに暗記してある。画面上のカードが動いていく。モンスターのグラフィックは表されず、シンプルな表示だ。相手プレイヤーが、《C・シューター:攻撃力1100・Lv2》を召喚。そのモンスター効果により、《C・コイル》を墓地に送り、相手ライフに800ポイントのダメージを与えた。《C・リペアラー》により、墓地送りにしたばかりの《C・コイル》を蘇生させていく。

「おはよう、ダルクくん。ふむふむ。とても頑張っているね。勝率はどのぐらいかな?」

「6割強ぐらい。ネット対戦だと多様なカードが使えるから、いろいろなデッキを試しているんだ。そうしているうちに、完全にはまりこんでしまったの。本当に楽しいよ」

 《C・コイル》が自身のモンスター効果により、攻撃力を300ポイントアップ。アタックしてきた。セットモンスターは、《キーマウス:守備力100》。戦闘破壊されても、デッキから《ロックキャット:Lv3》をサーチする。《C・シューター》が直接攻撃してきたけど、罠カード《闘争本能》を発動。ダルクの手札から、《魂を喰らう者バズー:攻撃力1600・Lv3》が特殊召喚された。攻撃はストップする。

「シンクロ召喚はしてこない。《C》縛りでやっているのかな? とりあえず、ボクのターンだね」



【4ターン目:ダルク】LP2900、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
エネミー:《C・リペアラー:攻撃力1600・Lv4》&《C・コイル:攻撃力1100・Lv3・チューナー》&《C・シューター:攻撃力1100・Lv2》が攻撃表示。永続魔法《パラライズ・チェーン》&永続魔法《ポイズン・チェーン》を発動中。

ダルク:《魂を喰らう者バズー:攻撃力1600・Lv3》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「ボクのターン、ドロー。《ロックキャット:攻撃力1200・Lv3》を攻撃表示で召喚し、墓地から《キーマウス:守備力100・Lv1・チューナー》を守備表示で特殊召喚。獣族モンスターが2体がいるから、墓地から《チェーンドッグ:攻撃力1600・Lv4》を特殊召喚するよ」

「レベル4《チェーンドッグ》に、レベル1《キーマウス》をチューニング! 《サンダー・ユニコーン:攻撃力2200・Lv5》をシンクロ召喚! フィールドから離れた《チェーンドッグ》は除外される」

「墓地からモンスター2体を除外して、《魂を喰らう者バズー》の攻撃力を600ポイントアップ!」

「魔法カード《ユニコーンの導き》を発動し、除外されている《チェーンドッグ:攻撃力1600・Lv4》を特殊召喚。これで、モンスターは4体になったね。手札から速攻魔法《百獣大行進》を発動。表側表示の獣族モンスター1体につき、獣族モンスターの攻撃力が200ポイント上昇するんだ。合計で800ポイントアップさせるよ。全モンスターで一斉攻撃!」

 オーバーキルの勝利。デュエル・ディスクでプレイしていれば、ビーストたちが一斉に跳びかかる様子が、臨場感満点に広がるだろう。ディスプレイ上でカードが動き回るというのが、実際のところだ。やったぁ! ダルクくんが、ちっちゃくガッツポーズをとった。相手側からのメッセージが流れてきた。調子に乗るなよという内容みたいだ。

 敗者の負惜しみはスルーして、ダルクくんはゲームを続行しようとする。溜息を深くついて、アウスが背後から携帯端末を取りあげた。ピョピョンとジャンプして、ダルクくんは取りもどそうとする。手先を伸ばして届かないようにすると、ほっぺがぷくぅと膨れだした。ちょっとだけ涙目。

「そろそろ、終わりにしよう。ブレックファーストをとりたいの。いっしょに食べたい」

「そういえば、そんな時間だったね。うん! 何かを食べよう。顔を洗って、アウスもパジャマから着替えなければいけないね。ボクも用意するよ」

「ダルクくんの手料理がいい」

「せっかくだから、ホテル食にしようよ。こういう場所でアウスと食べるの初めて。楽しみっ!」

 トラゴエディアやバクラとの激戦は、すでに昨日の出来事。ワールド・デュエル・グランプリの前日。新たなる一日が始まろうとしていた。





【エピソードSP2-ダルクとアウス・その2】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

割と簡潔に回想を済ませたね。修正前のアウスエピソードは重く鬱気味だし。

ダルクって獣族を割と使うけど故意にそうしている?アルパカと組み合わせた「シンクロ獣」あたりと、「クリボー」にデッキパターンを分けてみるのかな?
というか、あと2種類くらいシンクロを使わせてみたら、大会の規模を大きくするなら相対的にダルクの使うカードプールを増やしたほうがマンネリを回避できるし。
遊馬も大会中に新しいエクシーズを使っていることから、目新しさは重要。

C(チェーン)は中途半端にデッキ破壊するせいでリアルでは相手を有利にしてしまう不遇。というかネットの相手は鷹栖?だよね。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 アウス・エピソードは縮めたうえに、後にやるエピソードも纏めて入れています。回想は次回もちょっとありますが、温かい感じかな。セーラの両親も生きていますし。

 ダルクは動物好きな設定がありますし、獣族を割りと使います。《アルパカ》も獣ですし。終盤になると、《アルパカ》と《クリボー》を使い分けだしますね。たしかに、シンクロあたりを増やした方がよさそうですね。

 中途半端なデッキ破壊は、特に遊星相手だと有利にさせるだけですね。まぁ、大会中にダルクと鷹栖は顔合わせないようになります。
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