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CROSS-23 十六夜アキVSダルク・ウェイトリィ

遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】
(2008/12/17)
宮下雄也、星野貴紀 他

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 次回で禁止カードを使います。アキさん専用ということで勘弁を。

「アキさん。体の方は、もう大丈夫ですか?」

「ありがとう、ダルクさん。ばっちりよ。バクラとのデュエルほどにダメージは受けなかったし、ハネクリボーのおかげで体調も回復しているようだわ」

 胸内がすーっとして、ぽかぽかと気持ちがいい。クリクリー。はっきりと姿は視えないけど、ハネクリボーが癒しの温光を注いでくれているようだ。木製ベンチに座りながら、じっくりと休んでいく。そんな私を、ダルクさんが屈みながら覗きこんできた。

 さすがは兄妹といえようか。まるで同一人物かのごとく、アルマさんと瓜二つだ。性別があやふやで、アルマさんが兄のように慕っているらしい。どう見ても、少女にしか思えない。全身を描いている輪郭は、ピーチのように柔らかい。スマートな肢体は、雪色に滑らかだ。恐眼と称されていた瞳は、和まされそうなマリンブルーに変化している。彼女もアルマさんと連動して、瞳色が変わったのだろうか? 小鳥のような愛声でくすぐってきて、心臓をむずむずとさせられる。

「ふ、ふぇっ!? いきなり、何をするの?」

 そぉっと頬を撫でてみた。やはり、触り心地が人間ものでない。癖になりそうな柔らかさだ。急いで謝ると、ぷくーっとしながらも許してくれた。口調の少年ぽさと対照的に、仕草がいかにも女の子らしい。アルマさんとは、そこが大きく違う。小さく握りしめた手を、そっと胸にたずさえている。上目遣いを保ったままに、話題を続けだした。18歳とは信じられないほどの童顔だ。

「俺たちの目的を、アルマはそこまで話してしまったみたいだね。アキさんから遊星さんに伝わったようだし。もぅ、巻きこまないようにしようと思っていたのに」

 遊星という名前を出したところで、ダルクさんが頬を染めた。赤いネクタイを、もじもじと弄っている。

「そういうわけには、いかなくなったよね。アウスまで異世界を渡ってきちゃったし。ファラオの使徒であるバクラは、病院の人たちまで巻きこんでしまった。カーリーさんに説教されたとおり、遊星さんたちと協力して戦っていくしかないのかな」

 ダルクさんの隣りには、セーラ・ピースリーさんが立っている。中央病院でも見かけたことがある。アウスという愛称で呼んでおこう。眼鏡とブラウンのショートヘアーが、いかにもアウスらしいしね。ダルクさんもニックネームで、本名はヴルトゥーム・ウェイトリィと呼びにくい。アウスさんは明らかに、ダルクさんに対する独占欲を抱いている。意識しているのかどうかは分からないけど。ダルクさんの頭を撫でたときに、静かな怒りを発していた。無口で無表情な分だけ、ちょっと怖い。

「大きな敵が相手だから、協力していかないと。巻きこむとか心配しないで。私たちだって、そんなに弱くないから。頼りにして。ファラオと戦うだけの強さをつけるために、WDGPに参加しているのだったわね? ガンガン挑んでいって、デュエルの腕を上げなきゃ。そういえば……遊星が会いたがっていたけど、今でも避けているらしいね。どうしてなの?」

「うん。遊星さんは、この世界を救った英雄。再会して、ダイレクトに情報を交換した方がいいと思うよ。でも、ドキドキして苦しくなるんだ。化物扱いされていたボクを遊星さんが庇ってくれた瞬間から。遊星さんが視界に入るたびに、こんな気持ちが膨らんでどうにもならない。抱きしめられたい気持ちで、目が回りそうになるの。何だろうね、この気持ちは?」

「ダルクさん。デュエルをしましょ」

 アウスさんが、ふうっと息をついた。紅潮しきった顔で、とつとつと告白していく少女。純粋に彼女とデュエルしたい気持ちはあったけど、大人気ない心根が這入りこんだ。お見舞いに来てくれたときも、遊星がダルクさんのことを延々と話していたのを思いだす。嫌な気分を追いだして、彼女とぶつかりあいたい気分を奮立たせた。氷室さんにも勝ったんだ。実力は本物と見てもいいだろう。相手墓地からモンスターを除外する《供養花》を加え、デッキをディスクにはめこんだ。

 言葉に険を含ませてしまい、ダルクさんは息をつまらせた。大きく息を吸いこんで、余裕を湛えられるように努めてみる。落ちついたダルクさんが頷いてから、笑顔を広げていった。

「う、うん。チーム5D’Sの十六夜アキさんと戦えるなんて、すっごく楽しみ」



『デュエル』



【1ターン目:アキ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「私の先攻、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード2枚をセットして、ターンエンド」

 歩行者天国となっている4車線道路をふんだんに使用してのデュエル。ギャラリーも100人は超えそうだ。私自身、チーム5D’Sメンバーとして名が広がっている。ダルクさんもアイドルのように扱われだしている。投げられる声援に慣れていないようで、おどおどしている様子が子供っぽい。



【2ターン目:ダルク】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
アキ:モンスター1体が裏側守備表示でセットされている。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。


「俺のターン、ドロー。《アルパカマン:攻撃力1600・Lv4》を攻撃表示で召喚するよ。伏せモンスターに攻撃!」

 フゥーハハハ! アルパカの着ぐるみが、笑いながら駆けてきた。サングラスをかけた、無精ヒゲの男性だろうか。通報したくなるほどに怪しい。《ツクシー:守備力500・Lv2》が蹴りとばされてしまった。狙いどおり! デフォルメされたツクシが、自らの分身を投げつける。

「《ツクシー》が戦闘破壊されたことにより、相手フィールドに《ツクシートークン:守備力0・Lv1》を守備表示で特殊召喚するわ。このトークンが植物族モンスターに戦闘破壊されたとき、コントローラーは手札1枚を墓地に送られる」

「うわわっ。破壊されないようにしなきゃ。カード2枚をセットして、ターンエンド」



【3ターン目:アキ】LP4000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
アキ:魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。

ダルク:《アルパカマン:攻撃力1600・Lv4》が攻撃表示。《ツクシートークン:守備力0・Lv1》が守備表示。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。永続罠《リミット・リバース》を発動して、墓地から《ツクシー:攻撃力400・Lv2》を特殊召喚する。《ツクシー》をリリースして、《ローズ・テンタクルス:攻撃力2200・Lv6》をアドバンス召喚。このカードは、相手フィールドの植物族モンスターの数だけ追加攻撃できる」

「魔法カード《マジック・プランター》を発動。《リミット・リバース》を墓地に送り、2枚ドロー。永続罠《アイヴィ・シャックル》を発動。自分ターンに、相手モンスターを植物族に変える」

 《アルパカマン》が蔦に絡まれた。これで、《ローズ・テンタクルス》の攻撃回数が増えた。ダルクさんの表情が、みるみると青くなっていく。さて、手札に《憎悪の棘》が舞いこんだ。このカードを装備すれば、《ローズ・テンタクルス》の攻撃力が600ポイントアップし、貫通効果を得られる。その代償として、相手モンスターを戦闘破壊できなくなる。《ローズ・テンタクルス》が植物族モンスターを戦闘破壊したとき、相手ライフに300ポイントものダメージを与えられる。《ツクシートークン》を戦闘破壊できれば、手札を墓地に送りこめる。とはいっても、このターンで勝負を決められない。相手ライフが600ポイント残るから。ここは、一気に攻めてみよう。

「装備魔法《憎悪の棘》を《ローズ・テンタクルス》に装備する。このモンスターで全体攻撃!」

 その瞬間、ダルクさんから焦燥が剥がれた。快活な少年のごとき笑み。

「手札から《クリボー》と《ボムクリボー》を捨て、戦闘ダメージを0にするよ。《ボムクリボー》のモンスター効果で800ポイントのダメージを与える。永続罠《クリボックス》発動。デッキから《ナイトクリボー》を墓地に送り、戦闘ダメージを0にする」

 《ローズ・テンタクルス》のゾーン・ウィップ1! 薔薇を咲かせた蛸型植物が、太蔦を《アルパカマン》に叩きつけようとする。クリリー! 頭から火花を散らせているクリボーが、跳んできて大爆発。モンスター同士のバトルで発生する戦闘ダメージを0にするエフェクト。《ローズ・テンタクルス》は怯み、爆風が私を飲みこもうとする。ライフが3200ポイントにまで減らされた。

 ゾーン・ウィップ2&3! 《ツクシートークン:守備力0》への連続貫通攻撃を、2体のクリボーが受けとめる。残りつづける《クリボックス》も厄介な永続罠だ。

「伝説の《クリボー》を使いこなすなんて……。《憎悪の棘》の効果により、《アルパカマン》の攻撃力は600ポイント下がる。カード1枚をセットして、ターンエンド」

「罠カード《クリボー・リカバリー》を発動。このターンに捨てられた《クリボー》1体につき1枚、デッキからカード2枚をドローするよ。《クリボー》のモンスター効果が使用されたことにより、エンドフェイズ、墓地から《ナイトクリボー:守備力200・Lv1》を特殊召喚するね」

 クリッ! 兜をまとった《ナイトクリボー》が、勇ましく盾をかかげた。ダルク姫を守る騎士のようだ。いや、ダルクさんは守られるヒロインではない。意図的にポーカーフェイスを使う、強かな女性だ。油断をしていると、n飲みこまれてしまう。外見に惑わされないように気を引締めよう。



【4ターン目:ダルク】LP4000、ドローフェイズ後の手札5枚

(フィールド)
アキ:装備魔法《憎悪の棘》を装備した《ローズ・テンタクルス:攻撃力2200→2800・Lv6》が攻撃表示。永続罠《アイヴィ・シャックル》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

ダルク:《アルパカマン:攻撃力1600→1000・Lv4》が攻撃表示。《ツクシートークン:守備力0・Lv1》&《ナイトクリボー:守備力200・Lv1》が守備表示。永続罠《クリボックス》が発動中。


「俺のターン、ドロー。《ツクシートークン》と《ナイトクリボー》をリリースして、《森の聖獣 アルパカリブ:攻撃力2700・Lv7》を攻撃表示でアドバンス召喚。手札から速攻魔法《魔法効果の矢》を発動。《憎悪の棘》を破壊して、相手ライフに500ポイントのダメージを与える。《森の聖獣 アルパカリブ》で《ローズ・テンタクルス》に攻撃するよ!」

 繁茂する緑が、頭部を包みこんでいる。高層ビルディングにすら劣らない巨体アルパカが、地響きを鳴らせがら突進してきた。偉大な自然神のごとき威容さ。《魔法効果の矢》が飛来してきて、《憎悪の棘》を消滅させていく。貫いてくる衝撃により、私のライフは2700ポイントにまで減らされた。攻撃力2200ポイントに戻った《ローズ・テンタクルス》は戦闘破壊されるけど、このままではやられない。本当は蘇生効果を活かしたかったけど、仕方ないか。

「罠カード《植物連鎖》を発動。《ローズ・テンタクルス》に装備して、攻撃力を500ポイントだけアップさせる。これで、攻撃力は2700ポイント同士。相打ちになるわ」

 2体の巨大モンスターが絡みあい戦闘破壊。その陰から、人影がダッシュしてきた。

「《アルパカマン:攻撃力1000》でダイレクト・アタック!」

「いたっ! 何するの、もう!」

 フゥーハハハ! 《アルパカマン》にチョップを受けてしまった。叩くだけ叩いて、急いで自分フィールドへと戻っていく。今の攻撃で、ライフは1700ポイントにまで減らされた。半分をきったか。

「魔法カード《馬の骨の対価》を発動。《アルパカマン:通常》を墓地に送り、デッキからカード2枚をドロー。ターンエンド」



【5ターン目:アキ】LP1700、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
アキ:永続罠《アイヴィ・シャックル》が発動中。

ダルク:永続罠《クリボックス》が発動中。


「私のターン、ドロー。《ローズ・バード:攻撃力1800・Lv4》を攻撃表示で召喚。カード1枚をセットして、ターンエンド」

 ダルク・ウェイトリィ。《クリボー》による鉄壁のガードに、高速ドロー。さっき対戦したレジー・マッケンジーとは異なったデュエリストだ。攻撃中心の彼女とは異なった手強さを感じる。外見通りの少女でなく、いろいろな意味でライバルになるかもしれない。ギャラリーの数も増していき、声援も波を上げている。この状況に、胸が高鳴っていく。





【エピソード3-WDGP予選編・その7】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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