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CROSS-48 決勝戦開始! ダルクVSルア

遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】
(2008/12/17)
宮下雄也、星野貴紀 他

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 デュエル自体は修正前と同じであります。

 控室にデュエリストが集まっている。知っている顔も多いんだけどね。彼らとの決闘を考えれば、緊張の振幅が大きくなっていくんだ。息を深く吐きだしていると、アキさんが頭を撫でてくれた。

「気持ちは分かるわ。私だってドキドキしているもの」

「オレも緊張して、なかなか寝られなかったよ」

 ベンチに並んで座っているルアが、にっこりと笑顔を向けてきた。絞られている心臓が緩んできて、不安から解放された気分になる。ルアにくっつくと、慌てながら逃げてしまった。

「う、うわわっ! ダルク姉ちゃん。いきなり、ベタベタしないでくれよ。吃驚するじゃん」

 真赤な顔で、ルアがプンスカしている。アキさんは手を口元に当てながら、くすりと笑っている。ボクはルアに近づいて、しっかりと腕を絡めた。弟みたいで可愛いからね。ふぅっと溜息をついて、ルアが大人しくなった。そこに、足音が近づいてくる。一角が生えたような赤髪だ。たしか、テレビで見かけたように思う。チーム・ユニコーンのメンバーだったような。

「ルアくん、ガールフレンドができたのかい? ダルク・ウェイトリィだね? 活躍ぶりはテレビで観させてもらったよ。初めまして。俺はアンドレ。チームメイトのブレオがお世話になった」

「初めまして。俺はダルク・ウェイトリィです。ブレオで思いだしちゃったよ。いきなりデッキ破壊で1ターンキルされて、かなり落ちこんだんだ」

「それは災難。だけど、ここまで上がれた君だ。もう、ブレオには負けないと思う。それに、あいつも驚いていた。まさか、ダルクちゃんが勝ちぬいていくなんてね」

「アンドレさんと当たったら、よろしくお願いします。でも、アキにリベンジしたいよ」

「それは楽しみだわ。私としては、アンドレにリベンジしたい気分だけどね。WRGPでの雪辱を晴らしたいわ。アンドレなら勝ちあがると信じていた」

「そういう俺自身は、鬼柳京介にリベンジをしたい。完膚無きままに敗北したからな」

 4人の視線が一箇所に集中した。ダークコートをまとった鬼柳京介が、静かに立っている。さすがに、この場でハーモニカを演奏していないようだ。期待外れ。

「そういえば、ダルクは鬼柳京介に勝ったのね?」

「テレビで知ったけど、これには驚いたよ。ダルクちゃんは優勝候補だと警戒しておこう」

 アキさんの確認に、アンドレが言葉をつなげる。自分自身でも信じられない。あの人に勝っちゃうなんて。クリクリー。ハネクリボーが頭に乗っかてきた。自信を持ってと安心させてくれているようだ。タッグを組んで、ルアの強さに感心させられた。アキさんには敗北した。アンドレはブレオよりも実力者だという。正直に言えば、鬼柳に連勝する自信まではない。ぎりぎりのところで辛勝できたのだから。右手を胸に当てた。ドキドキとしていて、緊張が酷くなる一方だ。



「ダークネス! それに、マリク・イシュタール」

 アキさんが刺すような視線を向けた。右手甲にスフィンクス・サインの刻まれた大男が、ドアを開けて入ってきた。彼自身よりも、肩に止まっている《D・ナポレオン》に警戒しなければならない。ネオ童美野を闇で包囲しようとしたダークネスだ。目が合うと、単眼がいやらしく歪んだ。スフィンクスの使徒を操ってまで、何を企んでいるのだろうか?

『ダークネスさんは、そんなに悪い人じゃないですよ。私を助けてくれましたし』

 心内よりアルマが訴えてくるも、警戒は解けない。憎悪と狂気を表情露わにしているのは、マリク・イシュタールというデュエリスト。ルアがぎりっと睨みつけている。ダークネスが獲物を狙うように、マリクを視線で舐めまわしている。マリクはボクを観察しているみたいだ。

「マリク・イシュタールか。闇深い存在だ。我が糧としてやろう」

「できるものなら、やってみなよ。ファラオの命とやらでダルク・ウェイトリィを狙っているが、闇宇宙の理というやつか。ダークネスにも興味が湧くぞぉ」

 こいつらも決勝戦まで勝ちあがってきたのか。ダークネスには勝てたけど、不安は高まるばかりだ。マリクはファラオ、あいつの放った刺客か。ここで弱気になるわけにはいかない。WDGPで優勝するだけの実力がなければ、ファラオに勝てそうにもないから。怯えっぱなしの心臓を、精神で押さえつけた。控室にいるのは7人。もう1人だけ、選手が残っているはずだ。

「ごきげんよう」

 静かにドアを開けたのは、いかにも大人しそうな女の子。ダーク・ゴズロリな衣装に包まれて、リボンでポニーテールにまとめあげている。すたすたと、ボクの目前にまで近づいてきた。優しい笑顔を浮かべているけど、華やかさは欠片もない。気のせいか、異臭が漂ってくるようだ。

『こ、こいつはウィン・カーウィンですよ。頭のかわいそうな女です』

 アルマが動揺している。アキさんの拳が小刻みに震えている。左手を口元に当てながら、ボクを見下ろしてきた。袖口から赤糸が垂れているようだけど、何なのだろう? 

「ヴルトゥーム・ウェイトリィちゃんだね。初めまして、ウィン・カーウィンです。異世界で初対面なんて不思議だね。あなたもジョゼフ・カーウィンに5歳まで育てられたのでしょ? 私もパパの世話になっているせいか、あなたを妹のように感じるわ。私のこと、お姉様と呼んでくださらない?」

 両手を合わせて、ゆっくりと顔全体を傾けた。前髪が開いて、額のガーゼが露わとなった。アンドレが首を傾げている。ボクの登録名はダルク・ウェイトリィ。事情を知らない人が本名を聞くと、不思議に思うだろう。嫌な過去を思いだしてしまい、ぼぅとしすぎていた。気がついたら、ウィンが間近に迫っていた。額に押しつけられる湿った感触。頬を挟んでいた両手が離れていく。

「ヴルトゥームちゃんは甘い味がするわ。不思議だね。アルマちゃんと同じ肉体なのに、こんなに違うなんて。えへへっ。双子さんを両方とも頂いちゃいましたよ」

『お兄ちゃん。何をやっているのですか? キスされちゃったのです!』

 額から死臭が降りてくる。すぐにハンカチで拭った。気分悪くて、鳥肌が立ってきたよ。

「ちょっと君たち、何をしているんだ!?」

「乙女同士の語らいに、殿方が口を挟まないでくださりますか!」

 アンドレを刺すように、ウィンが怒鳴りつける。温厚かと思えば、ヒステリックな絶叫でドキッとしてしまう。アンドレも一歩下がった。彼女がアキさんへと振りかえり、おずおずと話しかける。

「シェリーさんは、お元気ですか? 記憶が全て消えちゃったら、迎えにいきますよ。私の素敵な親友になってくれると楽しみにしています。話は変わりますが、アキさんの過去を調べさせてもらいました。黒薔薇の魔女として、たくさんの人を傷つけたのですね。愛を否定しておきながら、理解していたじゃないですか。あははっ。あなたとは仲良くなれそうな気がしてきましたよ」

「ふざけないで! あなたのせいで、シェリーが苦しんでいるのよ!」

「あなたもシェリーさんのようにしてあげますね。たっぷりと痛みをねじこみあって、愛しあいましょう。親友になれた暁には、あなたの腕にも友情の証しを縫ってあげますよ」

 うっとりとした笑顔だ。ウィンとアキさんの間にも、いろいろとあったようだ。不穏な空気を壊すように、MCの叫びが飛びこんできた。試合会場へ行くように指示放送が流れているようだ。スタッフさんに促されながら、8人がドアへと向かう。マリクが感心深げにウィンを眺めている。



 シティの全人口が集中しているのかと思ったほど、スタジアムには人間の海で満たされている。押しよせてくる歓声の波。油断していると、心がどこかへ流されてしまいそうだ。多くのギャラリーに囲まれてきたけど、ここまでの人数とは吃驚してしまう。ウィンから離れて、アキさんの隣りに隠れた。

「2413名の参加選手が厳しい予選により、たった8人に絞られたぁっ! この8名こそは、正真正銘の実力者だぁっ! まずは4つの試合を行い、明日に開かれる準決勝に進めるデュエリストを決定する。これらのデュエルは、ルーレットにより特殊なフィールド魔法が発動される。もちろん、お互いの合意によりライディング・デュエルもOKだ! それでは始めよう!」

 あちらこちらに、ソリッド・ヴィジョンが浮遊している。MCが映されていて、弾けるような勢いで叫んでいる。ノリノリだなぁ。予選突破者8名を次々に紹介していく。ボクたちが、球状大画面にアップになっているようだ。何だか、恥ずかしい。逃げるように、アキさんの背後へと隠れてしまう。

「ダルク・ウェイトリィ選手。恥ずかしがらなくてもいいですよ! スマイル! スマイル!」

 アキさんに、頭をなでなでされた。くすくすと笑いが、四方八方から聞こえてくる。そおっと顔を出すと、画面いっぱいにボクの真赤な顔。アンドレが耳打ちしてきた。

「君は決闘者として羨望の的になっている。こういうときは、堂々としているんだ」

 ウィンクしたアンドレに向かって、コクンと頷いた。MCの説明を聴きながら、広大すぎるスタジアム全体を見渡していく。ボクたちはデュエル・フィールドである高台に立っている。ライディング・コースまであるんだなぁ。どこからかアウスが見てくれているんだ。頑張っちゃうよ。

「それでは、第一試合の始まりだ! 対戦はランダムに決められるぞ。試合選手は、そのまま残ってデュエルを始める。さぁて、最初の対戦は……」

 また、ドキドキしてきたよっ。両拳を胸に当てる。まだなの? MCさん、じらさないで。

「ダルク・ウェイトリィ選手VSルア選手だぁっ! 少年と少女のデュエルが始まるぅーっ!」

 対戦相手と視線を合わせた。ルアと対戦できるなんて、嬉しくて仕方がないよ。



「ルカだけでなく、天兵やスライまで観にきてくれている。オレは絶対に勝ちたい。タッグをしたときから思いは強くなったんだ。ダルク姉ちゃんと戦いたいって。最高のデュエルをしようね」

「それはボクも同じだよ。全力でいくからね。今度こそ、緊張もぶっ飛んできたよ」

 これだけの人波に囲まれて、大舞台での決闘前。ドキドキしているのだろう。紅潮しながらも、ルカは最高にいい顔をしている。ハネクリボーが下がって、地面へと着地した。応援してくれていたアルマも大人しくなっている。青空の下、波が引くように静寂が訪れた。鼓動が時を刻んでいく。



『デュエル!』



【1ターン目:ルア】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「フィールド魔法《コモンメンタル・フィールド》が発動されたぁっ! シンクロ召喚に成功したモンスターは攻撃力が500ポイントアップ。そのエンドフェイズに、相手ライフに800ポイントのダメージを与える。このカードはフィールドから離れず、新たなフィールド魔法を発動させることもできない」

「《コモンメンタル・フィールド》なら、シンクロ召喚をどんどんやらなきゃね。オレの先攻、ドロー。《D・スコープン:攻撃力800・Lv3・チューナー》を攻撃表示で召喚。モンスター効果を発動。《D・ビデオン:攻撃力1000・Lv4》を手札から特殊召喚する」

「レベル4《D・ビデオン》に、レベル3《D・スコープン》をチューニング」

「世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング! シンクロ召喚! 愛と正義の使者、《パワー・ツール・ドラゴン:攻撃力2300・Lv7》!」

「シンクロ召喚に成功したから、《コモンメンタル・フィールド》の効果発動。《パワー・ツール・ドラゴン》の攻撃力は2800ポイントにまでアップするね。《パワー・ツール・ドラゴン》のモンスター効果により、装備魔法《ダブルツールD&C》をデッキからパワーサーチ! このカードを《パワー・ツール・ドラゴン》に装備するよ。シャキーン!」

 《パワー・ツール・ドラゴン》の右腕にドリルが、左腕に回転カッターが装着された。

「カード1枚をセットして、ターンエンド。《コモンメンタル・フィールド》のセカンド・エフェクト。シンクロ召喚に成功したエンドフェイズに、相手ライフに800ポイントのダメージを与える」

 フィールド全体から放たれる衝撃。ボクのライフは、3200ポイントにまで減らされてしまった。攻撃力アップだけでなく、効果ダメージまである。《アルパカ番長》や、新たにゲットした《キング・アルパカ》をシンクロ召喚したいところだね。手札を確認するに、ちょっと厳しいけど。



【2ターン目:ダルク】LP3200、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ルア:装備魔法《ダブルツールD&C》を装備した《パワー・ツール・ドラゴン:攻撃力2300→2800・Lv7》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

フィールド魔法《コモンメンタル・フィールド》が強制発動中。


「俺のターン、ドロー。《マジクリボー:攻撃力300・Lv1》を召喚。《マジクリボー》の召喚により、デッキから《ナイトクリボー:攻撃力300・Lv1》を特殊召喚するよ」

 マジクリーッ! とんがり帽子の《マジクリボー》が、地面に魔法陣を浮かびあがらせる。そこから、鉄兜姿の《ナイトクリボー》がぴょこんと跳びだした。

「永続魔法《バーサーカー・クラッシュ》を発動。《クリボー》が自分フィールドに存在するかぎり、自分フィールド上のレベル1モンスターは連続攻撃できるんだ。《ナイトクリボー》のモンスター効果により、《クリボー》は直接攻撃できる。2体の《クリボー》でダイレクト・アタック!」

 《マジクリボー》がステッキを振りかざして、魔法流星を撃ちはなった。《ナイトクリボー》が剣を持ちながら特攻していく。4回の攻撃がヒット。合計1200ポイントの戦闘ダメージを与え、ルアのライフを2800ポイントにまで削りとった。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【3ターン目:ルア】LP2800、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
ルア:装備魔法《ダブルツールD&C》を装備した《パワー・ツール・ドラゴン:攻撃力2300→2800・Lv7》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

ダルク:《マジクリボー:攻撃力300・Lv1》&《ナイトクリボー:攻撃力300・Lv1》が攻撃表示。永続魔法《バーサーカー・クラッシュ》発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

フィールド魔法《コモンメンタル・フィールド》が強制発動中。


「攻撃力が低くても、何度も受ければ負けちゃうよーっ。オレのターン、ドロー。《パワー・ツール・ドラゴン》のモンスター効果を発動。装備魔法《ブレイク・ドロー》をパワーサーチ! そのまま、《パワー・ツール・ドラゴン》に装備する」

「《サンライト・ユニコーン:攻撃力1800・Lv4》を召喚。モンスター効果を発動。デッキのトップ・カードをめくり、装備魔法なら手札に加える。よしっ、装備魔法《ロケット・パイルダー》だ! 《パワー・ツール・ドラゴン》に装着! こうなったら、装備しまくりだよっ」

「《パワー・ツール・ドラゴン》で《マジクリボー》に攻撃する。《ダブルツールD&C》により、装備モンスターは自分ターンのみ、攻撃力が1000ポイントアップする。クラフティ・ブレイク!」

「《マジクリボー》のバトルで発生する戦闘ダメージは0になる」

「《ダブルツールD&C》を忘れないでね。バトルフェイズのみ、攻撃対象モンスターの効果は無効になるんだ。攻撃力3800ポイントのアタックを受けて、3500ポイントのダメージを受けてもらうよ」

「バトルダメージは受けない。手札の《ボムクリボー》を墓地に捨て、モンスター同士のバトルで発生する戦闘ダメージを0にする。そして、相手ライフに800ポイントのダメージを与える」

 《パワー・ツール・ドラゴン》のドリムアームに貫かれ、《マジクリボー》は戦闘破壊された。《ボムクリボー》が火花を散らしながらの大跳躍。相手目前で大爆発を起こして、吹きとばす。ルアは尻餅をついて、両目をパチパチさせている。爆音に吃驚してしまったのだろう。ライフを2000ポイントにまで削った。シンクロ召喚できそうになく不安だったけど、いけるかもしれない。

「《ブレイク・ドロー》の装備モンスターが戦闘破壊したから、デッキからカード1枚をドロー。今度こそ、ダメージを与えるからね。《サンライト・ユニコーン》で《ナイトクリボー》を攻撃」

 《サンライト・ユニコーン》が蹄を地面に叩きつけながら、猛突進していく。ホーンを《ナイトクリボー》に刺そうとしたが、そうはいかないよ。クリクリー! 《クリボー》が次々に増殖していき、《サンライト・ユニコーン》の進撃を阻む。《ナイトクリボー》は戦闘破壊されてしまったけど。

「手札の《クリボー》を捨て、戦闘ダメージを0にした」

「そんなぁ。またまた、ダメージを与えられないなんて。ターンエンド」

「罠カード《クリボー・リカバリー》を発動。手札から《クリボー》2体を捨てたからね。デッキから3枚ドローするよ。《クリボー》効果が使用されたエンドフェイズ。自身のモンスター効果により、《ナイトクリボー:攻撃力300・Lv1》を墓地から特殊召喚する。蘇れ、《ナイトクリボー》!」

 ナイトクリーッ! 《ナイトクリボー》が地中から跳びだして、勇ましく剣をかまえこんだ。ルアが不安そうに息を飲みこんでいる。次はボクのターンだ。容赦なく攻めていくよ。





【エピソード4-WDGP決勝戦編・その6】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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