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A・ZEXAL-1 小鳥の偽物?

遊戯王ゼアル SOUND DUEL 2遊戯王ゼアル SOUND DUEL 2
(2012/09/19)
(アニメーション)

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 ちょいと設定を変えて、遊戯王ZEXALのSSを書いてみました。アニメ版の平行世界という設定で。気分転換な寄道デュエルであります。

 水面下を遊馬が大人しく進んでいる。プール底に潜っているせいか、それほどに波は立たない。周囲で騒いでいる生徒たちは、水上で浮いている私が視えないようだ。応援しているのは、小鳥と鉄男。遊馬のかけがえのない親友である。彼によれば、私もその1人に含まれているらしい。遊馬が水面に近づいてきて、ぶはっと顔をあげた。ふぅふぅと息をついてから、ゴーグルを外す。ちらりと真横に視線をやり、デュエルに勝利したかのような笑みが花咲いた。

「潜水30m。最高記録だぜっ!」

 おそらくは、もう少しだけ泳げているだろう。プールから上がって、友人たちへと近づいていく。遠くから熱烈な視線を送ってきているのは、キャッシー。両手を頬に当てながら、全身をくねくねとさせている。彼女は遊馬に惚れているらしい。恋というものは、どんな効果を有するのだろうか。私には分からない。あのグループは、ちょこまかと遊馬たちに絡んでくる。とりまき2人は退屈そうな顔だ。

「おおっ、遊馬。まぁた、記録を伸ばしたな。さすがはWDC優勝者だぜ」

「おめでとう。でも、あんまり無理をしないでね」

「これぐらいなら、大丈夫だって。この調子じゃ、50mもいけるかもな。ちょっとずつ伸ばしていくよ」

 顔から水滴を拭いながら、遊馬が私を見上げた。頑張ったと誉めておこう。周囲からも声がかかってくる。この間までは有名人扱いされていたものの、最近は沈静化している。ターン経過により《光の護封剣》が墓地に送られたようなものだろうか。

「ところでよ。放課後は暇か? 宿題を終えたら、特訓デュエルしようぜ。もちろん、小鳥もな」

「次の大会は、3人1組なんだろ? オレたち3人とアストラルで優勝狙うぜ」

「私でもいいのかなぁ? 本格的に始めたのは、つい最近だし。WDCでも、キャッシーに負けちゃったし。やっぱり、シャークみたいな実力者に頼んだ方が……」

「シャークは参加しないだろう。小鳥もデュエル・タクティクスがアップしている。俺が思うに、遊馬よりも才能があるぐらいだ。3人で頑張ろうぜっ!」

「自信がなければ、強くなるために努力すればいんだよ。父ちゃんが言っていたんだ」

 行方不明という、九十九遊馬の父親。彼は息子に、魔法の言葉を残している。滅多に口にしないが、遊馬は心に秘めながら努力を深めている。小鳥と鉄男が、遊馬の視線を追っている。私を見ているようだ。彼らにとって、私も仲間というやつであろうか。

「私もコースターに乗りたかったなぁ。でも、決勝に行けるだけの実力もないし。頑張らなきゃ……」

「ははっ。デュエルも大切だけど、小鳥は怖がりなのを直さなきゃいけないな」

「もう、なによっ!」

 小鳥が遊馬をポンと叩いた。周囲ではガヤガヤと騒いでいる。潜水100mの記録者が現れ、体育教師が感動している。遊馬の目標が高まるであろう。WDCはといえば、ちょっとした暴動が起こったようだ。観られない試合が続いて、返金請求の集団訴訟が起こっているらしい。



 図書室で宿題を済ませて、遊馬たちは広場でデュエルをしている。小鳥と鉄男が成績よく、遊馬の面倒を見ているという。彼のデュエル理解力を考えれば、頷けるというものだ。出会ったばかりの遊馬は、タクティクスが稚拙すぎて話にもならなかった。そんな遊馬も成長して、どこかのロボットにトンマと呼ばれないほどになった。

「小鳥は鳥獣族デッキだからな。《ゴッドバード・アタック》を2枚入れるべきだ」

 たしかに、《ゴッドバード・アタック》は強力な破壊カードである。今の環境では、効果破壊へのカウンターも増加傾向だ。1枚でいいだろう。遊馬をパイプにして、私なりの意見を伝える。

 鉄男は優秀なデュエリストで、ダイレクトにコミュニケーションをとれないのが残念である。WDCでは、ハートピースをコンプリート目前までいった。Ⅳを敗北間際まで追いつめたことが、不幸のトリガーとなったようだ。狼狽したⅣは、トロンから託された闇カードを使用してしまった。鉄男は左腕を折るはめとなり、ドクターストップ。体育の時間も見学をしていた。テーブルにカードを置いて、デュエルをしている状態である。遊馬と小鳥のデュエルを見学している。

「ありがとう、鉄男にアストラル。デッキがスムーズに回ってきたよ」

「さっそく、《ゴッドバード・アタック》が来たよ。オーバーレイ・ユニット1体を取りのぞいて、罠カード《皇の波動》を発動。《No.39 希望皇ホープ》は破壊されないぜ。攻撃続行!」

「あぁーん。負けちゃった」

 成長した遊馬が相手だ。今の小鳥では勝てないだろう。頑張れと、遊馬を通して伝えておいた。父親が遺したという魔法の言葉。遊馬の頑張りを見続けていた小鳥にも伝わっているはずだ。

「ありがとう、アストラル。2人に追いつけるように頑張るから」

 小鳥には私は視えない。心通じあわせようと、笑顔を向けてくる。これも悪くはない。3人はD・ゲイザーを外した。デュエルの時間が長くて、休憩したい頃合だと思われる。人間は休まないと倒れてしまう。観察結果として、我が記録に残されている。

「あれっ? キャッシーじゃねぇか? どうして、泣きそうな顔をしているんだ?」

 青空にふさわしくない泣顔。項垂れながらベンチに腰掛けている。とりまき2人が必死に宥めている。衝突ばかりしているとはいえ、クラスメイト。遊馬たちは駆けていった。



「相手はありえないぐらい強かったのです。とどのつまり、鬼畜デュエリストです」

「アレは小鳥ちゃんと瓜二つだった。声まで同じだった。きっと、双子ウラ」

「私に双子なんていないよ。もしかして、ドッペルゲンガーというお化けさん? キャーッ!」

 とりまき2人と小鳥が騒ぎだした。《光神化》で《裁きの使者 サターン》を特殊召喚し、速攻魔法《地獄の暴走召喚》でさらなる2体を呼びだしたか。フィールド魔法《天空の聖域》が発動されていたという。3体リリースで大ダメージ。油断していると、私でも敗北しまうだろう。

「小鳥そっくりのデュエリストに、キャッシーが負けてしまったわけか」

 キャッシーは、お嬢様だという。《成金ゴブリン》のようなものだろうか? 彼女のデュエル・タクティクスは相当のもので、アジア大会でも好成績を収めている。とりまきの1人を改心させ、《ベビー・トラゴン》を頂戴したと聞いている。WDCでは、コースター戦でⅤに敗れてしまった。
 
「キャッシーですら倒してしまうなんて、どんなデュエリストだろう? 気になってきたーっ。そいつのいる場所を教えてくれよ。挑んでやるぜ」

「遊馬様。私の仇を討とうと、そこまで必死になるなんて。キャッシー、感激しました」

「こらーっ、キャッシー! 遊馬にくっつくなぁーっ!」

 紅潮した表情のまま、がばっと遊馬に抱きついた。小鳥が激怒して、キャッシーにつかみかかる。猫のような威嚇が返ってくる。鉄男&とりまきが止めにかかる。いつもの光景だが、女心というものは理解が難しい。スペルスピードと効果処理の関係よりも難しい。



「本当に小鳥そっくりだなぁ。髪が黒くなっただけで」

「やっぱり、生別れの双子じゃねぇの?」

「さっきも言ったけど、そんな人はいないって」

 緑地広がる公園に、彼女はいた。少年相手に決闘をしている。彼女の強さに惹かれてか、ギャラリーも群れている。《英知の代行者 マーキュリー》のモンスター効果で1枚ドロー。攻撃力の上昇している《力の代行者 マーズ》で攻撃。彼女の勝利だ。湧きあがる拍手。華麗なるデュエル・タクティクスで、遊馬ともども見蕩れてしまう。キャッシー一味はケーキタイムで来なかったようだ。

「あれれっ。九十九遊馬だ。向こうから来てくれるなんて、探す手間も省けたわ」

 声までもが、小鳥と同じものである。今のセリフからすると、遊馬を知っているようだ。それどころか、遊馬を追っていたような言草だ。何者であろうか? 彼女の右手甲には、ハート・サインが刻まれているようだが。異様なフォースを感じる。遊馬に気をつけるように警告しておいた。ニコニコとした表情のままに、こちらへと近づいてくる。

「初めまして。私は黒小鳥 未可子。16歳。職業は声優です。ミーコというナイアーラトテップに、異世界から連れてきてもらいました。生遊馬に会えるって感激ですよ」

「えっ? ナイアーラトテップ? 異世界? もしかすると、バリアンからの使者なのか?」

 バリアンとは違うものを感じる。勘違いしている遊馬を正しておいた。危険ではなさそうだ。

「あのぅ。もしかすると、私の親戚だったりしますか?」

「中の人です。遊馬くん。デュエルをしてくれますか?」

「何だか分からないけど、挑まれたデュエルは受けるぜ。強いって聞いているから、ワクワクするよ」

 さっそく、ARヴィジョンを機動。D・パッドを展開させた。謎の相手だが、デュエルをして確かめるのもいいだろう。ナンバーズを賭けているわけでもない。闇のデュエルでもない。成長した遊馬を見たいから、私は口出しをしないと決めた。勝つぞ、遊馬! 元気よく、応えが返ってきた。



『デュエル!』



【1ターン目:黒小鳥】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「私の先攻だね。ドロー。魔法カード《天空の宝札》を発動。手札の《天空勇士 ネオ・パーシアス:光・天使族》を除外して、デッキから2枚ドロー。このターンに特殊召喚と攻撃宣言ができなくなりますが、ファースト・ターンですので関係ないですね」

「手札から《天空の使者 ゼラディアス》を捨て、デッキからフィールド魔法《天空の聖域》をサーチ。そのまま、発動します。《カードガンナー:攻撃力400・Lv3》を召喚して、モンスター効果を発動。デッキからカード3枚を墓地に送ります。いちおうは、エンドフェイズまで攻撃力アップします」

「カード2枚をセットして、ターンエンド」

 フィールド魔法効果により、視界一面が雲に埋めつくされる。いくつもの浮遊神殿が、青空に流れている。天使族の聖域に出現したのは、機械族モンスター。これでは恩恵を受けられない。遊馬は相手墓地を確認しているようだ。ならばよし。攻撃力400ポイントを晒したままとは、戦闘ダメージを受けないだけの用意があるということだ。



【2ターン目:遊馬】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
黒小鳥:《カードガンナー:攻撃力400・Lv3》が攻撃表示。フィールド《天空の聖域》が発動中。魔法魔法&罠カードゾーンにカードを2枚セットしている。


「オレのターン、ドロー。《ゴブリンドバーグ:攻撃力1400・Lv4》を召喚。このカードの召喚により、手札からレベル4以下の《ガガガマジシャン:攻撃力1500・Lv4》を特殊召喚」

「魔法カード《ワン・レベルアップ》を発動。《ゴブリンドバーグ》のレベルを1つ上げる。《ガガガマジシャン》を、自身のモンスター効果によりレベル5にする」

「2体のレベル5モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築。《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー:攻撃力2400・R5・O×2》をエクシーズ召喚。《カードガンナー》に攻撃!」

 現れたのは、派手な赤忍者。戦闘破壊だけでなく、効果破壊にも耐性を有しているナンバーズだ。《聖なるバリア-ミラーフォース》を発動されても安心だ。跳びあがり、《カードガンナー》に斬りかかろうとした。黒小鳥が待ちかまえていましたとばかりに、トラップ宣言を叫びあげる。

「罠カード《緊急脱出装置》を発動。《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》を手札に戻す」

「破壊以外の除去にも対策済みだぜ。手札から速攻魔法《禁じられた聖槍》を発動。《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》は攻撃力が800ポイント下がる代わりに、カード効果を受けない」

「それなら、カウンター罠《神罰》を発動。《天空の聖域》で発動されるあらゆるカード効果を無効にして、破壊するよ」

 《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》が聖槍を掴もうとするも、浮遊神殿から放たれた赤雷が焼きつくしてしまった。《緊急脱出装置》により、《No.12 機甲忍者クリムゾン・シャドー》は青空の彼方へと飛ばされてしまった。黒小鳥は侮れない決闘者である。

「マジかよ。ターンエンド。《ワン・レベルアップ》の効果で1枚ドローする」

 対戦相手が小鳥にそっくりなせいか、遊馬も不思議な気分になっているだろう。当の小鳥は、頑張ってメモっているようだ。勉強熱心で感心する。私は遊馬を見守ろう。




【A・ZEXAL-1】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

《禁じられた聖衣》は発動対象になってからじゃ意味ないよ。かといって事前に発動しようとしてもチェーンでやはり意味がなくなるし。
そんな便利なカードではない。
8期フォーマットは英語版だとルビがないからレベル枠で魔法・罠がすっぽり当てはまることに気付く。あと文字も同様に違和感が少ない。
あれ、海外向けを意識して作られた?おい、日本国への配慮はどうした?
ゼアルは本当に打ち切りにならないか心配だね。噂ではゴールデン時に1%の視聴率だったらしいし、2期で快進撃を連発しないと打ち切られて遊戯王アニメ自体がなくなってしまうかもしれない。まあ、ゼアルを打ち切って新しい遊戯王が来る可能性もあるが。どちらにせよ№はちゃんと100体だしてほしいね。途中60体くらいで終わっちゃいましたでは笑い話にもならない。

No title

 majesticさん、ご指摘ありがとうございます。別の速攻魔法に差し替えました。

 8期の英語版カードを確認しましたが、ルビが無いと上部分がすっきりしていますね。言われて気がつきました。大人しい日本よりも海外優先?

 ありゃりゃ。DTは再録状態ですし、TFは出てないようですし、遊戯王全体の活気が下がっているという噂が。アニメ打ち切りになって、遊戯王をテーマにしたバラエティ+10分アニメ付きに落ちたら、かなりやばいですね。ナンバーズについては質も求めたいところです。
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