スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

A・ZEXAL-3 正義の味方 カイバーマン

遊☆戯☆王デュエルモンスターズ ヴォーカルベスト遊☆戯☆王デュエルモンスターズ ヴォーカルベスト
(2012/09/19)
TVサントラ

商品詳細を見る

 平行世界設定。本編との変更点が、いくつかアリ。

 いつものように、遊馬は鉄男・小鳥と休日をすごしている。学校という場所に行かなくてもいいらしく、遊馬は楽しそうにしている。デュエル三昧というわけにはいかない。姉に宿題をやらされてから出かけていく。人間の子供は大変なようだ。遊馬から聞いた話によれば、小鳥は数ヶ月前に転校してきたばかりだという。それまでは、遊馬と鉄男はコンビを組んでいた。幼馴染との再会に、3人は歓喜でいっぱいになったという。小鳥は吹奏に励んでいて、デュエルはやっていなかったらしい。デュエルをすれば分かりあえる。そういった持論で、遊馬は小鳥にもデュエルを勧めた。

「うっひょーっ! 《マジマジ☆マジシャンギャル》をもらったぜ。どうやって使おうかな?」

「遊馬のデッキなら、《ガガガマジシャン》と《ガガガガール》ぐらいしか素材はないな」

「2種類も効果があるんだね。私も欲しくなってきたけど、使いこなすのは難しそう。ところで、黒小鳥 未可子さんって何者だったんだろう? 私の親戚でもないようだし」

「黒小鳥さんは、オレたちの仲間ってことでいいじゃないか。難しそうって言わずに、《マジマジ☆マジシャンギャル》を使ってみなよ。たまに貸すから。試してみないと、何も始まらないぜ」

 ナイアーラトテップにより異世界から連れてこられた存在。右手甲にはハートマークが刻まれていた。遊馬を通して尋ねてみようとしたが、どこかに消えてしまった。深く考えていないようで、仲良しトリオはランチタイムをとろうと晴天下を歩いていく。小鳥が視線を止めた。はるか前方を歩いていたのは、ハルトだ。遊馬たちが早足に進んでいった。



「こんにちわ。遊馬さん、小鳥さん、鉄男さん。それに、アストラル」

 キラキラとした瞳で、私を見上げてくる。以前に会ったときは、濁ったような双眸をしていた。バリアンからの侵食が解けて、すっかりと元気になっている。3人が挨拶を返した。

「こんにちわ。カイトとオービタル7はいないのか?」

「うん。魂狩りの贖罪するからって、しばらく離れて動いているみたい。ボクも手伝いたいけど、ハルトは何もしなくていいって……」

 表情がそぉっと沈みこんだ。それがハルトを救う方法だと信じて、カイトはナンバーズ・ハンターとして決闘をおこなっていた。被害者たちの魂は戻ったものの、彼らの苦悩は小さくない。霧雨が散っていた日に、私たちはカイトに出会った。遊馬だけでは手足も出ずに、私が挑むことにした。何とか辛勝できたが、初めての強敵に震えたのを忘れられない。彼はWDCに出場し、サイバー流の継承者であるⅤを倒した。トロンには勝利できず、決勝戦では再戦できなかった。

「そうか。カイトとはタッグを組んだりしたけど、また戦いたいな……」

「お兄ちゃんを許してくれるの?」

「デュエルで傷つけるのは絶対に許せないけど、フェイカーに利用されていたんだ。何よりも、ハルトを助けるためだからな。カイトと分かりあえたらいいなって、思えてきたよ」

 ハルトの表情から、陰が薄くなった。カイトに憤怒のみを剥いていた遊馬であったが、歩みよるだけの余裕ができたようだ。成長。アカリがそう呼んでいた記憶がある。無理にでもタッグを組んだのが、距離を縮める要因になったのかもしれない。それが緊急時によるものとはいえ。

「ハルトが元気そうにしていて、私も嬉しいわ」

「暇だったら、俺たちとデュエルをやろうぜ。その前に、まずは昼飯だな。いっしょに食べるか?」

「ありがとう。小鳥さん、鉄男さん」

 木々が揺れている。適度な風が流れてこんできて、4人が気持ちよさそうだ。ハルトが笑んだ。人間は嬉しいとこういう顔をするものか。私の観察結果にも記録されている。笑顔はすぐにも崩れた。奇妙な仮面男が歩いてきたからだ。背中まで栗色髪を伸ばしている。通行人がガヤガヤとざわめいている。その右手甲には、ハートマークが刻まれていた。ナイアーラトテップの使徒か?

「《正義の味方 カイバーマン》の格好じゃねえか。コスプレっていうやつか?」

 鉄男が呟いた。カイバーマンが足を止めた。左腕にはデュエル・ディスクが装着されている。ひしひしと伝わってくる。彼がとてつもない決闘者であるということが。



「WDCの優勝者というのは貴様たちか? 九十九遊馬にアストラル」

「何者だ、あんたは?」

「俺はカイバーマン! この世界には面白いカードがあると聞いてな。ナイアーラトテップの招きにより、こうして来てやったまでだ。モンスター・エクシーズは興味深い。しかしだ。デュエリストのレベルが、あまりにも低すぎる。クリストファー、トーマス、ミハエル。その3兄弟に挑んでやったはいいが、とんだ凡骨未満デュエリストでがっかりさせられた」

 堂々とした態度で、カイバーマンが言放つ。トロン一家のことだろうか。彼らは実力者であり、凡骨と蔑まれるべきデュエリストではない。この言様からして、圧倒的に勝利したのだろう。この決闘者も、ナイアーラトテップと口にした。黒小鳥の件といい、奇妙な存在が暗躍しているようだ。

「あいつらとは衝突したけど、あんたが凡骨扱いしていいようなヤツらじゃない!」

「ふぅん。そこそこは、いい面構えだ。貴様なら俺を楽しませてくれるか。決闘すれば全てが分かると、常々ほざいてるそうではないか。遊城十代ほどには期待せぬが、相手をしてやる」

『遊馬。気をつけろ。相手はただものではない』

「分かっているって、アストラル。口出しはしないでくれよ。この偉そうなデュエリストを倒してやる」

「九十九遊馬。デュエル・チャンピオンを目指しているそうだな。己が頂点を目指すというのなら このオレを乗越えていくがいい」



『デュエル!』



【1ターン目:遊馬】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「オレの先攻、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセットして、ターンエンド」

 《ゴゴゴゴーレム》をセットしたか。守備表示にしていれば、1ターンに1度だけ戦闘破壊されないモンスターである。未知なるデュエリストに、まずは様子見ということであろう。小鳥&鉄男とハルトが観戦をしている。カイバーマンの格好に惹かれてか、ギャラリーとなる通行人も少なくない。



【2ターン目:カイバーマン】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
遊馬:モンスター1体を裏側守備表示でセットしている。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《トレード・イン》を発動。手札のレベル8モンスター1体を捨て、デッキからカード2枚をドローする。《マンジュ・ゴッド:攻撃力1400・Lv4》を召喚し、デッキから儀式モンスター《白竜の聖騎士》を手札に加える」

「儀式魔法《白竜降臨》を発動。《マンジュ・ゴッド》をリリースし、《白竜の聖騎士:攻撃力1900・Lv4》を儀式召喚。裏守備モンスターに攻撃する。ダークアウト・セイクリッド・スピア!」

 まずい。《白竜の聖騎士》は裏守備モンスターを、そのままの形式で効果破壊できる。《ゴゴゴゴーレム》のモンスター効果は発揮できない。《白竜の聖騎士》が剣を突きだして、渦波動を放った。《ゴゴゴゴーレム》の石体が崩されていく。瓦礫がはるか彼方へと吹きとばされていった。

「1ターンに1度だけ、戦闘では破壊されないモンスターだと? ふぅん。この程度で壁になると思ったか。片腹痛いわ。《白竜の聖騎士》をリリースして、デッキより我が忠実なるしもべを特殊召喚する。伝説を見せてやろう。見るがいい。そして慄くがいい。降臨せよ、《青眼の白龍:攻撃力3000・Lv8》!」

 これが伝説のモンスターか。神々しい巨竜が舞いおりた。その肉体は、白銀に輝いている。圧倒的な威容で、遊馬がたじろいでいく。カイバーマンはカード1枚をセットして、エンド宣言をした。



【3ターン目:遊馬】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
遊馬:無し。

カイバーマン:《青眼の白龍:攻撃力3000・Lv8》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「やっぱ、《青眼の白龍》は迫力あるよなぁ。オレのターン、ドロー。《ガガガマジシャン:攻撃力1500・Lv4》を召喚。魔法カード《ガガガストーン》を発動。《ガガガマジシャン》がいるとき、デッキから《ガガガガール:攻撃力1000・Lv3》を特殊召喚する」

「《ガガガマジシャン》のレベルを6にチェンジ。《ガガガガール》のレベルを、《ガガガマジシャン》と同じにする。2体のレベル6モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築。《マジマジ☆マジシャンギャル:攻撃力2400・R6・O×2》をエクシーズ召喚」

「《ガガガ》のみをエクシーズ素材にしたことにより、《ガガガガール》のモンスター効果を発動する。特殊召喚された《青眼の白龍》1体の攻撃力を0ポイントにする」

 《マジマジ☆マジシャンギャル》がロッドを振りかざして、魔法弾を《青眼の白龍》へと浴びせかけた。ぐらりと巨躯が揺れ、攻撃力が徹底的に削られていく。《ガガガストーン》で呼びだされたモンスターを素材にしたモンスター・エクシーズは、このターンに攻撃ができず、エクシーズ素材にもできない。私であれば、《No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック》を出していた。3000ポイントの効果ダメージを狙える。これはこれで、精神的なダメージを与えられたようだが。

「オーバーレイ・ユニット1体を取りのぞいて、手札1枚を除外して、《マジマジ☆マジシャンギャル》のモンスター効果を発動。相手墓地からモンスター1体、《トレード・イン》で捨てられた《青眼の白龍:攻撃力3000・Lv8》を自分フィールドに攻撃表示で特殊召喚する」

「貴様。よくも、俺のブルーアイズに屈辱を与えてくれたな!」

「《青眼の白龍》で、攻撃力0ポイントの《青眼の白龍》に攻撃するよ」

「そのような攻撃が、俺に通用すると思ったのか!? カウンター罠《攻撃の無力化》を発動。相手モンスターの攻撃を無効にして、バトルフェイズを終了する」

 《青眼の白龍》が吐きだしたエネルギー砲撃は、《攻撃の無力化》による渦へと吸いこまれていった。簡単には通らなかったものの、攻撃力3000ポイントの《青眼の白龍》を奪い、相手モンスターもパワーを失っている。遊馬が有利に見えてしまうが、相手はカイバーマン。油断はできない。

「おしーっ。攻撃が届かなかった。カード1枚をセットして、ターンエンド」



【4ターン目:カイバーマン】LP4000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
遊馬:《マジマジ☆マジシャンギャル:攻撃力2400・R6・O×1》&《青眼の白龍:攻撃力3000・Lv8》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

カイバーマン:《青眼の白龍:攻撃力3000→0・Lv8》が攻撃表示。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《儀式の準備》を発動。デッキからレベル7以下の《白竜の聖騎士》を手札に加え、墓地からは儀式魔法《白竜降臨》を手札に加える」

「儀式魔法《白竜降臨》を発動。レベル8の《青眼の白龍》をリリースして、《白竜の聖騎士:攻撃力1900・Lv4》を儀式召喚。このカードをリリースし、デッキから《青眼の白龍:攻撃力3000・Lv8》を特殊召喚する。貴様程度のデュエリストにブルーアイズを持つ資格はない! 我が墓地へと返してもらうぞ。《青眼の白龍》が存在するとき、相手モンスターを殲滅する魔法カードを発動する」


『滅びの疾風炸裂弾!』


『粉砕! 玉砕! 大喝采!』


 カイバーマンの哄笑がどこまでも響いていく。《マジマジ☆マジシャンギャル》と《青眼の白龍》が光砲撃に飲みこまれ、跡形もなく消滅した。これが伝説のモンスター。《No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック》を出しても、破壊されていたであろう。何というデュエリストだ。遊馬に視線を向けると、がたがたと手先が震えていた。





【A・ZEXAL-3】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。