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CROSS-53 神の進化! 真・ラーの翼神竜

遊戯王5D's SOUND DUEL 02遊戯王5D's SOUND DUEL 02
(2009/12/23)
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 バクラVSマリク戦を微妙に意識していたり。

 《ダークネス3》から放たれた黒雷が、マリクに衝突した。暗黒の輝きが炸裂し、轟音が響きわたる。圧倒的なダークネスの勝利。それゆえに油断していたであろう。反射された稲妻が、ダークネスを焼きつくした。重低音な悲鳴があがる。マリクがカードを手にして哂っていた。

「手札から速攻魔法《痛魂の呪術》を発動していた。効果ダメージを跳ねかえす。貴様は永続罠を発動させた。魔法カード《罠はずし》により、表側表示となっている《ダークネス3》を破壊する。《ダークネス》のデメリット効果により、貴様自身の魔法・罠カードを全て吹きとばすのだよなぁ?」

 強風が吹きこみ、マリクのマントを揺らせた。フィールド魔法《ダークネス》が除去されて、セットカードも消えていった。ダークネスのライフは3000ポイントにまで減っている。骨体が闇に喰われていく。これが闇のデュエルなのだから。

「モンスター1体を裏側守備表示でセット。魔法カード《悪夢の鉄檻》を発動するよ。2ターンの間、お互いに攻撃が行えない。ターンエンドだ」

 巨大な鉄檻が、どこからともなく落下してきた。フィールド全体を包囲する。



【5ターン目:ダークネス】LP3000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
ダークネス:《ダークネス・アイ:攻撃力0・Lv1》&《ダークネス・デストロイヤー:攻撃力2300・Lv7》が攻撃表示。

闇マリク:モンスター1体を裏側守備表示でセット。通常魔法《悪夢の鉄檻》を発動中。


「我のターン、ドロー。墓地に送られた2回目のスタンバイフェイズ。墓地より《ダークネス・シード:守備力1000・Lv2》を蘇らせる。この方法で特殊召喚されたことにより、戦闘で破壊されなくなる」

 闇水が渦を描いていき、槍のように鋭くなった。それが背後からダークネスを貫いていく。苦悶の声をあげて、大きく胸をそらした。観客席から悲鳴が響いてくる。マリクがニヤリとしている。棘にまみれた植物が、地中から伸びてきた。青実から口が裂かれて、無数の眼が開いていく。牙いっぱいの口内からは、どろりとした粘液を零している。

「《ダークネス・アウトサイダー:攻撃力0・Lv1》を召喚。手札1枚を捨て、モンスター効果を発動。このカードを相手フィールドに送りこみ、相手デッキから《ボーガニアン:攻撃力1300・Lv3》を我がフィールドに特殊召喚する。《ラーの翼神竜》を得たかったが、不可能な理だ」

「ボクには初めてのモンスターだな。相手デッキにどんなモンスターがあるか把握していないと発動できないみたい。あらかじめ、ダークネスはマリクのデッキを知っていたぽいね」

 お兄ちゃんが呟いた。ダークネスの傍らへと、単眼の拷問機械が触手により引きこまれた。代わりに、《ダークネス・アウトサイダー》が相手フィールドへと渡っていく。触手は《ボーガニアン》に絡めたままで。《悪夢の鉄檻》がマリク自身を苦しめる結果となるようだ。

「《ボーガニアン》は、自分スタンバイフェイズに600ポイントのダメージを与える。《ダークネス・アイ》を守備表示にして、ターンを終了する。《ダークネス・シード》のモンスター効果を発動。エンドフェイズに我がライフを4000ポイントにまで回復させる」



 マリクの表情に焦燥が射しこんだ。いくらダメージを与えても、エンドフェイズごとに完全回復されてしまう絶望。その機会をダークネスは見逃さなかった。骨手を突きつけ、マリクに暗黒を叩きつける。闇水が膨張していき、フィールドからあふれだした。観客の一部が逃げだす。

「闇が好きだと、汝は言っていたようだな。ならば、味わうがいい。己がトラウマに疲れはて、永遠なる安息に堕ちていくがいい。汝も人間にすぎない。闇に溶けこむことが救いになるのだ」

 マリクが漆黒に染まった。指先すらも動かせないようで、じっと空中に漂っている。奇妙な映像が、脳裏へと流れこんできた。薄暗い地下室だろうか? 寝かされた少年が、背中に何かを刻まれている。激痛に震えているようだ。マリク・イシュタールを幼くしたような子供だ。穏やかな顔つきだが、表情にちらちらと狂気が這入りこんでいる。映像は走馬灯のように流れていく。マリクが父親を殺して、背中の皮を剥いでいた。何となくだけど、彼が歪んでしまった理由が伝わってくる。

 えっ!? 心臓がどぎりと捻られそうだ。マリクとデュエルを行なっているのは、格好こそは違うけど……暗黒のファラオだ。どういうこと? お兄ちゃんも戸惑っている。破壊欲に満ちた邪悪さはない。真直ぐな表情をしている。マリクは二重人格の片割れのようだ。そういう扱いを私も受けつづけてきたよ。主人格を人質にしてデュエルを行なうも、自身が消えていく運命と陥ったようだ。その光景が何度も繰りかえされていく。消滅への絶叫が引絞られていく。

「さぁ。苦しみから解放されるためにも、ダークネスと一体化せよ」

 ダークネスが闇底から響いてくるような誘惑を奏でていた。くつくつとした笑いが上ってくる。ダークネスからではない。全身を覆いつくしていた闇が、マリクへと吸収されていく。黄金ロッドが眩く輝きだした。マリク・イシュタールが立ちあがり、ロッドをダークネスに向ける。

「ありがとよ。俺自身の苦しみと絶望は格別だった。主人格様になら通用しただろうが、俺には極上の料理だったよ。やはり、闇は最高だ。こんなにも気持ちがいいよ」

 顔の輪郭が不安定に揺らいでいる。異形なる生物のようだ。血走った両目が、大きく見開かれている。肉体の大半は闇に溶けているが、異様な迫力がにじみでている。ダークネスが唸った。

「自らの苦痛に愉悦しているだと……」



【6ターン目:マリク】LP600、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
ダークネス:《ダークネス・デストロイヤー:攻撃力2300・Lv7》&《ボーガニアン:攻撃力1300・Lv3》が攻撃表示。《ダークネス・アイ:守備力0・Lv1》&《ダークネス・シード:守備力1000・Lv2》が守備表示。

闇マリク:《ダークネス・アウトサイダー:攻撃力0・Lv1》が攻撃表示。モンスター1体を裏側守備表示でセット。通常魔法《悪夢の鉄檻》を発動中。


「ダークネスに沈むのは退屈極まりない。貴様に本当の闇を教えてやる。徹底した破壊と狂気の渦巻く、真の闇をなぁ! 俺のターン、ドロー。《メタモル・ポット:攻撃力700・Lv2》を反転召喚し、リバース効果を発動。お互いのプレイヤーは手札全てを捨て、デッキからカード5枚をドローする」

「《ダークネス・デストロイヤー》と《ボーガニアン》をリリースし、相手フィールドに《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム:攻撃力3000・Lv8》を特殊召喚する。喜べよ。攻撃力3000ポイントのモンスターを操ることができるんだぞ。ただし、そいつはスタンバイフェイズに灼熱の体を溶かしながら、プレーヤーに1000ポイントのダメージを与える少々厄介なモンスターだがなぁ」

 ダークネスを押えこむように、その背後から溶岩魔神が立ちあがった。

「《ダークネス・アウトサイダー》を守備表示に変更。魔法カード《精神操作》で、《ダークネス・シード》を借りさせてもらう。カード1枚をセットして、ターンエンドだ」

 エンドフェイズに、《ダークネス・シード》のモンスター効果が発揮される。マリクのライフを4000ポイントにまで回復した。闇に飲みこまれた肉体が還っていき、5体満足に戻った。そのための《精神操作》か。邪魔になる《ボーガニアン》まで、上手く除去したようだ。



【7ターン目:ダークネス】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ダークネス:《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム:攻撃力3000・Lv8》が攻撃表示。《ダークネス・アイ:守備力0・Lv1》&《ダークネス・シード:守備力1000・Lv2》が守備表示。

闇マリク:《メタモル・ポット:攻撃力700・Lv2》が攻撃表示。《ダークネス・アウトサイダー:守備力0・Lv1》が守備表示。通常魔法《悪夢の鉄檻》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「我のターン、ドロー」

「《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》により、1000ポイントのダメージを受けてもらうぞ」

 どろりとマグマが垂れてきて、ダークネスを焼きつくしていく。ダークネスのライフは3000ポイントにまで減ったが、《ダークネス・シード》の回復効果により脅威とならない。

「《ダークネス・シード》をリリースして、《ダークネス・ブランブル:攻撃力2000・Lv6》をアドバンス召喚。手札から速攻魔法《サイクロン》を発動し、《悪夢の鉄檻》を破壊する。《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》で《メタモル・ポット》を攻撃する」

 《ダークネス・シード》を押しのけて、棘葉を茂らせた怪奇植物が育っていく。生々しい弾音。黒実の集合体から、眼が次々と見開いていった。竜巻が《悪夢の鉄檻》を砕くと同時に、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》が両腕を持ちあげながら、マリクを叩きつぶそうとする。

「カウンター罠《攻撃の無力化》を発動。攻撃を無効にして、バトルフェイズを終了させる」

 《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の両掌は、バリアに阻まれ届かなかった。

「汝の発動させた《メタモル・ポット》の効果が、汝自身を苦しめる。フィールド魔法《ダークネス》を発動。手札とデッキから、ランダムに永続罠5枚をセットする。ターンエンド。《ダークネス・ブランブル》のモンスター効果により、我のライフを4000ポイントにまで回復する。諦めるがいい。我を倒す術はもうない。汝の存在をダークネスに委ねるのだ!」

 ダークネスの叫びが、マリクを威圧する。《ダークネス・ブランブル》でも、セットカードを確認できるはず。さらなるフィールド魔法《ダークネス》があるなんて、さすがにマリクも分が悪い。



【8ターン目:闇マリク】LP4000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
ダークネス:《ダークネス・ブランブル:攻撃力2000・Lv6》&《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム:攻撃力3000・Lv8》が攻撃表示。《ダークネス・アイ:守備力0・Lv1》が守備表示。

闇マリク:《メタモル・ポット:攻撃力700・Lv2》が攻撃表示。《ダークネス・アウトサイダー:守備力0・Lv1》が守備表示。


「俺のターン、ドロー。諦めるべきは貴様の方だ。魔法カード《死者蘇生》を発動。《メタモル・ポット》で墓地に送った《ラーの翼神竜:攻撃力0・Lv10》を特殊召喚する。ふははっ。ラーの特殊能力を教えてやるよ。カードに記されたヒエラティックテキスト。その第3行節を唱えた者は、自らのライフを1ポイントだけ残して、ラーの能力値に変換できるのだ!」

 マリクが両腕をクロスさせながら、奇妙な呪文を詠唱しだした。お兄ちゃんが、じっくりと聴きこんでいる。考古学やら得意だから、ヒエラティックテキストを理解できているのかもしれない。地中から太陽炎が噴きだした。神々しいフェニックスが瘴気を払っていく。その頭部からマリクが生えていた。《ラーの翼神竜》と一体化している。その攻撃力は3999ポイント。

「発動せよ。《虚無:ゼロ》と《無限:インフィニティ》。その間に眠る《ダークネス1》を発動。このカードが最初に発動されたとき、相手フィールドのカード1枚を破壊する。《ダークネス》が発動されるたびに、さらにカードを破壊する」

 《虚無》と《無限》は、3枚の永続罠を挟んでいる。次々と《ダークネス》がリバースしていく。破壊できるカードは3枚。黒稲妻がほとばしり、《メタモル・ポット》と《ダークネス・アウトサイダー》を蒸発させた。しかし、《ラーの翼神竜》には通用しなかったようだ。雷は神威に吸いこまれていった。

「神のカードに効果破壊は通用しない! それがダークネスでもなぁ! 《ラーの翼神竜》で《ダークネス・ブランブル》に攻撃する。ゴッド・ブレイズ・キャノン!」

「手札の《ダークネス・レインクロー》と、フィールド上の《ダークネス・ブランブル》を墓地に送り、デッキから《ダークネス・ネオスフィア:攻撃力4000・Lv10》を特殊召喚する」

 巨大なラフレシアが花咲き、その中心部から幹のようなものが伸びてきた。それが次第に人型を成していく。純白と漆黒の翼が開放された。紅髪を腰まで伸ばし、目は黒布により隠されている。左胸と肩では、大きな目玉がぎょろぎょろと蠢いていた。

「手札から速攻魔法《収縮》を発動。《ダークネス・ネオスフィア》の攻撃力を半分にする」

 みるみると縮んでいった《ダークネス・ネオスフィア》に、神の業火が浴びせられる。1999ポイントの戦闘ダメージを受け、ダークネスのライフは2001ポイントにまで削られた。たしか、《ダークネス・ネオスフィア》は戦闘耐性を有していたはず。削られたライフもエンドフェイズに回復する。

「バトルフェイズは終了した。《ダークネス・ネオスフィア》はセットカードを自在に並べかえる効果を持つ。汝のライフは1ポイント。我の勝利は確定した」

「くくっ。以前までの俺ならば、敗北していたよなぁ。しかし、神は進化するものだ。魔法カード《神の進化》を発動。《ラーの翼神竜》を《真・ラーの翼神竜》に進化召喚!」

 《ラーの翼神竜》が黒く染まっていく。ダークネスよりも深い暗黒色に。空気全体が重々しくなっているようだ。めらめらと黒炎が燃えさかっている。

「《真・ラーの翼神竜》は、相手モンスター全てを破壊できる。破壊したモンスター1体につき、相手ライフに800ポイントのダメージを与える。《ダークネス・ネオスフィア》が戦闘破壊されなかったのが、敗因となるようだなぁ。神炎に抱かれて、滅びるがいい。ダークネス!」

 フィールドが黒一色に染まった。圧倒的な高熱がダークネスを焼きつくしている。どこまでも低い悲鳴が、かすかに聞こえてきた。3体のモンスターを破壊され、ダークネスは2400ポイントのダメージを受ける。そのライフは0ポイントにまで消失した。



「混沌とした展開になりましたが、第3試合はマリク選手の勝利だぁーっ! あまりにも波乱万丈で、私もどうコメントしていいのか困惑してしまう!」

 MCの叫びが走っていく。マリクが黄金ロッドを振りあげていた。ダークネスの肉体が崩壊し、ブラックカードの束と分解されていく。それらが黄金ロッドへと吸いこまれていった。

「闇のデュエルに敗北した代償だ。貴様の闇を貰うぞ」

 このままでは、ダークネスは完全消滅してしまう。思いだす。彼が私を助けてくれたことを。どういう目的があったとはいえ、トラゴエディアに負けなかったのはダークネスのおかげなんだ。胸を刺すのは寂しさ。気がつけば、お兄ちゃんの肉体を奪い駆けだしていた。

『アルマ。どうしちゃったの?』

「ダルクちゃん。今、フィールドに駆けこむのは危険すぎる!」

 お兄ちゃんが慌てだし、アンドレが腕を伸ばしてきた。フィールドに割りこんだ私は、脈打つ1枚のカードをつかんでいた。私自身も自分が何しているのか分からない。掌から温かいエナジーが流れだしてきた。どくどく、カードに注がれていく。何だろう、この能力は? 《D・ナポレオン》は実体化していき、私の腕へと甘えこんできた。

「ダルク・ウェイトリィ。ずいぶんと不思議な力を使うようだな。まぁ、いい。ダークネスの残りカスぐらいはくれてやるよ。決勝戦まで上ってこい。貴様も闇に飲みこんでやる」

 マリクが哄笑しながら去っていった。ゴムボールのような感触。ダークネスは私を見上げながら、甲高い鳴声を発した。ダークネスに声かけてみたけど、喋れなくなっているようだ。





【エピソード4-WDGP決勝戦編・その11】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

あら、今回もノリノリだな。好評価。修正版はなんだか闇のデュエルが一段階上手い。
お互いに相手のカードを利用した戦術が目立っていて良かった。
罠はずしは懐かしいな~。魔法除去もそうだけど、本来は速攻魔法「魔法カードを選択して発動し、その効果を無効にして破壊する」とかになるんだよね。それだと逆に強すぎるが。
今の環境、サイクロン無制限、大嵐制限どう思う? ナイトショットまであるから罠を生かすデッキの肩身が狭い。もう少し規制して欲しい。9月までの最悪環境よりはマシだが。
マリクにダークネスの大半を奪われたけど、勝つとナポレオンにダークネスの力が戻ってくるとかいう設定?

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 マリクが原因かもしれません。DMでのお気に入りキャラですので。《罠はずし》など懐かしいカードが活躍すると燃えちゃいます。

 永続魔法や罠である《炎舞》とかあるんですね。そっちを推すために、規制されるかも。

 もう、ダークネスは再起不能状態です。99%奪われた状態ですので。回復してもキャラが変わっていく可能性大です。
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