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CROSS-62 決勝戦開始! ダルクVSマリク

遊戯王5D's SOUND DUEL 03遊戯王5D's SOUND DUEL 03
(2011/02/16)
TVサントラ

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 やっと決勝戦まで来ました。

 救護班が駆けつけ、アキさんが担架で運ばれていった。あまりにも凄惨なデュエルで、放映は中止となっている。ハネクリボーがバリアを張って、アキさんを守ってくれた。命は助かったものの、闇のデュエルによる敗北は免れない。遊星さんが、何度も呼びかけていた。虚ろな表情をしているのみで、反応はなかった。手先が痙攣していたのみだ。

「ダルク・ウェイトリィ。決勝戦では、貴様が闇の生贄となる。十六夜アキと同じように、ダークネスにまみれながら苦しみつづけるのだ。それまでの時間、恐怖に震えているがいい」

 ロッドを突きつけ、哄笑を投げつけてきた。アキさん、本当に大丈夫なの? ハネクリボーが聖光を注いで、アルマが癒すように抱擁して、いくらかは回復したようだ。それでも、悪夢に苛まわれている。ざわざわとしたスタッフの慌しさ。目が回りそうで、ぐつぐつと胸内から沸騰してきた。マリク・イシュタールが挑発を続けている。うるさいなぁ。少しは黙れよ。出会ったばかりだけど、アキさんは素敵な女性だ。デュエルも強くて、とても優しいんだ。メモリーが映像となって、脳内を流れていく。

「顔無きスフィンクスが決闘者を呼びだしたようだが、無駄に終ったようだ。俺に任せればいいんだよ。WDGPが終れば、不動遊星も闇に沈めてやる。その前に、アウス・ピースリーという女を殺すのもいい。より濃厚なダークネスに喰らわせてやるよぉ」

 息荒く、視界全体がぶれてきた。理性が決壊しそうだ。アルマが何かを叫んでいたが、雑音に飲みこまれていく。前足を踏みだした。地面がへこみそうになる。拳を振りあげようとしたけど。

「止めるんだ! 反則負けになる」

 背後から抱きしめられるように、腕をつかまれた。遊星さんの手が震えている。背中越しに、荒狂う鼓動が伝わってくる。ギリリッと歯軋りが聞こえた。振りかえると、激しい表情が抑えられている。伝わってくる体温が、憤怒という猛獣を鎮めてくれる。真赤に染まっている視界が、ゆっくりと戻っていく。ボク以上に怒っているけど、遊星さんは我慢しているんだ。

「いい表情をしているよ。俺を殴ろうとしたとき、喜色が浮かんでいたぞ。俺と同類かもしれないなぁ! 俺への憎悪を燃やせ! 憎しみの念を抱くほど、闇世界での苦しみも倍増するぞぉ!」

 大声で笑いながら、マリクは去っていった。スタッフたちが怪訝そうな視線を送っている。こんなヤツに、アキさんは苦しまされたのか。ちくしょう! スタジアムに響くように叫んだ。ざわめきたっていた観客席が、水を打ったように静まりかえる。吐きだしたせいか、少しだけ落ちつけた。クリクリー。ハネクリボーが、ほっぺを撫でてくれた。知らないうちに、涙も零れている。

「遊星さん。あいつを倒したら、アキさんへの呪いは解けるんだね? マリクに勝つよ」

 嘆いてばかりもいられない。できる方向へ歩いていかなければ。デッキに触れた。信頼している仲間たちが、ここで応援してくれている。デュエルは楽しいことばかりじゃない。辛い道程になりそうだけど、アキさんのためにも立向かっていこう。頭に掌を置かれた。

「頼んだよ、ダルク」

 しっかりと返事をした。遊星さんの信頼に応えるよ。友達を救いたいから。



 決勝戦までは、1時間も空けられる。すっきりとした青空が、鉄灰色に侵食されようとしていた。風も強くなっているようで、雲も早泳ぎしている。マリクと決闘したいのに、とても長くなりそうだ。心底から、ぐつぐつと泡立ってきた。アルマも言葉にならない怒りを唱えている。こんな自分を見せたくない。アウスに会いたくなかったのにね。彼女が好きで仕方がない。

「ダルクくん。こんな場所にいたんだ」

 人気のない通路。ベンチに腰掛けているボクを、アウスが抱きしめてくれた。頭を包みこんで、背中をさすってくれた。8年間もの親友であり、最愛の家族である。言葉を交わさずとも、たくさんの想いが伝わりあう。D・ナポレオンが、ボクたちを注視している。

「十六夜アキにはイライラも感じたけど、ダルクくんに優しくしてくれた。助かってほしい」

「大丈夫だよ。ボクが呪いを解いちゃうから」

「ダルクくんなら勝てるよ。少しでも強くなれるように、デュエルを頑張っているもんね。ずっと見てきたから分かるの。私は観客席で応援しているよ」

 親友の温かさに包まれながら、1時間が経過した。大嵐のごとく荒れていたけど、明鏡止水というものだろうか。心が晴れやかに鎮まっている。目前に広がっているのは、勝利へ向かうためのロード。立ちあがった。両頬を叩くと、すっきり目覚めた。

「素敵な顔をしているね。ダルクくんの雰囲気も変わってきているの」

「うーん。自分では分からないよ。それじゃあ、行ってくるね。ありがとう」

 ほんのりと紅潮しているアウスを残して、試合場へと駆けていった。MCの呼びかけが流れていく。ハネクリボーが真横を飛んでいる。心強い視線だ。ダークネスもついてきた。心の整理がついたのは、ボクだけではない。弾けるような勢いで、アルマが語りかけてきた。

『お兄ちゃん。あんなイカレ野郎なんて、ぶっ飛ばすのです! 私だって応援しているから』



「何だぁ? 憎悪にたぎっていたのに、えらく落ちついているじゃないか。まぁいいさ。貴様も十六夜アキの後を追わせてやるよ。俺の肉体には、絶えず響きわたっている。実に心地よく。あの女の苦痛にのたうちまわる絶叫がなぁ! 貴様の叫びも、じきに加わるのさ!」

「勝手に言ってろよ。俺は君を倒すだけだ」

 血走った双眸が見下ろしてくる。恐怖や憤怒に動揺してはいけない。こいつを倒す戦略を、冷静に考えていかなければ。奮いたつ精神を、的確に抑えていかなければ。信頼しているデッキを引きだしていこう。これまでのデュエルで積みあげてきた経験を活かしていくんだ。戦ってきた面々が浮かんできて、感謝の念がこみあげてくる。彼らのおかげで前進できた。その1人、十六夜アキさんのために戦おう。MCが試合開始をうながす。



『デュエル!』



【1ターン目:闇マリク】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「闇のデュエルが始まるぞぉ。ドロー。永続魔法《悪夢の鉄檻》を発動する。2ターンの間、お互いのモンスターは攻撃できない。カード2枚をセットして、ターンエンド」

 マリクのかかげたロッドから、闇霧が噴出していく。フィールドを覆いつくし、不安げな暗黒に包みこまれていく。それだけではない。鉄檻に包囲されてしまった。とてつもない圧迫感だ。アルマやハネクリボーが近くにいるけど、アウスが最高の支えとなる。



【2ターン目:ダルク】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
闇マリク:永続魔法《悪夢の鉄檻》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを2枚セットしている。


「俺のターン、ドロー。《アルパカ:攻撃力800・Lv2》を召喚するよ」

「罠カード《隠れ兵》を発動。相手モンスターが召喚に成功したとき、手札からレベル4以下の闇属性モンスター1体を特殊召喚する。《ボーガニアン:攻撃力1300・Lv3》を特殊召喚だ」

 単眼状のデザインをした拷問マシーン。その両腕によりボーガンを抱えている。

「攻撃力1500以下であるモンスターの特殊召喚により、速攻魔法《地獄の暴走召喚》を発動する。《ボーガニアン》2体をデッキから特殊召喚」

「《地獄の暴走召喚》の恩恵は、相手も受けられるんだよね? デッキから《アルパカ:守備力600・Lv2》2体を守備表示で特殊召喚するよ。カードを1枚セットして、ターンエンド」

 《アルパカ》3体と《ボーガニアン》3体が睨みあう。3体ものモンスターを並べたということは、《ラーの翼神竜》が来るんだ。マリクを中心にして、空間が揺らいでいる。アイツは神を手にしているのか。不安定に高まっていく緊張を抑えていった。



【3ターン目:闇マリク】LP4000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
闇マリク:《ボーガニアン:攻撃力1300・Lv3》3体が攻撃表示。永続魔法《悪夢の鉄檻》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを2枚セットしている。

ダルク:《アルパカ:攻撃力800・Lv2》が攻撃表示。《アルパカ:守備力600・Lv2》2体が守備表示。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


「俺のターン、ドロー。スタンバイフェイズに入った。《ボーガニアン》のモンスター効果を発動。相手ライフに600ポイントのダメージを与える。神を降臨させる前に、地獄の苦痛を与えてやるよ。《ボーガニアン》は3体いる。よって、1800ポイントのダメージだ」

 いっせいに《ボーガニアン》が弓引いた。放たれた3本矢が、空を突きぬけていく。マリクの思いどおりに、ダメージは受けないからね。ホワイトローブの幼女が、ボクの目前に立った。ロッドを回転させて、光のバリアを拡大させる。

「手札から《ぷちピケル》を捨て、このターンに受ける効果ダメージを0にする」

「まぁいい。ちょこざいな《クリボー》どもを封じておこう。永続魔法《墓守の監視塔》を発動する。手札から墓地に送ることにより発動するモンスター効果は無効となる。貴様得意のクリボー戦術は使えまい。バトルダメージは受けてもらうぞ」

 エジプト風味の建物が上っていく。不気味な妖気が、窓から零れおちていく。ボクへの対策も、きっちりと立てているのか。《オネスト》までが使えなくなった。

「見せてやる、神のカードを。《ボーガニアン》3体をリリースして、《ラーの翼神竜:攻撃力3900・Lv10》をアドバンス召喚。このカードの攻撃力は、リリースしたモンスターのパワー合計となる。今のラーはスフィアモード。バトルモードに移行するぞ!」

 スタジアム上空に現れたのは、黄金に輝く太陽球体。嵐前の静けさだ。じっと沈黙している。マリクが両腕をクロスさせ、詠唱を始めた。耳にするのは3度目で、一字一句が脳裏に刻まれている。黄金球体が開いて、幾条もの光が解放される。巨翼が眩い。《ラーの翼神竜》が真なる姿を現す。

「古代神官文字を解読した者だけが、太陽神を従える! 神はテキストを唱えた者の忠実なしもべとなる! 我が勝利のために起動せよ! ふははっ! この程度ですむと思うなよ。太陽神はさらなる進化を遂げる。魔法カード《神の進化》を発動。《ラーの翼神竜》は進化する!」

 あたり一面が闇色に照りだされた。黒炎が洪水のように押しよせてくる。魂が焦がされていきそうだ。漆黒の鳳凰が舞いあがる。ダークネスを葬ったモンスター。《真・ラーの翼神竜》が降臨した。





【エピソード4-WDGP決勝戦編・その20】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

ダルクは割と感情的になったね。こういう人間味が増した部分は修正前よりよくなった気もする。
というかクールホモなキャラがもう残ってない。
コスモブレイザーのCMは良かったね。昔の中国武闘って感じで、今までで一番凝っている。あえてOCGテーマ押すあたりクリスマス商戦むけて本気なんだろうね
今回は割と期待しているがオービタル7はやめてくれ、貴重なウルトラ枠が……
ゼアルはシャークのほうが主人公に向いてるね。上級使うし、ちゃんとリカバリー対策している。C№の展開が同じあたり少し問題あるが。
というか小鳥、残るなよ! これは不自然すぎる。小鳥押しはもう引くレベル、シャークはシリアス路線なんだから萌えはいらないでしょうに

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。原型版のダルクとは別キャラにしました。ホモキャラだったダルクも面白いので、別キャラにして出すのも面白そうかと考えています。

 コスモブレイザーはアニメカード推しかなとおもっていただけに、インパクトを受けました。あの様子じゃ、《炎星》の追加カードも期待できそうですね。さすがに《オービタル7》がCMに出ませんでしたか。《フォトン》に興味なければ、当ててしまった箱買いさんが悲惨ですね。

 シャークは32ばかりにしなければ、OKです。過剰な小鳥推しは、さすがに私でも駄目です。
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