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CROSS-63 ゴッド・ブレイズ・キャノン

【遊戯王】ラーの翼神竜 VJMP-JP046(ウルトラレア仕様/神のカード)【遊戯王】ラーの翼神竜 VJMP-JP046(ウルトラレア仕様/神のカード)
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遊戯王 書籍・雑誌付属カード

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 神が降臨していきます。

 《ラーの翼神竜》は進化した。正確に表現すれば、《ラーの翼神竜》をリリースして、デッキから《真・ラーの翼神竜》を特殊召喚したとなるだろうか。瘴気が漂っているなか、暗黒色の炎が迫ってくる。対峙しているマリクは、フィールドには立っていない。神と一体化して、頭部から上半身を生やしている。ボクの傍らにいるD・ナポレオンを見下しながら、笑みを歪めた。

「《真・ラーの翼神竜》の攻撃力は、リリースしたモンスターのパワーに、自分ライフを加えた数値となる。7900ポイントだ。貴様を業火で焼きつくしてやるよ。その精神は灰となり、ダークネスのように消滅するのだ。とてつもない苦しみとなるから、覚悟しろよぉ」

 神にはカード効果が通用しない。《ダークネス》や《ブラック・ローズ・ドラゴン》の破壊効果が効かなかった。攻撃力も高すぎて、容易には倒せそうにない。エジプト風味の尖塔からは、妖気が流れだしている。《墓守の監視塔》により、《オネスト》や《クリボー》が封じられている。攻守共々に拘束されている状態だ。勝利へのチャンスを見つけるためにも、思考は止めない。

「《悪夢の鉄檻》が発動している。《真・ラーの翼神竜》は攻撃できないが、安心はするなよ。モンスター効果を発動! 相手モンスター全てを焼きつくす。破壊したモンスター1体につき、800ポイントのダメージを与える。《ぷちピケル》の効果により、ダメージは与えられないがな。これは闇のデュエルだ。貴様とモンスターは、命の紐でつながっている。モンスターの苦しみは、貴様にも伝わっていくんだよ。極上の絶叫を聞かせろ!」

 《真・ラーの翼神竜》が口を開いた。黒炎がフィールドへと激流していく。《アルパカ》たちが悲鳴を軋らせたのも一瞬だけ。気がついたら、跡形もなく炭になっていた。視界が暗黒に塗りつぶされていく。鉄灰色の大陸雲に覆われた空も、観客満杯なスタジアムも、足元に広がる地面すらも。

 ボクには痛覚がない。包丁で指先を切ってしまっても、岩山でこけてしまっても、熱湯を足に零してしまってもだ。何も感じられない。他人の様子から、痛みを推理するのみ。痛いというのは、どんな感覚なのだろうか? アキさんの受けた苦しみは、永遠に理解できないだろう。凄まじい衝撃が、精神を削いでくる。足元が崩れてしまい、気がつけば倒れていた。

「悲鳴は上げなかったが、いい表情をしているぞぉ。貴様が苦しむほどに、俺は歓喜に震えあがる。貴様は生贄だ。闇世界を満たすための供物なんだよ。ターンを終了する」



【4ターン目:ダルク】LP4000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
闇マリク:《真・ラーの翼神竜:攻撃力7900・Lv12》が攻撃表示。永続魔法《悪夢の鉄檻》&永続魔法《墓守の監視塔》が発動中。

ダルク:魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


 両手で支えながら、ゆっくりと立ちあがった。膝が崩れて、再び倒れてしまう。自分が自分という実感さえも消えてしまいそうだ。慎重に起きあがり、ターンを開始する。遠くから聞こえる実況。MCにまで心配されているようだ。大丈夫だから。

「俺のターン、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセットして、ターンエンド」

 この瞬間、《悪夢の鉄檻》が自壊する。2ターンが経過したからだ。手札には《死者蘇生》がある。これを上手く使いこなせれば、突破口が開けるかもしれない。



【5ターン目:闇マリク】LP4000、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
闇マリク:《真・ラーの翼神竜:攻撃力7900・Lv12》が攻撃表示。永続魔法《墓守の監視塔》が発動中。

ダルク:モンスター1体を裏側守備表示でセットしている。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


「《悪夢の鉄檻》が消滅したおかげで、攻撃可能となった。俺のターン、ドロー。《ラーの翼神兵:攻撃力4000・Lv10》を手札から特殊召喚する。降臨せよ、太陽神の使徒! セットモンスターに貫通攻撃だ! 十六夜アキのように苦しむがいい!」

 怒りが発火しそうになったけど、理性で抑えていく。激情に駆られて、勝利への手探りを疎かにしてはいけない。《ラーの翼神竜》が存在するかぎり、手札または墓地から特殊召喚可能なモンスターか。業火の宿った巨腕を振りかざし、裏守備モンスターへと叩きこんだ。とてつもない轟音が空気を揺さぶる。亀裂が地面に広がっていく。これぐらいなら大丈夫だ。

「永続罠《クリボックス》を発動するよ。デッキから《ネクロ・クリボー》を墓地に送り、戦闘ダメージを0にする。《墓守の監視塔》でも、この効果までは防げないよね?」

 立方体ボックスから、《ネクロ・クリボー》が跳びだした。ドクロを盾にして、ボクへの灼熱衝撃を防いでくれる。グリグリー! しっかりしやがれ! そう言われているようだ。鋭い眼差しだけど、奥底に心配が潜んでいる。これぐらいのダメージ、平気だからね。

「《ハネアルパカ》が戦闘破壊されたことにより、デッキからレベル3以下である《アルパカマン:守備力900・Lv3》を守備表示で特殊召喚する」

「《真・ラーの翼神竜》のモンスター効果を発動するまでだ。《アルパカマン》を燃やしつくし、800ポイントのダメージを与える。どこまで拷問に耐えられるか、楽しませてもらうぞ!」

 フゥーハハハハハ! アルパカの着ぐるみが走ってきた。無精ひげのスマートなオジさんだ。黒焔が洪水のように押しよせてくる。鳳凰を意識したかのようなポーズをとり、《アルパカマン》が両腕を突きだした。迫りくる漆黒火炎を受けとめていく。威力絶大で、《アルパカマン》がじりじりと後退させられる。かあっ! 投げとばすかのように、なぎはらった。

「《ハネアルパカ》に呼ばれたモンスターは、このターンに破壊されないんだ!」

「何だとっ!? まぁいい。闇に飲みこまれる時間が延びただけだ。ターンエンド」

 膝が振動している。彫刻刀で魂を刻まれたような感覚だ。モンスターとボクはつながっている。《ハネアルパカ》が受けたダメージは、ボクへと伝わっているみたいだ。倒れそうになったけど、ぐっと堪えた。上空でマリクが嬉々としながら見下ろしてくる。



【6ターン目:ダルク】LP4000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
闇マリク:《真・ラーの翼神竜:攻撃力7900・Lv12》&《ラーの翼神兵:攻撃力4000・Lv10》が攻撃表示。永続魔法《墓守の監視塔》が発動中。

ダルク:《アルパカマン:守備力900・Lv3》が守備表示。永続罠《クリボックス》発動中。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《馬の骨の対価》を発動。通常モンスターである《アルパカマン》をリリースして、デッキからカード2枚をドローする」

「《マジクリボー:攻撃力300・Lv1》を召喚。この召喚により、デッキから《クリボー:守備力200・Lv1》を守備表示で特殊召喚する。手札から速攻魔法《クリボーを呼ぶ笛》を発動。デッキから《ハネクリボー:守備力200・Lv1》を守備表示で特殊召喚するよ」

「カード1枚をセットして、ターンエンド」

 クリーッ! クリクリー! マジクリー! 3体の《クリボー》が、ボクを守るように立ちはだかる。突破口の1つを見つけた。戦闘をしなくても、ダメージは与えられるんだ。



【7ターン目:闇マリク】LP4000、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
闇マリク:《真・ラーの翼神竜:攻撃力7900・Lv12》&《ラーの翼神兵:攻撃力4000・Lv10》が攻撃表示。永続魔法《墓守の監視塔》が発動中。

ダルク:《マジクリボー:攻撃力300・Lv1》が攻撃表示。《ハネクリボー:守備力200・Lv1》&《クリボー:守備力200・Lv1》が守備表示。永続罠《クリボックス》発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《ラーの宝札》を発動。太陽神が自分フィールドに存在するとき、デッキからカード2枚をドローする。《真・ラーの翼神竜》が存在する場合は、手札が5枚になるまでドローできるのだ。いいカードを引いたぞ!」

「魔法カード、発動! 《罠はずし》! 永続罠《クリボックス》を破壊する。これで、攻撃を防げなくなったなぁ。墓地の《ネクロ・クリボー》しか頼れまい」

「さらなる地獄が始まるぞ! 手札から《ラーの翼神兵:攻撃力4000・Lv10》2体を特殊召喚する。どうだぁ!? 見ごたえのある光景だろう? 太陽神の使徒が、貴様をいたぶりつくすのだ。喜ぶがいい。十六夜アキが受けた以上の苦痛を味わえるのだからな。《クリボー》どもに攻撃だ!」

 暗黒色の太陽神に、その使徒が3体。どれもが圧倒的な威容を誇っている。フィールドが高温に包まれている。ボクが人間だったら、これだけで相当のダメージを受けているだろう。《クリボー》の効果で助かれるけど、守るだけでは布陣を崩せない。追いつめられて敗北してしまう。

「ここは攻めていく。速攻魔法《クリボンバー》を発動。自分フィールドの《クリボー》3体までを破壊し、破壊したモンスター1体につき、相手ライフに800ポイントのダメージを与える」

 《クリボー》3体が、はるか上空まで飛びあがった。《真・ラーの翼神竜》と一体化しているマリクの間近まで迫っていく。3連続で破裂し、マリクを爆炎で包みこむ。吐気のこもった悲鳴が降りてきた。2400ポイントのダメージがマリクを襲う。バーン効果を有するカードは、このデッキに残っていない。バトルダメージを与えるのみ。爆煙が晴れていき、マリクの怒顔が露わとなった。

「《ハネクリボー》が破壊され墓地に送られたターン、俺は戦闘ダメージを受けない。モンスターが存在しないから、《真・ラーの翼神竜》のモンスター効果も無意味になる」

「貴様っ……。カード1枚をセットして、ターンエンド」



【8ターン目:ダルク】LP4000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
闇マリク:《真・ラーの翼神竜:攻撃力7900・Lv12》&《ラーの翼神兵:攻撃力4000・Lv10》3体が攻撃表示。永続魔法《墓守の監視塔》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカードを1枚セットしている。

ダルク無し。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《トライワイトゾーン》を発動。レベル2以下の《アルパカ:攻撃力800・Lv2》3体を墓地から特殊召喚する。《アルパカ》3体がそろったから、魔法カード《アルパカ・ダンス》を発動。相手フィールドの表側表示モンスター全てをデッキに戻す。デッキにまで飛ばしちゃえば、《ラーの翼神兵》は復活できなくなるよね!」

 パカーッ! パカーッ! パカパカーッ! デフォルメされた《アルパカ》が、輪になって踊りだす。可愛らしいダンスも、だんだんとテンポが早くなる。《アルパカ》たちが駆けだした。はるかに巨体な《ラーの翼神兵》を蹴りあげていく。太陽神の使徒は、マリクのデッキへと吸いこまれた。《真・ラーの翼神竜》にまでは通用しなかったけど、これで充分だ。

「デッキに戻されたモンスターのレベル1つにつき200ポイント、自分ライフを回復する。戻したレベル合計は30。ライフは6000ポイント回復して、10000ポイントになったね」

「ありえない。《アルパカ》ごときに、《ラーの翼神兵》が全滅するなど」

「勝利へのピースは、君の墓地にあるんだ。魔法カード《死者蘇生》を発動。相手墓地から《ラーの翼神竜:攻撃力0・Lv10》を特殊召喚する」

 《ラーの翼神竜》が地中から浮かびあがるも、静かなる球形のままだ。動く様子もない。動揺していたマリクの表情が、狂笑に染まりだした。得意気に身を乗りだす。

「貴様程度のデュエリストでは、神を操るなど不可能なんだよ。神を従えるのは、神によって選ばれたデュエリストのみ。古代神官文字を解読し、忠実にテキストを読まなければ、太陽神は起動しないのさ。礼を言わせてもらおう。詠唱したプレイヤーにこそ、《ラーの翼神竜》は従うのだからな。思いだすよ。孔雀舞を葬ったデュエルを」

「読めれば、問題ないんだね? 君が唱えているのを聞いたから、しっかりと覚えていたよ。一字一句を残さずに。真剣になったボクの記憶力を舐めないでね。古代エジプトの言葉なら、ヒータに覚えさせられたんだ。《ラーの翼神竜》のモンスター効果を発動。自分ライフを1ポイントだけ残して、攻撃力に変換する。《ラーの翼神竜》で《真・ラーの翼神竜》に攻撃!」

 唱えてみると、黄金球体が開きだした。幾条もの光があふれだし、《ラーの翼神竜》が真なる姿を現す。その攻撃力は9999ポイント。《真・ラーの翼神竜》と対峙する。


『ゴッド・ブレイズ・キャノン!』


「くっ! 《拷問車輪》では、《ラーの翼神竜》に対抗できない」

 《ラーの翼神竜》が黄金火炎を吐きだした。太陽のごとき輝きが、充満している瘴気を吹きとばす。《真・ラーの翼神竜》が抵抗しようとするも、攻撃力で圧されている。暗黒火炎は飲みこまれた。《真・ラーの翼神竜》と一体化しているマリクが、悲鳴を響かせた。2099ポイントもの戦闘ダメージを受け、ライフは敗北値へと落ちていく。決着すると同時に、マリクがフィールドへと落下した。地面に叩きつけられ、ワンバウンド。両目を開けたまま、意識を失ったようだ。



「ついに決着! WDGP優勝者は、ダルク・ウェイトリィ選手だぁーっ!」

 MCの歓喜が流れていく。大音量のファンファーレが奏でられる。大量の拍手が、四方八方から叩きつけられてくる。ふらぅっと倒れそうになった。クリクリー。ハネクリボーが、ぽかぽかを注いでくれた。見上げてくるD・ナポレオンを撫でておいた。君の仇も討ったことになるのかな。アキさんは目覚めただろうか。とても辛いデュエルだった。アウスに抱きしめてほしい気分だ。遊星さんも見てくれたかな? 頭の中が、ごちゃごちゃとしてきたよ。

『ねぇ、お兄ちゃん。異様な力を感じるのです』

 喜んでいたかと思えば、アルマが奇妙なことを言いだした。観客席がざわめいている。視線を上げてみた。奇妙なモノが、はるか上空から降りてきている。スフィンクスだろうか? 顔部分が暗黒に渦巻いている。顔の無いスフィンクスだ。





【エピソード4-WDGP決勝戦編・その21】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

アルパカ・ダンスはこういうとき割とエグイ数値の回復量を誇るからね。死者蘇生とのコンボは良かった。けどライフを1じゃなくて100残すのは何故? 処理的な問題? 個人的100という数値はOCGの酷さを思い出すが、まあ、細かいことはいいか。
ここら辺でダルクは神に勝って大きく成長したという中間点が印象的、基本的にこういう神相手のデュエルは貧弱なモンスターで勝つスタンスを取るわけだね。そこらへんはダルクのアイデンティーだから貫かせたほうがいいね。戦略性もあるし。
それ以外のデュエルではアルパカフリードや他の上級も活躍させてマンネリしないようにすれば問題ない。

No title

 majesticさん、感想&アドバイスありがとうございます。

 相手が展開しているほどに、《アルパカ・ダンス》は威力を発揮します。ランク対応していませんので、エクシーズ飛ばしても回復できなかったり。

 《ラーの翼神竜》の効果をOCGっぽく処理していましたが、違和感ありましたか。原作雰囲気出すためにも1ポイントにしました。

 WDGP乗越えて、ダルク成長って感じですね。次章はアルマ中心に、さらに次の章は《アルパカ・フリード》活躍できるようにデュエル変更も行なおうかと思います。
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