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CROSS-65 スフィンクスの試練

明日への道〜Going my way!!〜 / YAKUSOKU NO MELODY明日への道〜Going my way!!〜 / YAKUSOKU NO MELODY
(2010/12/22)
遠藤正明

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 次回でWDGPは完全終了します。

 救護班が来てくれたけど、大丈夫だと断っておいた。人間でないボクは、医者に診られたくない。何よりも、遊星さんのデュエルを見届けたいから。この状況でも任務を果たそうとするプロに感心してしまう。顔無きスフィンクスという災厄が降臨したせいか、黒灰色の雲々が渦巻いている。アウスに支えてもらいながら、上半身を起こした。精神を焼きつくされ、意識は朦朧としている。今にも眠りおちてしまいそうだ。遊星さんのターンが始まろうとしている。



【4ターン目:遊星】LP2300、ドローフェイズ後の手札5枚

(フィールド)
顔無きスフィンクス:《ヒエラコスフィンクス:攻撃力2400・Lv6》が攻撃表示。《守護神 エクゾード:守備力4000・Lv8》が守備表示。モンスター1枚を裏側守備表示でセットしている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

遊星:無し。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《調律》を発動。デッキから《クイック・シンクロン:攻撃力700・Lv5・チューナー》を手札に加え、デッキのカード1枚を墓地に送る。手札の《ボルトヘッジホッグ》を墓地に送り、このカードを特殊召喚。チューナーの存在により、墓地から《ボルトヘッジホッグ:攻撃力800・Lv2》を蘇生させる」

「レベル2《ボルトヘッジホッグ》に、レベル5《クイック・シンクロン》をチューニング!」

「集いし思いが、ここに新たな力となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 燃えあがれ、《ニトロ・ウォリアー:攻撃力2800・Lv7》!」

 緑色の悪魔といった容貌をしている。デュエル・ディスクで効果を調べてみよう。《ヒエラコスフィンクス》がセットモンスターを守護しているけど、心配はいらない。《ニトロ・ウォリアー》なら《ヒエラコスフィンクス》の撃破が可能だ。《守護神 エクゾード》を攻撃表示にしてアタックすれば、2800ポイントものダメージが狙える。腰から伸びあがったターボエンジンが噴射した。

「《ニトロ・ウォリアー》で《ヒエラコスフィンクス》を攻撃する」

 《スピリット・フォース》で回収した《ジャンク・シンクロン》を召喚しないのだろうか。《調律》により、《スピード・ウォリアー》が墓地に落ちているはず。仕掛けられたカードに警戒しているようだ。顔無きスフィンクスは表情が分からないから、行動が読みにくい。

「罠カード《立ちはだかる強敵》を発動。《守護神 エクゾード》を攻撃してもらおう」

 《ヒエラコスフィンクス》の前に、輝きの魔神が立ちはだかった。剛拳をぶつけあい、威圧波を放つ。《ニトロ・ウォリアー》が特攻するも、豪腕で殴りかえされた。地面に叩きつけられる。守備モンスターを攻撃対象にしているので、戦闘破壊はされない。それでも、1200ポイントの戦闘ダメージは免れない。遊星さんのライフは1100ポイントにまで減らされた。迫りくる衝撃を堪えている。うっかりとモンスターを並べていれば、敗北するところだった。

「ターンエンド」



【5ターン目:顔無きスフィンクス】LP4000、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
顔無きスフィンクス:《ヒエラコスフィンクス:攻撃力2400・Lv6》が攻撃表示。《守護神 エクゾード:守備力4000・Lv8》が守備表示。モンスター1枚を裏側守備表示でセットしている。

遊星:《ニトロ・ウォリアー:攻撃力2800・Lv7》が攻撃表示。


「我のターン、ドロー。《グレート・スピリット:攻撃力500・Lv4》を攻撃表示に反転召喚。地属性モンスターの反転召喚により、《守護神 エクゾード》のモンスター効果を発動する。相手ライフに1000ポイントのダメージを与える」

 ぐるりと巨大石板が半回転した。《守護神 エクゾード》が両掌を向けあい、その中心でエネルギーボールを拡大させていく。叩きこむかのように、それを撃ちはなった。遊星さんに命中し、ライフを100ポイントにまで穿っていく。闇のデュエル。耐えきれずに、遊星さんが悲鳴を漏らす。宙を舞いあがり、全身を地面に打ちすえられる。

「《グレート・スピリット》が反転召喚したことにより、《守護神 エクゾード》の攻守をエンドフェイズまで入替える。《守護神 エクゾード:攻撃力4000》を攻撃表示に変更。汝のフィールドにセットカードは存在しない。《ニトロ・ウォリアー》に攻撃する」

 これが通れば、遊星さんが敗北してしまう。信じよう。この程度なら英雄は切りぬけられると。

「シンクロ・モンスターが攻撃対象になったことにより、その戦闘を無効にして、手札から《シンクロン・ビリーバー:守備力100・Lv1》を特殊召喚する」

「《ヒエラコスフィンクス》で攻撃するまでだ」

 天使が《ニトロ・ウォリアー》をガードするも、跳びかかってきた《ヒエラコスフィンクス》に引裂かれてしまった。ライフだけでなく、モンスターを守りきれた。次のターンへとつなげられる。

「自身のモンスター効果により、《グレート・スピリット》を裏側守備表示に変更する」

「魔法カード《エクゾードの祝福》を発動。レベル5以上の岩石族モンスター2体を守備表示にして、デッキからカード2枚をドローする。この効果により守備表示にされたモンスターは、次の自分スタンバイフェイズまで守備力が1500ポイントアップする。カード1枚をセットして、ターンエンド」

 《ヒエラコスフィンクス》と《守護神 エクゾード》が屈みこんだ。《ニトロ・ウォリアー》が残っている以上、顔無きスフィンクスもピンチのままだ。セットカードが気になる。虚ろなる顔面部分には、あらゆる感情が表れない。このカードが勝負を左右するだろう。



【6ターン目:遊星】LP100、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
顔無きスフィンクス:《守護神 エクゾード:守備力5500・Lv8》&《ヒエラコスフィンクス:守備力2700・Lv6》が守備表示。モンスター1枚を裏側守備表示でセットしている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

遊星:《ニトロ・ウォリアー:攻撃力2800・Lv7》が攻撃表示。


「俺のターン、ドロー。装備魔法《ジャンク・アタック》を《ニトロ・ウォリアー》に装備」

 戦闘破壊時の追加ダメージを狙えるカードだ。何よりも、魔法カードが発動されたことが大きい。1度だけだが、《ニトロ・ウォリアー》のパワーを1000ポイント上昇させられるからね。顔無きスフィンクスは少しも揺るがない。遊星さんの手札には、《ジャンク・シンクロン》と《スター・ブライト・ドラゴン》のみ存在する。シンクロ召喚で突破するしかないだろう。

「《ジャンク・シンクロン:攻撃力1300・Lv3・チューナー》を召喚。この召喚により、墓地から《シンクロン・ビリーバー:守備力100・Lv1》を守備表示で特殊召喚する」

「レベル1《シンクロン・ビリーバー》に、レベル3《ジャンク・シンクロン》をチューニング! 来いっ! 《アームズ・エイド:攻撃力1800・Lv4》!」

「このカードを《ニトロ・ウォリアー》に装備して、攻撃力を1000ポイントアップさせる」

 《ニトロ・ウォリアー》の右腕に、機械手が装着された。赤く鋭いクロウが伸びている。《ニトロ・ウォリアー》は攻撃力4800ポイントを弾きだせるだろう。顔無きスフィンクスの前足が、わずかながらに揺れた。表情がなくても分かる。自らのセットカードを、ちらりと確認した。遊星さんも気づいているはず。この状況を打破るには攻撃あるのみだ。

「《ニトロ・ウォリアー》で《ヒエラコスフィンクス》に攻撃する」

「永続罠《旅人の試練》を発動。我の手札は1枚のみである。このカードがいかなる種類かを当ててみよ。外した場合は、《ニトロ・ウォリアー》は手札に戻る。もっとも、シンクロ・モンスターであるがゆえにエクストラ・デッキに帰るであろう。これは闇のデュエル。汝が敗北すれば破滅する」

 大きな前足でフィールドを叩きつけた。威嚇するかのように両羽を広げていく。意図的にプレッシャーをかけている。《グレート・スピリット》が反転召喚した時点で、遊星さんは負けてしまう。当たれば、《ニトロ・ウォリアー》の連続攻撃で勝利できる。ここにきて、ギャンブルときたようだ。遊星さんが視線を上げながら、おもむろに口を開きだした。

「《アームズ・エイド》を装備したとき、あんたは動揺を隠せなかった。《ジャンク・アタック》発動時には平然としていたのにな。攻撃力3800ポイントなら大丈夫だが、攻撃力4800ポイントまでなると、トラップに頼るしかなくなるようだ。推測するに、守備力上昇が可能なカードが手札にあるのだろう? 思いつくカードは、モンスターカード《牙城のガーディアン》だ!」

 遊星さんが種類宣言をした。宙に浮いていた巨大石板が半回転。この瞬間に息を飲んでしまう。そこに描かれていたカードは《牙城のガーディアン》であった。攻撃は通る。

「当てただとっ!?」

 守備表示モンスターが攻撃された場合、手札から墓地に送り、その守備力を1500ポイントアップできるカードだ。《ヒエラコスフィンクス》は守備力4200ポイントまで上昇する。《ニトロ・ウォリアー》のパワーが3800ポイントであれば、返討ちにされていたのか。

 《ニトロ・ウォリアー》のエンジン噴射。《アームズ・エイド》で《ヒエラコスフィンクス》を粉砕する。悲鳴を上げて、隼頭のスフィンクスは爆散した。

「《アームズ・エイド》の効果により《ヒエラコスフィンクス》の攻撃力分の、《ジャンク・アタック》により攻撃力の半分のダメージを与える。《ニトロ・ウォリアー》が相手モンスターを戦闘破壊したことにより、《守護神 エクゾード》を攻撃表示にして追加攻撃!」

 戦闘ダメージこそないが、3600ポイントもの効果ダメージを与えられた。《守護神 エクゾード》は攻撃力0のモンスターだ。《ニトロ・ウォリアー》が右腕をかかげた。ハンド形態のオーラが、爆発的に上昇する。それを《守護神 エクゾード》を振りおろした。輝きの魔神が崩壊していく。顔無きスフィンクスが吹きとばされ、三重冠がひびわれた。そのライフは0ポイントにまで落ちている。

「不動遊星は期待に応えてくれたぁーっ! 敗北寸前にまで追いつめられるも、スフィンクスの試練を破った! やはり、不動遊星は凄い! 見事なる逆転勝利だ!」

 スタジアム中から拍手が降ってくる。ボクも、その1つを加えた。これが英雄のデュエルか。WDGPに優勝できたけど、遊星さんはずっと上にいるんだ。まだまだ敵わない。表彰式が終ったら、たっぷりとデュエルをしまくろう。少しでも強くなるために。精神疲労が激しいのに、やる気が沸騰しそうだ。気合を入れていると、アウスがささやいてきた。

「今日は休んでもらうからね。これ以上に無理をされると、私が不安になるの」

 すぐに見抜かれてしまう。アルマも小言を飛ばしてくるし、ハネクリボーも呆れている。休憩するしかないみたい。それにしても、眠気が酷すぎる。アウスに包まれながら、すやすやと眠りこんでしまいそうだ。温かくて、とても幸せな気分だから。



 一瞬にして目覚めてしまった。空全体が一瞬だけ赤くなった気がする。顔無きスフィンクスよりも大きい。そんな気配が、急速に近づいてくる。心臓が跳ねあがる。黄衣の王に近いだろうか。紛れもない旧支配者のものだ。轟音が爆発した。物凄い衝撃が広がって、とっさにアウスを庇った。

 隕石のように落下してきたのか。異世界からワープしてきたのか。よく分からないけど、近くに旧支配者クトゥグアが立っていた。正確に言えば、その化身(アバター)であろうか。大柄な女性である。ロングコートをまとったパンツスタイル。腰のホルスターには銀銃を差しこんでいる。赤髪が揺れて、鋭すぎる双眸が露わとなった。ボクと見つけると、ニヤリと口元を歪めた。

「ダルク。しばらく見ないうちに雰囲気が変わったな。私としては嬉しいぜ」

 ボクを育ててくれたヒータである。





【エピソード4-WDGP決勝戦編・その23】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

旅人の試練の読みの作りは上手い。遊星らしい見極め方だ。
こういう表情と状況を察して当てるやり取りはデュエルの醍醐味だよね。
次の章からライディングも多めになるけど、ダルクになんとかDホイールを使わせられないものかな?
Dボードじゃやっぱ無理な操作ができないし、インパクトに欠ける。高速線からビルに大ジャンプとか主人公にアクションを盛り込ませる要素は栄えると思う。154センチだっけ? 1回り小型のDホイールならいけるんじゃない。
仮にライディングを超えるデユエルとなるとやはりフライングかな。
後半Dホイールに飛行ジェット機能を内蔵して上空で激しく戦うデユエルとかもいい気がする。アウスの技術で実現しないかな? モーメントの勉強したんだし。Z-one戦よりもっと激しくぶつかり合うをインパクトが出る。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 顔無きスフィンクスは表情を読みとられないアドバンテージがあるのに、体に出してしまいました。

 漫画版5D’Sでは、ルアがD・ホィールに乗っていましたね。書いたときは、容姿子供なダルクはD・ボードかなと思っていましたが、漫画版見ているとアリに感じてきました。実年齢もカイトと同じ18歳ですし。派手なアクションは考えていますが、フライングはちょっと保留かな。
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