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CROSS-73 2人目のダーク・セブンスターズ! 暗黒界の狂王ブロン

遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】
(2008/12/17)
宮下雄也、星野貴紀 他

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 USAカードが洒落にならないという噂。

 デ・ザードとの決闘中に、不思議なヴィジョンが流れこんできた。この現象は何だろうか? D・ナポレオンに問いかけてみるも、答えは返ってこない。マリクに敗北してから、ダークネスは喋れなくなっているから。デ・ザードの悲劇を体験したせいか、ずっと考えこんでしまう。アウスが命落とせば、ボクはどうするのだろうか。ジョゼフ・カーウィンに頼るという方法もあるけど、彼女をゾンビにしたくはない。これだけは言える。ここにいるアウスは、かけがえのない存在だと。

 真黒に染まっている窓方向から、車走音が聞こえてきた。夜闇に包みこまれた寝室。潜りこんだベッドは、人肌で温められている。癒されるような寝顔だなぁ。間近で眺めこみながら、決心を固めなおした。アウスは絶対に守っていこうと。うわわっ! ぎゅっと右手を握られた。親友の温かさが染みこんできて、春風が広がっていく。

「起きていたの? 眠りこんだと思っていたから、吃驚しちゃった」

「寝てないよ。目をつむって休息していただけ」

 ハネクリボーもカードに引っこんでいる。静寂の海底にいるようだ。

「闇のデュエルって、いつまで続くの? マリクとの戦いで、ダルクくんは危ない状態になっていた。精神が燃えつきて、肉体だけが残ってしまう寸前だったの。そんなの嫌だな。同胞たちのいる時代に帰れない。それ以上の絶望になるよ。絶対に無理だけはしないで」

「大丈夫だよ。遊星さんたちもいるから。ファラオを倒して、滅ぼされる心配のない世界を生きていこう。この戦いが終わったら、アウスと一緒にやりたいことが多いなぁ。まずは、学校に通ってみたい。ずっと隔離されていたから、興味あるんだよね」

「ミスカトニック大学に行ってみる? ダルクくんなら、教授たちからも受けいれられるよ。私としては、一緒に世界のあちらこちらを旅行したいの。遺跡探検もしてみたい」

「危険な場所でないなら、OKだよ。遺跡というか、観光名所を回っていくのも楽しそう。そういう場所って、美味しい料理も期待できるんだよね。想像するだけで、ワクワクしてきちゃった」

「それまで、お互いに無事でいよう。絶対の約束だよ」

 そうこう話しこんでいたら、アウスからボールが返ってこなくなった。すぅすぅと寝息を立てている。肩までシーツを上げておいた。冒険が終れば、この世界から離れることになるだろうか。遊星さんたちが脳裏を過ぎり、寂しさがこみあげてくる。ダーク・セブンスターズということは、あんな決闘者が6人も残っているのか。アルマが微笑みながら、溜息をついていた。

『何だか、私の居場所がなくなりそうですよ』



 陽光が注いでくる晴空。久しぶりにアウスと別行動になってしまった。阿久津さんに興味を抱かれて、アウスは海馬コーポレーションを訪れることに。ボクもついていこうとしたけど、アルマがアキさんと会う約束をしていた。マリクとの闇決闘によりダメージを負ったが、無事に回復できたようだ。彼女が元気になって、ボクも安堵できる。遊星さんに連れられて、アウスが石畳を歩いていく。ダーク・セブンスターズに襲われても大丈夫だろう。遊星さんもコブラというデュエリストに挑まれたそうだ。新たなる段階に突入しているのか。何となく、足先で地面を叩いてしまう。

 バスから降りて、うーんと背伸びをした。青空を切っているコウモリに、不釣合いさを感じてしまう。好奇心が刺激されたのか、アルマは上方向へと視線を泳がせていた。そういえば、アキさんには負けっぱなしだ。リベンジとかでなく、彼女とのデュエルを堪能したい。退院したばかりだから、あまり無理はさせられないけど。遊びにきたのはアルマの方だし。豪邸に到着すると、出かけようとしていた十六夜英雄さんに顔合わせ。アキさんの父親である。

「えぇと、君はアルマちゃんだったね?」

「は、はい。そうなのです。アキさんに呼ばれて伺わせていただきました」

 D・ナポレオンを抱きしめながら、おじおじと挨拶を吐きだす。ヒゲたっぷりで貫禄がある。アルマは緊張しっぱなしだ。友達ができたせいか、卑屈さも抜けてきている。そんな妹を応援したい。アルマに身体を預けている。たっぷりと羽を伸ばしてほしい。

「君たちについて、アキがよく話してくれるよ。娘をよろしく頼む」

 笑顔を繕ったまま、高級車に乗りこんでいった。病院で会ったことがあるとはいえ、アルマと見分けられたのか。ボクとアルマでは、雰囲気が大きく違うらしい。英雄さんも議員なら、光の結社について苦心しているのかもしれない。道中で信者たちを見かけた。世界の破滅がどうのこうの唱えていた。それ以上の活動はしていないようだけど。今のところはね。



「遊びにきてくれて嬉しいわ、アルマ。ダルクは一緒じゃないの?」

 そんなことを言われても、不可能だから困るよ。節子さんが用意してくれたミルクティー。アルマが吹きそうになるのを抑えて、ごくりと飲みこんだ。アキさんが射すくめるような視線を刺してくる。奥にいるボクまでが見られているような気分だ。

「お、お兄ちゃんは、どこか街をぶらついているのですよ。デュエルをしているのでしょう」

 アキさんは思案深げに頷いた。表情を緩ませ、言葉を続ける。

「マリクに敗北した私を、あなたは癒してくれた。おかげで、回復も早まったわ。ダルクはラーに燃やされながらも、マリクと戦いぬいた。2人とも、ありがとう」

 ソファに沈みこんでいるアルマを、アキさんが柔らかく抱擁した。温かい気持ちが、しっかりとボクにも伝導してくる。黒薔薇の魔女について、悪い噂を耳にしたことがある。サイコパワーを暴走させて、市民を苦しめていった。異能に振りまわされたあげく、罪を犯しつくした。彼女を憎んでいる人も少なくないだろう。それでも、ボクたちの前にいるアキさんは優しさにあふれている。医者を目指しているのも償うためかもしれない。

「いえいえ。私たちが貰ったミラクル。そちらの方が大きいですよ」

 アピールするように、青くなっている瞳をアキさんに向けていく。辛い思いをしてきた彼女だからこそ、ボクたちを受けいれてくれたんだ。アキさんは気づいても、打明けるまで待ってくれている。ボクとアルマの秘密は言いにくいものだ。アルマが会話を進めていく。

「素敵な部屋です。ローズデザインの家具も綺麗ですし、整理整頓もされているのです。ママさんは優しそうな女性ですね。羨ましいなぁ。ティーも美味しかったですし」

「ありがとう。こうして家族で暮らせて幸せだわ」

 遠くを見やるように、部屋中を見渡していく。ふぅと息をついて、ちょこんと涙をぬぐった。しょっぱさにも、ちょっとした甘さが含まれていそうだ。そんな印象を受けてしまう。微笑を浮かべたアキさんが、身を乗りだしてきた。ほのかな熱さが顔中を覆っていく。アルマはドギマギしている。

「アルマの家族について聞かせてほしいわ」

「えっ、えぇと。ヒータに育てられましたけど、どこかに行っちゃいました。でも、アウスがいたから寂しくないのです。アルパカや猫さんもいます。私たちを産んでくれたママとは、ずっと隔離されていました。シティにそれらしい人がいるみたいですけど」

「もしかして、アルマのそっくりさん? 銀髪で修道服姿の? ちょっとした噂になっているわ」

「そうかもしれません。ラヴィニア・ウェイトリィという名前です」

 アキさんが考えこんでいる。ママが来ているとすれば、RPGを目的としたものだろうか。錬金術により造られたホムンクルスだと聞いている。ボクを産んでから、ずっと入院させられていた。精神的な負担が大きすぎたらしい。回復してからも電話すら禁止され、交わしていたのはメールのやりとりのみだ。今のボクたちなら、逢っても大丈夫だろう。



『ティータイムを楽しんでいるようだが、邪魔させてもらうぜ』



 あまりにも突然のことだった。空間が裂けていき、ぐにゃりと歪んでいく。平衡感覚がなくなりそうだ。足元が不安定に揺れていく。異様な臭いが流れこんでくる。四方八方から罵声が聞こえてくる。ここはどこなんだ? 室内にいたはずなのに、知らない場所にまで空間移動させられている。神隠しにでも遭ったのだろうか?

 そいつが生贄か! ぶっ殺せ! ヤツザキにしろ! 喰っちまえっ!

 WDGP決勝会場より広いかもしれない。ぐるりと高層階段席に包囲されている。天井からスポットライトが当てられているようで、不快すぎる暑さが粘ついている。石造りの円形リングに、ボクたちは立っているようだ。ドームにデーモンが刻まれている。

 ブロン様、小娘どもをデュエルで殺してくださいよ! ファック! 拷問しちまえっ!

 観客は人間でない。デュエル・モンスターズの精霊だ。悪魔族やアンデット族が目立つ。そんなのが万を超えてひしめきあっている。とてつもない殺気を投げつけられる。ぶるりと怖がっているアルマを、アキさんが庇っている。だだっ広いリングに、悪魔が上がりこんできた。

「アポなしで悪いが、貴様らを招かせてもらった。我は暗黒界の狂王ブロン。ダーク・セブンスターズとして、ダルク・ウェイトリィとシグナーを滅する。我自身が相手をしてもいいが、一瞬で終ってしまう。それでは、観客どもは満足しないであろう。我が手下と、闇のデュエルを行なうのだ」

 蜘蛛足のような髪をしている。傾いた顔。裂けた大口から狂笑が放たれた。青銅色のマントをひるがえし、ブロンがリングから降りていく。急激すぎる状況変化は、こいつらの戦略なのか? 入替わるように刺客が跳びこんできた。

「暗黒界の斥候スカーだ。どちらでもいい。俺とデュエルをしろ」

 闇のデュエル。その言葉が放たれたとき、アキさんから冷汗が滑りおちた。マリクに刻印された恐怖心が根づいているようだ。それでも、彼女は進もうとする。そんなアキさんをアルマが止めた。頬には濡れた感触がある。震えながらも、勇気をふりしぼっているんだ。

「ここは任せてください。私だって、格好いいところを見せたいのです」

 アキさんだけに向けられた言葉ではない。ボクは頷いた。掴んだ指先が震えている。立向かっていくアルマを、D・ナポレオンが見上げていた。クリクリー! ハネクリボーが肩に乗って勇気づける。アルマが撫でかえす。恐怖心に侵されながらも、友達のために戦おうとしている。そんな妹の背中を押していこう。アキさんも見守っているからね。

「けっ! 泣いている小娘をいたぶるのも楽しそうだな。容赦はせんぞ!」

 恫喝するスカーを、ぎっとアルマが睨みつけた。



『デュエル!』



【1ターン目:アルマ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「私の先攻、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード1枚をセットして、ターンエンド」



【2ターン目:スカー】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
アルマ:モンスター1体が裏側守備表示でセットされている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《陽気な葬儀屋》を発動。手札から《暗黒界》3体を捨てる。我ら《暗黒界》の住人は、墓地に捨てられることで真価を発揮するのだ」

 《暗黒界の尖兵べージ:攻撃力1600・Lv4》が槍をかまえこむ。特殊召喚されたようだ。《暗黒界の刺客カーキ》がナイフを振りあげ、裏側守備表示の《クリッター》を切りさく。《暗黒界の策士グリン》がセットカードへと波動を撃ちこんだ。これが《暗黒界》なのか。

「《クリッター:守備力600・Lv3》が墓地送りにされたので、デッキから攻撃力1500以下である《D.D.クロウ:攻撃力100・Lv1》をサーチします」

「《暗黒界の策士グリン》の破壊対象となった罠カード《和睦の使者》をチェーン発動しておきました。このターン、私はバトルダメージを受けません」

「けっ! モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード1枚をセットして、ターンエンドだっ!」



【3ターン目:アルマ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
アルマ:無し。

スカー:《暗黒界の尖兵べージ:攻撃力1600・Lv4》が攻撃表示。モンスター1体が裏側守備表示でセットされている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。魔法カード《ダーク・バースト》を発動し、墓地から攻撃力1500以下の闇属性モンスター《クリッター:攻撃力1000・Lv3》を手札に加えます」

「手札の《ダーク・ネフティス》を捨てることにより、《ダーク・グレファー:攻撃力1700・Lv4》を手札から特殊召喚します。エフェクト発動! 手札の《ダーク・ホルス・ドラゴン》を捨て、デッキから《ゾンビ・キャリア》を墓地に送ります」

「これで、墓地にはダークモンスターが3体。手札から《ダーク・アームド・ドラゴン:攻撃力2800・Lv7》を特殊召喚します。エフェクト発動! 墓地のダークモンスター全てを除外して、相手フィールドのカードを殲滅するのです」

 《ダーク・アームド・ドラゴン》が咆哮した。武装ニードルをミサイルのごとく乱発する。轟音がドームを駆けまわっていく。《暗黒界の尖兵べージ》と《暗黒界の番兵レンジ》が木端微塵に吹きとばされた。《次元幽閉》も破壊された。相手フィールドは焼野原だ。

「《ダーク・アームド・ドラゴン》と《ダーク・グレファー》でダイレクト・アタック!」

「お、おい……。待てよ……」

 不敵に笑いあげながら、《ダーク・グレファー》が斬りかかった。《ダーク・アームド・ドラゴン》が豪腕で殴りおろす。リングアウトさせられたスカーは、すっかりと気絶していた。もちろん、ライフは0ポイントにまで落ちている。観客席から野次が降ってきた。気にせずに、アルマがアキさんへと振りかえった。右手はブイサイン。

「お兄ちゃんほどじゃないですが、私だって少しは戦えるのです」





【エピソード5-D・セブンスターズ・その7】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

アルマは意外とエグイな。ダルクと違ってガチ思考とは、ダークモンスターって昔は堕天使ゼラートを筆頭に海外で流行したけど今じゃ上級自体が衰退しているからね、堕天使ゼラートは進撃の帝王と組み合わせればなかなか、帰還もしやすいし、だが今での採用率はなしという、上級モンスターは進撃の帝王並みの強化をあと5枚くらい作っても許されるはず
ライナや光の結社に話を進めるために十六夜議員に話を振ったわけね。最近はダルクが大会が終わって一段落したからか伏線が幾つか貼ってあって仕掛けが増したのは評価点、個人的に話ってやっぱ伏線と回収が幾つかあったほうが好き

USA事件はヤバイね。エクシーズシステムやインゼクター、アニメが途中から新規向けでない駄作、8期フォーマットとゼアルになってから色々と山場はあったがこれは根幹的な問題、炎王組もうと買ってきたけど「なにこれ? 全然違うやないか!」ってくらい別物、初期傷、臭い、紙質の違い、印刷プリントミスからエラー率の高さ、非常に不味い。
炎王はひとまず隔離して締まっておいて、現在既存までがUSAに代わってしまう事態を恐れて欲しいカードを集め中と奔走、この際値段が高くてもいいからUSAになる前に作りたいデッキは完成させるしかなくなった。ナチュル・ビーストやパルキオンが高いが仕方あるまい。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 アルマは闇中心に使っていきます。後には《ヴェルズ》も。《インゼクター》は使いません。大型は天使もそうですが、圧されていますね。上級サポートが増えるとありがたいです。

 強力なダーク・セブンスターズのキャラを引きたてるためにも、伏線強化しました。その分だけ、落胆させないだけの回収にしなければなりませんが。

 USAカードは商品として失格クラスなのがあり、危機を感じました。手触りが違うとか、そういうレベルじゃないです。対策を打たないと、消費者としては安心できませんね。炎王が魅力的なだけあり、もったいないです。
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