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CROSS-74 タッグ・デュエル開始! アキ&アルマ

遊戯王5D's SOUND DUEL 03遊戯王5D's SOUND DUEL 03
(2011/02/16)
TVサントラ

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 修正ヴァージョンです。4ターンから本格的に変更してあります。

 ダルク・ウェイトリィと比較されては、劣った存在として扱われてきた。双子同士なのに、能力差が開きすぎているから。お兄ちゃんとアウスさんは、物理学について楽しそうに話しあう。そんなとき、私はついていけずに大人しくするしかない。理解不能な会話により、孤独へと追いやられていく辛さ。肉体共有している私よりも、アウスさんと親しいようだ。時間をかけながら、劣等感が真珠のように固まっていった。これじゃ駄目だよね。私自身を閉じこめている牢獄を打破らなきゃ。

「私のターン、ドロー。《インヴェルズ》3体をリリースして、《インヴェルズ・グレズ:攻撃力3200・Lv10》をアドバンス召喚します。エフェクト発動! ライフ半分を払い、フィールドのカードを殲滅するのです。《インヴェルズ・グレズ》でダイレクト・アタック!」

 ヘラクレスオオカブトの魔人が黄金波動を撃ちだした。護衛モンスターともども、シルバがリングアウトさせられていく。何層にもわたる階段席には、モンスターがひしめいている。野次を投げてくるけど、だんだんと慣れてきた。口先ばかりで何もしてこないから。

「貴様っ! よくもシルバを倒してくれたな。暗黒界の武神ゴルドが敵討ちをしてくれるわ!」

 私は怖がりだ。お兄ちゃんの後に隠れてばかりの臆病者だ。リングに上がってきたゴルドが、戦斧を石床に叩きつけた。轟音が響いていく。ぐいっと身を乗りだして、顔面を近づけてきた。足が震えてくる。涙が零れそうになってくる。こいつらに負けていられるか!

「だったら、デュエルをするのですよっ! このキンキラ野郎!」

 全力で吼えあがると、武神があとずさった。少しだけデッキを変えてから、デュエルを始める。50戦を超えると集中力がダウンしてくるけど、これぐらいなら大丈夫だ。それ以上の対戦数を、お兄ちゃんはこなしているのだから。ダークネスから貰ったカードで応戦していく。お兄ちゃんは不動遊星を目標にしているようだけど、私はダルク・ウェイトリィに追いつくため走っている。震えを押さえつけながら、恐怖を乗越えていく。

「墓地にはダークモンスターが4種類あります。《ジャイアントウイルス》をリリースして、《堕天使ゼラート:攻撃力2800・Lv8》をアドバンス召喚します。手札の《ダーク・パーシアス》を墓地に送り、エフェクト発動! 相手モンスターを全滅させるのです。ダイレクト・アタック!」

 黒稲妻がほとばしり、守備モンスターたちが焼きつくされていく。真紅羽を広げて、ゼラートが斬りかかった。ゴルドがリングアウトさせられ、情けなく気絶する。

『凄いじゃない。アルマと戦ってみたくなってきた』

 お兄ちゃんが関心気に呟いている。ワンボディを共有している間柄なんだ。私自身の身体があれば、その願いは叶うのにね。それ以前として、まだまだ未熟すぎるデュエリスト。少しでも追いつきたい。自分の弱さと向かいあいながら、前進していかなければ。



「調子に乗るなよ。虫けらがっ!」

 ドームに充満している歓声が静まった。粘りついた空気が震えている。ずちゃり、ずちゃり。魔界騎士が堂々と歩いてくる。鋭い眼光をしていて、泣きそうになってしまう。背後に顔向け、倒れている同胞数十人を見下した。私が倒したデュエリストたちだ。

「私は暗黒界の騎士ズール。アルマ・ウェイトリィといったか。ダルク・ウェイトリィに寄生している霊体だと聞いているぞ。少しばかりは、できるようだな」

 しばらくの沈黙。アキさんが納得したかのように、視線を送ってきた。騙していたわけじゃない。説明しても信じてもらえそうにないから。私たちについて打明けるのは後回しにしよう。こんな状況だからね。ブロンがリングに跳びあがってきた。

「闇の精霊を圧倒していくとは、苛烈極まるデュエリストではないか。そろそろ我の出番だ。暗黒界の狂王ブロンが、貴様らを生贄としてくれよう。しかし、十六夜アキとやらよ。見ているだけでは面白くなかろう? どうだ? 我らとタッグデュエルをしないか?」

 ブロンがアキさんを睨みつける。彼女の脳裏には、マリク・イシュタールの哄笑が響きつづけているのだろう。闇のデュエルをさせたくない。お兄ちゃんから認められたい。だからこそ、私自身が戦ってきた。アキさんの手先は震えてない。強気な表情で乗りだしてきた。

「たしかにね。アルマばかりに戦わせてはいられない。私も戦わなければいけない。その挑戦を受けさせてもらうわ。アルマ!」

 じっと私を見据えてきた。とても熱い眼差しだ。彼女も恐怖を乗越えようとしているんだ。右手同士を握りあい、しっかりと頷いた。ブロンが狂笑を垂らしていく。

「決まりだ。貴様らを闇精霊界に招いたかいがある。たっぷりと狂王の洗礼を受けるがいい」



『デュエル!』



【1ターン目:ブロン】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「我の先攻、ドロー。魔法カード《暗黒界の取引》を発動。互いのプレイヤーは、デッキからカード1枚をドローして、手札のカード1枚を捨てる。我が捨てるのは《暗黒界の導師セルリ:守備力300・Lv1》。このカードが墓地へと捨てられたことにより、相手フィールドに守備表示で特殊召喚する」

 アキさんの手前で、悪魔導師が杖着いた。アキさんが捨てたカードは《凛天使クイーン・オブ・ローズ》なのか。召喚しやすいとはいえ、大型モンスターを墓地送りにしたようだ。

「《暗黒界の導師セルリ》が特殊召喚されたことにより、コントローラーから見た相手プレイヤー、つまり我が手札1枚を選択して捨てる。選ぶカードは《暗黒界の龍神グラファ》。このカードが捨てられたことにより、《暗黒界の導師セルリ》を破壊する。相手カードによって捨てられたことにより、追加効果を発動。相手手札をランダムに1枚選択して、モンスターならば特殊召喚する」

 魔龍がアキさんへと迫る。《暗黒界の導師セルリ》を踏みつぶして、手札から《魔天使ローズ・ソーサラー:攻撃力2400・Lv7》を引きずりだした。仮面の薔薇天使が黒髪をなびかせながら、狂王にひざまずく。手札からモンスターを奪うなんて。

「《暗黒界の術師スノウ:攻撃力1700・Lv4》を召喚。このカードを手札に戻し、墓地から《暗黒界の龍神グラファ:攻撃力2700・Lv8》を復活させる」

 ダークオーラを漂わせながら、《暗黒界の龍神グラファ》が天井近くまで飛翔した。スポットライトが眩しすぎる。《暗黒界の導師セルリ》で《暗黒界の術師スノウ》を捨てなかったのか。《暗黒界の龍神グラファ》の特殊召喚を優先したかもしれない。

「カード2枚をセットして、ターンを終了する」



【2ターン目:アキ】LP4000、ドローフェイズ後の手札5枚

(フィールド)
ブロン:《暗黒界の龍神グラファ:攻撃力2700・Lv8》&《魔天使ローズ・ソーサラー:攻撃力2400・Lv7》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。


「アルマ。先を取らせてもらうわね。私のターン、ドロー。魔法カード《フレグランス・ストーム》を発動。《魔天使ローズ・ソーサラー》を破壊して、カード1枚をドローする」

「甘いぞ、人間がっ! ライフを1000ポイント払い、罠カード《闇の取引》を発動。その通常魔法の効果は、相手手札をランダムに1枚捨てるとなる。《暗黒界の術師スノウ》を捨て、デッキから《暗黒界の闘士アイアン・ブルー》を手札に加える」

「《暗黒界の術師スノウ》が相手カードで捨てられたことにより、追加効果を発動させてもらう。相手墓地から《凛天使クイーン・オブ・ローズ:守備力1300・Lv7》を守備表示で特殊召喚する。2体もありがとうよ。大切に使わせてもらうぜ」

 さらなる薔薇天使がブロンに従う。何という戦略を貫いているんだ。

「《黒薔薇の魔女:攻撃力1700・Lv4・チューナー》を召喚。自分フィールドにカードが無いので、デッキからカード1枚をドロー。モンスター効果によって手札に加わった《薔薇の妖精:守備力1200・Lv3》を特殊召喚するわ」

「速攻魔法《月の書》を発動。《黒薔薇の魔女》を裏側守備表示にする。シンクロ召喚するつもりだろうが、我には通用しない。無駄なことだ」

 ブロンが下品に哂いあげた。《黒薔薇の魔女》が闇に飲まれていく。

「これが暗黒界の狂王……。カード1枚をセットして、ターンエンド」



【3ターン目:ズール】LP3000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ズール:《暗黒界の龍神グラファ:攻撃力2700・Lv8》&《魔天使ローズ・ソーサラー:攻撃力2400・Lv7》が攻撃表示。《凛天使クイーン・オブ・ローズ:守備力1300・Lv7》が守備表示。

アキ:《薔薇の妖精:守備力1200・Lv3》が守備表示。モンスター1体を裏側守備表示でセットしている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。スタンバイフェイズだ。虫けらにも使いようがある。《凛天使クイーン・オブ・ローズ》のモンスター効果を発動。パワーが最低である《薔薇の妖精》を破壊する」

 仮面の下には、どんな表情が浮かんでいるのだろう? 主に反抗させられるのは、《凛天使クイーン・オブ・ローズ》も辛いにちがいない。剣をかざして、《薔薇の妖精》を薙ぎはらった。

「魔法カード《暗黒界の取引》を発動。デッキからカード1枚をドローして、《暗黒界の狩人ブラウ》を墓地に捨てる。このカードが捨てられたことにより、デッキからカード1枚をドロー」

「魔法カード《暗黒界の雷》を発動。セットモンスター1体を破壊して、手札の《暗黒界の軍神シルバ:攻撃力2300・Lv5》を捨てる。自身のモンスター効果により、墓地から特殊召喚される」

 ズールが剣を突きつけた。そこから青雷が放たれ、裏側守備表示の《黒薔薇の魔女》を焼きつくす。幼い悲鳴が痛々しい。

「フィールド魔法《暗黒界の門》を発動。墓地から《暗黒界の狩人ブラウ》を除外して、手札1枚を捨てる。デッキからカード1枚をドロー。墓地に捨てたカードは《暗黒界の武神ゴルド:攻撃力2300・Lv5》だ。シルバのように特殊召喚される」

 私と闇決闘をしたシルバ&ゴルドが、フィールドへ跳びこんできた。得意武器をかまえ、巨体で威圧してくる。相手フィールドにはモンスター5体がそろっている。《暗黒界の門》により、悪魔族の攻守は300ポイントアップしている。アキさんを守るモンスターはいない。《聖なるバリア-ミラーフォース》でも伏せていればラッキーだけど、そうでもないだろう。

「《凛天使クイーン・オブ・ローズ》を攻撃表示に変更して、総攻撃だ! 虫けらを叩きつぶせ!」

「手札1枚を捨て、罠カード《ホーリーライフバリア》を発動。バトルダメージを0にする」

 《凛天使クイーン・オブ・ローズ》が剣を振りおろし、《魔天使ローズ・ソーサラー》が鞭を叩きつける。膨張したバリアが、それらを弾きかえした。コストにしたモンスターは《水晶薔薇の天使》。《暗黒界の取引》で捨てたモンスターは《スポーア》。タッグデュエルでは、パートナーの墓地を利用できる。攻略への道筋が光照らされていく。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【4ターン目:アルマ】LP3000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ズール:《暗黒界の龍神グラファ:攻撃力3000・Lv8》&《暗黒界の武神ゴルド:攻撃力2600・Lv5》&《暗黒界の軍神シルバ:攻撃力2600・Lv5》&《魔天使ローズ・ソーサラー:攻撃力2400・Lv7》が《凛天使クイーン・オブ・ローズ:攻撃力2400・Lv7》が攻撃表示。フィールド魔法《暗黒界の門》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

アルマ:無し。


「私のターン、ドロー。自分フィールドにモンスターがいないので、手札から《インヴェルズの魔細胞:守備力・Lv1》を特殊召喚します。このカードをリリースして、《インヴェルズ・モース:攻撃力2400・Lv6》をアドバンス召喚! ライフを1000ポイント払い、エフェクト発動! 《魔天使ローズ・ソーサラー》と《凛天使クイーン・オブ・ローズ》を、持主の手札に戻します」

 同胞をアドバンス素材とすることで、《インヴェルズ》は本領を発揮できる。囚われの薔薇天使を救いだそう。《インヴェルズ・モース》が加速回転をしながら、竜巻を生みだした。カードがバウンスする場合、前面にいなくとも持主へと戻っていく。このタッグデュエルのルールだ。鱗粉激しく、視界が濁ってくる。モンスターカード2枚が、アキさんの手札に収まった。

「手札から速攻魔法《侵略の威圧》を発動。アドバンス召喚に成功した《インヴェルズ・モース》を手札に戻します。そのパワーだけ、《暗黒界の龍神グラファ》の攻撃力を下げます」

 《インヴェルズ・モース》が飛んでいき、《暗黒界の龍神グラファ》に毒霧を浴びせた。そのまま、私のデッキへと帰っていく。《インヴェルズ・モース》は悪魔族モンスターだから、《暗黒界の門》によりパワーアップしている。《暗黒界の武神ゴルド》を倒せるけど、それじゃ駄目なんだ。何度も復活可能な《暗黒界の龍神グラファ》を完全除去しなければ、後々に苦しくなってくるから。

「魔法カード《死者蘇生》を発動。アキの墓地から《水晶薔薇の女神:攻撃力1400・Lv4》を特殊召喚します。このカードが戦闘破壊したモンスターは除外されるのです」

 ズールは手札ばかり見ながら、不敵な笑みを浮かべているばかり。

「手札に策でもあるのですか? 速攻魔法《手札断殺》を発動。お互いのプレイヤーは手札2枚を墓地に送り、デッキからカード2枚をドローします。あくまでも送られるですので、暗黒界モンスターのエフェクトは発動できませんね」

 ズールが忌々しそうに墓地送りにしたのは、《暗黒の守護者ギゴリ》と《暗黒界の闘神ラチナ》。《暗黒の守護者ギゴリ》を手札から捨てることで、暗黒界モンスター1体へのバトルダメージを無効にできる。そのエフェクトが発動されたエンドフェイズに、手札の《暗黒界の闘神ラチナ:守備力2400:守備力2400・Lv6》を捨てなければならない。自身のエフェクトにより特殊召喚できるモンスターだ。危ないところだった。暗黒界のデュエリストは、やたらと特殊召喚してくる。

「《水晶薔薇の女神》で《暗黒界の龍神グラファ》にアタック!」

 女神が赤髪を振りながら、紫球体を撃ちだした。それは拡大しながら魔竜を呑みこんでいく。攻撃力600ポイントにまで下がっているモンスターだ。《水晶薔薇の女神》でも十分に倒せる。戦闘破壊された《暗黒界の龍神グラファ》は除外される。ズールに800ポイントの戦闘ダメージを与え、ライフを2200ポイントにまで落としこんだ。凶貌露わに、ズールが怒鳴りだす。

「おのれぇっ! この虫けらがっ!」

「虫けらじゃないのです! カード1枚をセットして、ターンエンド」

 私だけじゃ自信ないけど、お兄ちゃんが見てくれているから戦える。アキさんがついているから、立向かっていけるんだ。クリクリー! ハネクリボーとダークネスも応援してくれている。心臓が握りつぶされそうな気分だけど、私は泣かない。《暗黒界》の弱点をつくカードも、手札に舞いこんだからね。カサカサカサと羽音が重なりあう。





【エピソード5-D・セブンスターズ・その8】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

おお、いいじゃないか。互いに策を潰しあっている。モースで上級ローズたちを持ち主の手札に戻すのは確かに奪われた際の有効手段
というよりインヴェルズのほうがフリーチェーンが多くモースの効果も生きるからタッグに向いているのかもしれん。
次でどう占めるか期待

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 煮詰めたかいがありました。バウンスは便利ですね。破壊耐性カードにも有利ですから。アルマが虫好きな設定も活かしていきます。
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