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CROSS-75 魔王降臨! ブラック・ローズ・ドラゴンVSカラレス

遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【2】
(2008/12/17)
宮下雄也、星野貴紀 他

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 【ゴキポン】という表現にしました。生々しくならないように。

 ブロンが歩みでてきた。ドーム一面に歓声が響きわたる。《暗黒界の龍神グラファ》を完全消滅させたけど、まだまだ切札は残っているようだ。スポットライトが熱線を注いでくる。ゴルドが戦斧を持ちあげ、シルバが双剣をかまえこんだ。ブロンが狂笑を張りあげる。粘りついた空気が、さらなる不快なものへと濁っていきそうだ。アキさんと帰るためにも、こいつらを倒さなければ。パートナーたちと頷きあい、がたつく足で踏んばり、視線を相手へと刺しこんだ。



【5ターン目:ブロン】LP2200、ドローフェイズ後の手札2枚

(フィールド)
ブロン:《暗黒界の武神ゴルド:攻撃力2600・Lv5》&《暗黒界の軍神シルバ:攻撃力2600・Lv5》が攻撃表示。フィールド魔法《暗黒界の門》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

アルマ:《水晶薔薇の女神:攻撃力1400・Lv4》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「《暗黒界の龍神グラファ》を倒すとは、やるではないか。我のターン、ドロー。罠カード《暗黒よりの軍勢》を発動。墓地から《暗黒界の導師セルリ》と《暗黒界の術師スノウ》を手札に加える」

「魔法カード《暗黒界路》を発動。デッキから我自身《暗黒界の狂王ブロン》を手札に加え、手札から《暗黒界の導師セルリ:守備力300・Lv1》を捨てる。このカードが捨てられたことにより、相手フィールドに表側守備表示で特殊召喚するのだ」

「手札から《増殖するG》を捨て、エフェクト発動! このターンに相手が特殊召喚するたびに、デッキからカード1枚をドローするのです」

 ゴキポンがリングに湧きだした。カサカサとした羽音が響きわたる。ぬおっ! 野太い悲鳴を漏らしながら、ズールが跳びのいた。十数匹いたゴキポンは、群れを増していく。お兄ちゃんは使いたがらないカードだけど、最高クラスのドローソースだ。

「いくら貴様がドローしようが、このターンに勝利すれば問題ない。《暗黒界の導師セルリ》の特殊召喚により、我は《暗黒界の魔神レイン:攻撃力2500・Lv7》を墓地に捨てる。モンスター効果により特殊召喚し、相手モンスターを殲滅させる」

 虹色魔神が大矛を突きつけてきた。暗黒光線を撃ちだす。《水晶薔薇の女神》と《暗黒界の導師セルリ》が木端微塵に吹きとばされた。爆音が全身を叩きつけてくる。

「《暗黒界の門》の効果発動。墓地から《暗黒界の導師セルリ》を除外して、手札の《暗黒界の闘士アイアン・ブルー:攻撃力1300・Lv3・チューナー》を捨てる。デッキからカード1枚をドロー。《暗黒界の闘士アイアン・ブルー》はモンスター効果により特殊召喚される」

「我自身《暗黒界の狂王ブロン:攻撃力1800・Lv4》を召喚」

 ゴキポンの群れが膨れあがる。羽音を輪唱させながら、リング中空を飛びまわる。相手モンスターの特殊召喚により、さらなるドローを進められた。手札は4枚にまで増えている。ブロン自身がモンスターゾーンへと進みでてきた。《増殖するG》のエフェクトを気にせずに、特殊召喚をしていく。嫌な予感が這いあがってきた。今のうちに発動しておこう。

「罠カード《和睦の使者》を発動。このターン、私はバトルダメージを受けません」

「《和睦の使者》だとっ!? このターンでの勝利は不可能になったか。まぁいい。これはタッグ・デュエルだ。貴様が手札を溜めようとも、貴様のターンが回ってくるまでに時間がある。その間にも、ズールが勝負を終らせよう。レベル4《暗黒界の狂王ブロン》とレベル5《暗黒界の軍神シルバ》に、レベル3《暗黒界の闘士アイアン・ブルー》をチューニング!」

「時代は進んだ。混沌王カラレスも進化を遂げている。思い知るがいい。我が闇精霊界の頂点に立つゆえんを。貴様にはクイーンの素質があるが、容赦なく潰させてもらおう。シンクロ召喚! 《暗黒界の混沌魔王カラレス:攻撃力4000・Lv12》!」

 ブロンたちが混沌渦へと吸収されていく。そこから巨体が這いあがる。立ちあがったのは半透明な邪神。頭部は天井近くにまで届こうとしている。六本腕は丸太のごとく太い。幾重もの羽が広がって、観客たちが畏怖に飲みこまれていく。ブロンの狂笑が《暗黒界の混沌魔王カラレス》から漏れている。意識融合しているのか。

「《暗黒界の混沌魔王カラレス》が存在するかぎり、マジックかトラップを無効にできる。その後、手札から悪魔族モンスターを捨てる必要があるがな。カード1枚をセットして、ターンエンド」



【6ターン目:アキ】LP3000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
ブロン:《暗黒界の混沌魔王カラレス:攻撃力4300・Lv12》&《暗黒界の魔神レイン:攻撃力2800・Lv7》&《暗黒界の武神ゴルド:攻撃力2600・Lv5》が攻撃表示。フィールド魔法《暗黒界の門》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

アキ:無し。


「私のターン、ドロー。魔法カード《撲滅の使徒》を発動。セットカード1枚を破壊するわ」

「無駄なことだ。《暗黒界の混沌魔王カラレス》のモンスター効果を発動。《撲滅の使徒》を無効にする。そして、《暗黒界の術師スノウ》を手札から捨てる。このカードが捨てられたことにより、デッキから《暗黒界の尖兵べージ》を手札に加える」

 鎧剣士がセットカードに斬りかかるも、《暗黒界の混沌魔王カラレス》が殴りとばした。アキさんが溜息をついて、相手フィールドを注視する。1ターンに1度だけのエフェクトを使用したんだ。魔法カードを遠慮なく使えるようになった。ゴキポンが消えてから、アキさんは落着きを戻している。手札には大型モンスターが溜まりこんでいる。どうするんだろう?

「魔法カード《軽量作戦》を発動。手札からレベル7以上のモンスター2体までをデッキに戻して、デッキからカード2枚をドローする。《凛天使クイーン・オブ・ローズ》と《魔天使ローズ・ソーサラー》をデッキに戻して、2枚ドロー。2体戻したので、さらに1枚ドロー」

 手札は3枚にまで増強された。勝利へのチャンスが輝きはじめる。《インヴェルズ・モース》を召喚してよかった。アキさんが私へと顔向けてきた。

「アルマ。あなたのモンスターを借りるわよ。アルマの墓地から《キラー・トマト:Lv4》を除外して、墓地から《スポーア:守備力800・Lv1・チューナー》を特殊召喚する。除外した植物族モンスターのレベル分だけ、《スポーア》をレベルアップさせる」

「《紅薔薇の巫女:攻撃力1200・Lv2》を攻撃表示で召喚」

 《手札断殺》により、《キラー・トマト》を墓地送りにしていた。赤髪の巫女少女が踊りだす。

「レベル2《紅薔薇の巫女》に、レベル5となった《スポーア》をチューニング!」

「冷たい炎が世界の全てを包みこむ。漆黒の花よ、開け! シンクロ召喚! 現れよ、《ブラック・ローズ・ドラゴン:攻撃力2400・Lv7》!」

 真紅色の花弁を舞わせながら、紅薔薇竜が飛びあがった。《ブラック・ローズ・ドラゴン》を従えるアキさんは、見蕩れてしまうほどに美しい。フィールドのカード全てを破壊するエフェクトを発動すれば、形勢逆転できちゃう。ブロンが醜悪に哂いおろす。

「それが伝説級の《ブラック・ローズ・ドラゴン》というわけか。対策ぐらいしてある。永続罠《デモンズ・チェーン》を発動。攻撃とモンスター効果を封印する」

 幾重もの黒鎖が、《ブラック・ローズ・ドラゴン》に巻きついてくる。苦悶の咆哮をあげながら、抵抗するかのように暴れだす。がしっ、がしっ! チェーンが軋りを鳴らすも、外れる様子もない。《スポーア》を対象として、レベルアップ効果が無効にされていれば……。墓地からチューナーを除外すれば、そのレベル分だけ、《紅薔薇の巫女》をレベルアップできるようだ。《黒薔薇の魔女:Lv4》を除外すれば、このカード自身もレベル6となれる。どちらにしろ、シンクロ召喚は成功できた。

「《紅薔薇の巫女》が《ブラック・ローズ・ドラゴン》のシンクロ素材となったことにより、デッキからカード1枚をドローする。カード3枚をセットして、ターンエンド」



【7ターン目:ズール】LP2200、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
ブロン:《暗黒界の混沌魔王カラレス:攻撃力4300・Lv12》&《暗黒界の魔神レイン:攻撃力2800・Lv7》&《暗黒界の武神ゴルド:攻撃力2600・Lv5》が攻撃表示。フィールド魔法《暗黒界の門》&永続罠《デモンズ・チェーン》を発動中。

アキ:永続罠《デモンズ・チェーン》で縛られた《ブラック・ローズ・ドラゴン:攻撃力2400・Lv7》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード3枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。《暗黒界の混沌魔王カラレス》で《ブラック・ローズ・ドラゴン》を攻撃する。何を仕掛けているのかは知らないが、これで終わりだ!」

「《ブラック・ローズ・ドラゴン》をリリースして、罠カード《シンクロ・バリアー》を発動。次のエンドフェイズまで、私たちはダメージを受けない」

「虫けらの抵抗など、意味を成さない。《暗黒界の混沌魔王カラレス》のモンスター効果を発動。《シンクロ・バリアー》を無効にする」

「意味ならあるわ! カウンター罠《威風堂々》を発動。バトルフェイズに発動されたモンスター効果を無効にする。そして、破壊する!」

 《ブラック・ローズ・ドラゴン》が黒鎖から解放された。聖光を輝かせながら、アキさんを守るようにバリアを広げていく。攻撃態勢に入っていた混沌魔王が、光の洪水に飲みこまれた。カウンター罠で除去するなんて、さすがなのです。

「おのれっ、虫けらがっ! このターンでも踏みつぶせなかったかっ! わずかに寿命が伸びただけだ。手札から速攻魔法《暗黒界に続く結界通路》を発動。墓地から《暗黒界の混沌魔王カラレス:攻撃力4000・Lv12》を復活させる。カード1枚をセットして、ターンエンド」

 咆哮しながらのエンド宣言。せっかく倒したのに、すぐにも六本腕が伸びあがってきた。黒霧が流れだし、紫電がパチパチと弾けていく。リングいっぱいに巨体を立ちあがらせ、魔王カラレスが見下してきた。ブロンの狂笑が降ってくる。



【8ターン目:アルマ】LP3000、ドローフェイズ後の手札5枚

(フィールド)
ブロン:《暗黒界の混沌魔王カラレス:攻撃力4300・Lv12》&《暗黒界の魔神レイン:攻撃力2800・Lv7》&《暗黒界の武神ゴルド:攻撃力2600・Lv5》が攻撃表示。フィールド魔法《暗黒界の門》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

アルマ:魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。《インヴェルズの歩哨:攻撃力1100・Lv3》を召喚。このカードが表側攻撃表示で存在するかぎり、特殊召喚されたレベル5以上のモンスターは効果発動できません。《暗黒界の混沌魔王カラレス》のエフェクトは封印されました」

 黒虫さんが、キョロキョロしながら歩いてきた。抱きしめたいほどに可愛らしい。

「魔法カード《ナイト・ショット》を発動。セットカード1枚を破壊します。破壊対象カードはチェーン発動できないのです」

 《インヴェルズの歩哨》がカメラのフラッシュを叩いた。伏せられていた《シンクロ・インジェクション》が焼かれていく。アキさんが渡してくれたバトンを落とすわけにはいかない。このターンで勝負を決めるんだ。ズールを真直ぐに見すえると、少しばかり後退しだした。

「ライフを1500ポイント払い、装備魔法《自律行動ユニット》を発動。相手墓地から《暗黒界の闘士アイアン・ブルー:攻撃力1300・Lv3・チューナー》を特殊召喚します」

「魔法カード《インヴェルズ・エッグ》を発動。《インヴェルズ・エッグ・トークン:守備力0・Lv1》を特殊召喚します」

「アキさんが残してくれた魔法カード《シャイニング・リバース》をオープン! 墓地からシンクロ召喚します。レベル3《インヴェルズの歩哨》とレベル1《インヴェルズ・エッグ・トークン》に、レベル3《暗黒界の闘士アイアン・ブルー》をチューニング!」

「冷たい炎が世界の全てを包みこむ。漆黒の花よ、開け! シンクロ召喚! 復活せよ、《ブラック・ローズ・ドラゴン:攻撃力2400・Lv7》!」

 まさか、私がアキさんのエースを召喚しちゃうなんて。花弁が背後から降ってくる。感激に背筋が震えてきた。気のせいか、右腕がポカポカしてくる。

「《ブラック・ローズ・ドラゴン》のシンクロ召喚により、フィールドのカード全てを破壊します。《シャイニング・リバース》によりシンクロ召喚されたモンスターは、このターンに破壊されません。《ブラック・ローズ・ドラゴン》でダイレクト・アタック!」


『ブラック・ローズ・フレア!』


「なんだとっ! 虫けらごときに、我らが敗北するというのか!?」

 紅薔薇竜が飛翔し、スカーレット・ブレスを撃ちおろした。薔薇の激流が押しよせていき、ズールに2400ポイントもの戦闘ダメージが与えられる。《暗黒界の混沌魔王カラレス》も爆散した。弾きだされたブロンが、リングに倒れこんだ。むくりと立ちあがり、凶相露わに言葉を突きさしていく。

「アルマ・ウェイトリィ。気にいったぞ。やはり、貴様にはクイーンの素質がある……」

 そのまま、がくりと伏す。その表情は、どこか嬉しそうであった。ズールも意識を失っているようだ。観客席は波打ったように静まりかえっている。視界全体が曲がり、とてつもない眩暈が揺れだす。気がつけばアキさんの部屋に戻っていた。



「アキ。暗黒界の人たち、とても怖かったのです」

 しばらく呆然としていたけど、緊張の糸が切れてしまった。滂沱の涙があふれだす。そんな泣虫さんを、アキさんが抱きしめてくれた。背後からは、お兄ちゃんが撫でてくれる。

「さっきまで勇敢に立向かっていたのに……。ありがとう。アルマのおかげで助かったわ」

 アキさんの服が濡れていく。あれっ? 大量のカードが落ちている。2人で確認してみると、暗黒界シリーズだった。針のような視線を感じる。怪しく光る双眸。大窓にへばりついていたコウモリが、羽音激しく飛びさっていった。ビロードのカーテンがかすかに揺れている。





【エピソード5-D・セブンスターズ・その9】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

Gは生理的にデッキに入れたくないよね。確かに姿が見えない以上実態はゴキポンなのかもしれない。威風堂々のように限定的な発動条件でもああやって条件を満たすために他のカードを誘発目的で使う描写は好評、ちゃんとシナジーを考えて闇・植物という点を踏まえているし、全体的に良くなった。
あえて死者蘇生ではなく自立行動なのも悪くない。汎用性の高いカードは便利だが条件があるカードを使うからこその針の穴を通すような繊細的な戦術の美しさも演出の要因の1つだしね。
個人的に発動条件の難易度が高く成功した際の効果が強大なカードは好み。決まったときの爽快感があるから、ウェーブリバウンド、シンクロデストラクターなど5Dsのそういう使い手と状況を選ぶようなカードは面白い。
気になったけどクィーンって言葉は後々に意味がある?

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 リアルGはさすがに勘弁です。解釈可能な余地がありますので、ミニ・ゴキポンにしておきました。《キラー・トマト》は《インヴェルズ》に入れても機能しますね。

 《自律行動ユニット》は過去に何度か使用経験あり。ライフコストが大変でした。チューナーのないインヴェルズで、相手カード利用という意味もあったり。

 覇王の女性版かな。アルマは過激な素質があったり。ブロンには気に入られていきます。
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