スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

CROSS-78 闇夜の激突! バクラVSカミューラ

遊戯王 20 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 た 67-20)遊戯王 20 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 た 67-20)
(2008/02/15)
高橋 和希

商品詳細を見る

 デュエルシーンは再利用しました。

 遊城十代に敗北したカミューラは、幻魔の扉に吸いこまれた。苦痛にまみれながら亜空間を漂っていたところ、大神官アクナディンにより救いだされた。ダーク・セブンスターズとしての決闘を蘇生条件にして。2度目のセブンスターズ・メンバーとして挑むも、アルマ・ウェイトリィに完全敗北を喫した。気の弱そうな少女であったが、偵察行為を逆手に取られたのだ。

 カミューラは高層ビルの屋上にたたずんでいた。旧支配者アトラク=ナクアの降臨により、シティはパニックに陥っている。巨大蜘蛛という容姿だけでなく、あらゆる存在を伏せさせるオーラを放っている。人間どもは恐気に陥っているだろう。摩天楼の隙間に蜘蛛糸が張りめぐらされている。ダルク・ウェイトリィが向かっているようだが、アレに勝てる保証はない。

「どいつも、こいつも弱えぇじゃないか! せっかくの祭りなのに、盛りあがらないぜ。俺を楽しませてくれるデュエリストはいないのかよ?」

 旧支配者の怒声が、ここまで響いてきた。蜘蛛糸に絡まれた敗者たちが、壁面に張りつけにされている。破竹の勢いで、勝利を狩っているようだ。畏れを抑えながら、カミューラは次なる行動について思考していく。あのカードを引ければ、今度こそは勝利できると。冷気が強くなっている。アトラク=ナクアとは別種の恐怖塊が迫ってきた。

「貴様がカミューラだな。面白いカードを持っていると聞いているぜ。たしか、《幻魔の扉》といったな。このバクラ様に渡してもらうか!」

 伝説のデュエリストが目前に立っていた。真黒なロングコートを、夜風に揺らせている。魔主のごとき視線を刺してくる。カミューラはツバを飲みこんだ。ファラオ・サイドにいる同胞と聞いているが、そんなことは問題にも感じていないだろう。敗北者であるカミューラが、ファラオに見限られている可能性もある。逃走という手があるも、高貴なるヴァンパイアのプライドが許さない。

「ハイって渡すと思うの? 伝説の決闘者といっても、オシリスに踏みつぶされた小者だわ。そんなに欲しければ、デュエルで奪ってみなさい」

「言ってくれるじゃないか。だが、やせ我慢に聞こえるぜ。ヴァンパイアだが知らないが、俺様がオカルト・デッキの恐怖を喰らわせてやるよ!」



『デュエル!』



【1ターン目:バクラ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「俺様の先攻、ドロー。儀式魔法《高等儀式術》を発動。デッキからレベル4《地縛霊》と《夢魔の亡霊》を墓地に送り、《闇の支配者-ゾーク:攻撃力2700・Lv8》を儀式召喚!」

 紅翼を広げて、魔王が巨体を持ちあげた。とてつもない威圧がフィールドを支配する。

「カード2枚をセットして、ターンエンドだ」



【2ターン目:カーミュラ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
バクラ:《闇の支配者-ゾーク:攻撃力2700・Lv8》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。あなたが求めているカードを魅せてあげるわ。魔法カード《幻魔の扉》を発動! まずは、相手モンスター全てを破壊する」

 彫刻の施された大扉が、轟音を奏でながら立ちあがる。扉が両開きに解放され、粘液を滴らせながら触手が伸びていく。《闇の支配者-ゾーク》に絡みつき、闇奥へと引きずりこんだ。

「いいことを教えてさしあげますわ。このカードはデュエルに使用したモンスターを、条件なしで特殊召喚できるの。あなたが儀式召喚した《闇の支配者-ゾーク》をね」

「ふははっ! ずいぶんとインチキな効果じゃないか」

「もちろん、その代償は高いわよ。このカードの発動条件、それは私自身のソウル。デュエルに敗北すれば、私の魂は幻魔のもの! 高貴なるヴァンパイアの魂を生贄に捧げて、《闇の支配者-ゾーク:攻撃力2700・Lv8》を特殊召喚する」

「《ヴァンパイア・ロード》と《カーズ・オブ・ヴァンパイア》を手札融合し、《血塗られし黒貴族-孤独なるヴァンパイア:攻撃力2000・Lv9》を融合召喚!」

 漆黒馬が静かに歩んできた。跨っているのは、青肌の美青年。トラベラーズハットをかぶり、長刀を背負っている。冷酷なる眼差しで、バクラを見下ろしている。

「装備魔法《血塗られしレイピア》を《血塗られし黒貴族》に装備して、攻撃力を1000ポイントアップさせるわ。もう、あなたはジ・エンドよ。2体のモンスターでダイレクト・アタック!」

 ダンピールが黒馬を駆って、バクラへと夜風を切っていく。真紅に染められたレイピアで刺突しようとする。バクラが笑いあげた。その直前に立ちはだかるのは、《闇の支配者-ゾーク》である。《幻魔の扉》で下僕となったはずなのに、どうしてバクラを守ろうとするのか? カミューラは息を呑みこんだ。《闇の支配者-ゾーク》を斬りさき、相手ライフに300ポイントの戦闘ダメージを与える。バクラのライフは3700ポイントにまで削られた。

「永続罠《洗脳解除》を発動していたんだよっ! モンスターのコントロールは、俺様へと戻る。《幻魔の扉》で捧げた生贄が、どうやら無駄になったようだな」

「くっ、裏切り者めがっ……」

「裏切り者だと? おいおい、元々は俺様のモンスターなんだぜ。勝手なことをぬかすなよ」

「《血塗られしレイピア》の装備者が相手モンスターを戦闘破壊したことにより、そのモンスターを除外して、代わりに《ゾンビトークン:守備力300・Lv1》を守備表示で特殊召喚」

「《血塗られし黒貴族》が相手に戦闘ダメージを与えたことにより、カードの種類を選択する。相手は選択した種類のカードをデッキから1枚だけ除外しなければならない。トラップを選択しますわ」

 《血塗られし黒貴族》が左掌を開いた。そこに寄生している人面疽が悲鳴をあげるように口広げた。バクラのデッキからカード1枚が、引寄せられ、渦に飲まれるように喰われた。プライドに裏打ちされた優雅さを示しながら、カミューラはエンド宣言をする。



【3ターン目:バクラ】LP3700、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
バクラ:永続罠《洗脳解除》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

カミューラ:装備魔法《血塗られしレイピア》を装備した《血塗られし黒貴族-孤独なるヴァンパイア:攻撃力3000・Lv9》が攻撃表示。《ゾンビトークン:守備力300・Lv1》が守備表示。


「俺様のターン、ドロー。魔法カード《闇の誘惑》を発動。デッキからカード2枚をドローして、手札から闇属性モンスター《ネクロフェイス》を除外する。このカードが除外されたことにより、お互いのプレイヤーはデッキからカード5枚を除外する」

「魔法カード《呪いの双子人形》を発動! 互いのプレイヤーは【赤い箱】と【黒い箱】を選択する。どちらか1つは呪われている。最初に選べるのは貴様だ!」

 姉妹人形が双をなして、空中に浮かびあがった。何とも不気味なアンティーク・ドールである。それぞれがボックスを抱えている。カードテキストから効果は分かっている。祝福されたレッドを選択するしかない。呪いの箱を掴んでしまえば、カミューラのデッキは杭打たれたも同然となるから。カミューラは選択結果を答えた。

「赤を選んだか。おめでとう。自分エンドフェイズごとにライフを800ポイント回復する。俺様は黒をとるぜ。呪いをありがとうよ。この箱を選んだプレイヤーの墓地自体が消滅するのさ。墓地のカード全ては除外され、墓地に送られるカードも除外される」

「永続魔法《死札相殺》を発動。お互いのプレイヤーは、自分エンドフェイズに自分フィールドに存在するモンスターの数だけ、デッキからカードを墓地に送る。もっとも、墓地が消滅している俺様は送れないけどな。カード1枚をセットして、ターンエンド」



【4ターン目:カミューラ】LP4000、ドローフェイズ後の手札2枚、残りデッキ28枚

(フィールド)
バクラ:永続魔法《死札相殺》&永続罠《洗脳解除》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。

カミューラ:装備魔法《血塗られしレイピア》を装備した《血塗られし黒貴族-孤独なるヴァンパイア:攻撃力2000→3000・Lv9》が攻撃表示。《ゾンビトークン:守備力300・Lv1》が守備表示。


「どうやら、デッキ破壊を狙っているみたいね。デッキが尽きるまでに、あなたのライフを0にすればいいだけのこと。私のターン、ドロー。魔法カード《死者蘇生》を発動。《カース・オブ・ヴァンパイア:攻撃力2000・Lv6》を特殊召喚する。アンデットを蘇らせたことにより、手札から《屍肉を喰らう狼男:攻撃力2700・Lv7》を特殊召喚!」

 短髪のヴァンパイアが、マントを舞わせながら着地した。大型のワーウルフが、闇夜に吼えあがる。一刻も早く叩かなければならない。相手はデュエルキングすらも苦しめたという伝説の決闘者。焦燥に駆られていき、カミューラの心臓が高鳴る。

「舞えっ! 《カース・オブ・ヴァンパイア》でダイレクト・アタック!」

 高速滑空で向かっていくヴァンパイアから手刀を受け、バクラは片膝をついた。2000ポイントの戦闘ダメージを与え、ライフを1700ポイントにまで削りとった。攻撃が通ったようだ。伏せカードはブラフに過ぎないのだろうか? チャンスを突いて、攻撃続行と突きすすむ。

「吠えろっ! 《屍肉を喰らう狼男》でダイレクト・アタック!」

「永続罠《死霊ゾーマ:守備力500・Lv4》を発動。このカードは発動後、モンスターカードとなり特殊召喚される。このカードが戦闘破壊されると、貴様は攻撃モンスターのパワー分だけダメージを受ける。さあ、どうするヴァンパイア!?」

 この程度で、カミューラは怯まない。ワーウルフが巨体をしならして、月空を背景にしての大跳躍。両手爪をかきまわし、死霊を引裂いた。怨念が暴発。《屍肉を喰らう狼男》は攻撃力2700ポイント。その数値分だけダメージを喰らい、ライフを1300ポイントまでに吹きとばされた。

「ぐっ! 活路は開きましたわ。《血塗られし黒貴族》でダイレクト・アタック!」

「残念だったな。永続罠《闇次元の解放》を発動するぜ。除外されている《ネクロフェイス:守備力1800・Lv4》を守備表示で特殊召喚する」

 《血塗られし黒貴族》が黒馬で駆ける。その手前に、おぞましい人形の顔が浮かんだ。顔面にひびが伸び、その隙間からは触手群が蠢いている。そのまま、斬撃を薙ぐ。体液が噴水のごとく、《ネクロフェイス》から吹きあがる。軋むような悲鳴を残して、呪い人形は消滅した。

「《血塗られしレイピア》により、戦闘破壊された《ネクロフェイス》は除外される。《ネクロフェイス》のモンスター効果により、お互いのプレイヤーはデッキからカード5枚を除外する。さらに、《ゾンビトークン:守備力300・Lv1》を貴様のフィールドに特殊召喚してもらうぜ」

 優雅に振舞う余裕もなくなってきた。カミューラがエンド宣言すると、バクラが嬉々と悪意を躍らせる。《血塗られしレイピア》が仇となったようだ。それでも攻撃を止めるわけにはいかない。モンスターを置いておけば、何に利用するのか分からないから。

「貴様のフィールドにはモンスター5体が存在している。永続魔法《死札相殺》により、デッキからカード5枚を墓地に送ってもらうよ。だが、喜べよ! 《呪いの双子人形》の効果で、貴様はライフを800ポイント回復するんだぜ」

 カミューラのライフが2100ポイントにまで回復していく。それすらも、呪いと感じられた。



【5ターン目:バクラ】LP1700、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
バクラ:永続魔法《死札相殺》&永続罠《洗脳解除》が発動中。

カミューラ:《カース・オブ・ヴァンパイア:攻撃力2000・Lv6》&《屍肉を喰らう狼男:攻撃力2700・Lv7》&装備魔法《血塗られしレイピア》を装備した《血塗られし黒貴族-孤独なるヴァンパイア:攻撃力3000・Lv9》が攻撃表示。《ゾンビトークン:守備力300・Lv1》2体が守備表示。


「俺様のターン、ドロー。魔法カード《ホワイトホール・ポット》を発動。除外モンスター5体をデッキに戻して、カード2枚をドローする」

「永続魔法《暗黒の扉》を発動。お互いのプレイヤーは、バトルフェイズにモンスター1体でしか攻撃できない。5体もモンスターを並べているようだが、攻撃できるのは1体のみだ。モンスター1体を裏側守備表示でセットして、ターンエンド」

 並べたモンスターも攻撃制限されてしまった。ますます、カミューラが追いつめられていく。その間にも、旧支配者の狂笑がシティ全土に広がりつづけている。





【エピソード5-D・セブンスターズ・その12】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。