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CROSS-103 クロウVSシャーディー

遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【3】遊☆戯☆王5D’s DVDシリーズ DUELBOX【3】
(2009/03/18)
宮下雄也、星野貴紀 他

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 愛玩用ホムンクルスについては、【CROSS-M】で解説しています。

 シャワーから噴きだした熱湯が、精神的疲労を流しおとしてくれる。愛玩用ホムンクルスか。裸体になると、いかに自分が人形かと実感させられる。人間と比べても、皮膚が滑らかすぎるからね。ハネクリボーには一仕事を頼み、アルマも寝こんだままだ。ダークネスは逃げてしまった。独りきりのバスタイムが寂しい。いつもならアウスも一緒だけど、さらわれて数日が経過している。

 大神官アクナディンが動きだした。ナスカの地上絵から《地縛神》を解放して、シティにも姿を晒した。自分の目で偵察をしていたのだろう。アヌビスとは何者だったのか? 生きたままミイラにされたと、呪詛を吐いていた。アクナディンに利用されていた存在なのだろうか?

 少しだけ晴れた気分で、シャワールームから出る。めんどくさいので、適当にしか水分をぬぐっていない。バスタオルだけ両肩に回しておく。目前でジャック・アトラスが唖然としている。アヌビスとの闇決闘により、精神を消耗したようだ。家に連れかえって、ハネクリボーに癒しを頼んだ。この様子だと、すっかり回復したみたい。ひとまずは安堵を吐ける。

「ここはね、ゾラさんから借りているガレージハウスだよ。アヌビスとのデュエルを覚えている? ダメージいっぱいでフラフラしていたから、とりあえず休ませたんだ」

「レディーが何という格好をしているのだ。いや……お前、男だったのか!?」

 ジャックの絶叫が響いた。わなわなと驚愕している。習慣というものは恐ろしい。服を着ないままに、裸姿を晒してしまった。少女体型と言われているけど、ここまでいくと性別もばれるだろう。説明が面倒なので黙っていただけ。隠すつもりまではなかった。まっ、いいか。



「ダルク。頭につけているのは何だ?」

「リボン付きのカチューシャだよ。可愛いでしょう?」

「何が可愛いでしょうだ! 20歳近い男が、そんなモノで飾るんじゃない。気持ち悪いぞ!」

「ふえぇっ! 取らないでよっ!」

「没収だ。さっきから、その少女然とした仕草は何だ? 男がするものではない。何が、ふえぇっだ! まるで、オカマじゃないか!」

「オカマとか言わないでよっ!」

「ならば、男らしい姿勢を見せるがいい」

 怒鳴りあげたテンションを冷ますかのように、ジャックがレモンティーをすすりだした。大声で喚くものだから、喫茶店は騒然としている。首を傾げながらの視線が集まってくる。あの人は、何を言っているんだ? 男らしくしろって、相手は女の子じゃないか。鈴虫の合唱みたいに、ざわめきが波打っている。野外席だけあって、通行人も聞耳を立てているよ。

「やっぱり、ジャックか。声が大きいから、遠くまで聞こえてきたぞ」

 クロウが話しかけてきた。牛尾もいる。仕事中なのか、制服姿で並んでいる。ボクも挨拶を返しておいた。【光の結社】が猛威を振るったり、覇王が実体化モンスターで街破壊をした。そのせいか、ポリスも忙しそうだ。2人とも疲労を隠せないでいる。目元から切れが抜けている。クリクリー! ハネクリボーがキラキラを注いで、安らぎを浴びせていく。

「ジャック。お前、疲れているんじゃないか? ダルクちゃんを男扱いするなんて。たしかに、口調は少年ぽいけどなぁ。おっ? 気のせいか、全身が軽くなってきたぞ」

 牛尾が両腕を回しだした。気持ちよさそうに表情を緩めている。ハネクリボーがウィンクをした。ボクの胸はちょっとだけ膨らんでいる。腰回りもくびれている。人間の男性では、ありえない体型らしい。そういった要素をスルーして、ジャックは語りつづける。

「こいつは、れっきとした男だ。ついさっき、裸体を見たところだ。間違いない!」

 ジャックが断言を叩きつけた。ぎろりと、牛尾の眉が険しくなる。猫広場に餌を投げこんだように、周囲が騒然としだす。ジャックのファンらしい女性客たちが、こそこそと話しこんでいる。会社員らしい男性客らが噂しあう。勝手な推測話が飛びかっているようだ。朝からのシャワータイムが、こんな勘違いを招くなんて……。

「裸体? どういうことだ? 詳しく聞かせてもらおうじゃねぇか。場合によっちゃ、御用だ!」

「御用だとっ? 何を言っている?」

 こうして、ジャックと牛尾が言いあいをしだした。呆れながら、クロウがボクを連れていく。ランチを食べきっているので、飲食代を払っておいた。ライトニングから追跡されていたとき、彼が助けてくれたからね。これぐらいの礼では足りないぐらいだ。



「なるほど。裸のまま出てきたら、ジャックに見られたと? そいつは、うっかりさんだなぁ。安心しろよ。牛尾の旦那も分かっているから。冗談で絡んでいるんだよ。ジャックは逮捕されない。それよりも気になるのは、大神官アクナディンか。相手も動きだしたようだな」

「敵もレベルアップしているよ。アヌビスも強敵だった。ダークデュエルの闇も濃くなっている。ジャックさんはダメージを受けて、一晩寝こんでいたぐらいだから。クロウさんも気をつけて」

「心配するなって。鉄砲玉のクロウ様は負けねぇよ」

「そうだ。アウスについての情報だけど、何か入っている?」

「悪いな。今のところは皆無だ」

「そうなんだ。手伝ってくれて、ありがとう。今日も聞きこみを続けるよ」

「一生懸命じゃないか。仲間のためなら、どこまでも頑張るな」

「アウスのためだもん。何だってするよ」

 クロウが微笑を吐いた。ボクも返そうとしたけど、凍りついてしまう。クロウがつられて視線を振るう。ファラオの使徒が顕現したのだ。WDGP決勝直後に会ったことがある。褐色肌をした、エジプト衣装の青年だ。暗黒色の眼差しが、冷徹に刺しこんでくる。

「我が名はシャーディー。貴様たちに、闇のゲームによる裁きを下す」

「裁きを下す? 上等だ! 俺が相手になってやるよ!」



『デュエル!』



【1ターン目:シャーディー】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「私の先攻、ドロー。王家の聖地にて悔いるがいい。フィールド魔法《王家の眠る谷-ネクロバレー》を発動。《墓守》の攻守は500ポイントアップする。このフィールドでは、墓暴きの所業は許されない。永続魔法《フィールドバリア》を発動し、《王家の眠る谷-ネクロバレー》を守る」

 街通りが、断崖絶壁の地へと変化した。墓地利用を阻むフィールド魔法だ。ボクが挑もうとしたけど、再びタイミングを逃したようだ。クロウに任せるしかない。パワフルなアヌビスに対して、シャーディーは不可思議な不気味さを漂わせている。クロウ、負けないで……。

「モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード1枚をセットする。魔法カード《王家の生贄》を発動。《王家の眠る谷-ネクロバレー》が存在するとき、お互いは手札のモンスター全てを墓地に捨てる。さぁ、手札を晒すのだ」

 シャーディーがカード1枚を捨て、手札カードは無くなった。それに対して、クロウが捨てたのは2枚。これは不味い。《BF》は墓地依存もしている。墓地を封じられたら、《BF》は機動性が落ちてしまう。《王家の生贄》により、手札が相手に確認されている。情報アドバンテージまでも奪われてしまった。幸いなのは、手札にドローソースが残っている点だろうか。

「これが《墓守》の力である。ターンエンド」



【2ターン目:クロウ】LP4000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
シャーディー:モンスター1体が裏側守備表示でセットされている。フィールド魔法《王家の眠る谷-ネクロバレー》&永続魔法《フィールドバリア》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚がセットされている。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《黒羽の宝札》を発動。手札から《BF-漆黒のエルフェン》を除外して、カード2枚をドローする。このターン、特殊召喚を行なえない」

「永続魔法《黒い旋風》を発動。相手フィールドのみにモンスターが存在することにより、リリース無しで《BF-暁のシロッコ:攻撃力2000・Lv5》を召喚する。《黒い旋風》の効果だ! 《BF-暁のシロッコ》より低攻撃力な《BF-月影のカルート:攻撃力1400》を手札に加える」

「《BF-暁のシロッコ》で伏せモンスターを攻撃。手札から《BF-月影のカルート》を捨て、このターン、《BF-暁のシロッコ》のパワーを1400ポイントアップさせる」

 《BF-月影のカルート》の支援効果を受けて、《BF-暁のシロッコ》は攻撃力3400ポイントにまで飛翔した。フィールド魔法により、《墓守の偵察者》は守備力2500ポイントにまで固まっている。反射ダメージを受けることもなく、鳥戦士が相手モンスターを殴りとばした。

「《墓守の偵察者》のリバース効果を発動。デッキから《墓守の呪術師:守備力800・Lv3》を特殊召喚する。このカードの特殊召喚により、相手ライフに500ポイントのダメージを与える」

 重々しい呪唱が、クロウを蝕んでいく。胸を押さえこんで、本当に苦しそうだ。ダメージが実体化しているのか。クロウのライフが3500ポイントにまで衰弱させられていく。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【3ターン目:シャーディー】LP4000、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
シャーディー:《墓守の呪術師:守備力1300・Lv3》が守備表示。フィールド魔法《王家の眠る谷-ネクロバレー》&永続魔法《フィールドバリア》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚がセットされている。

クロウ:《BF-暁のシロッコ:攻撃力2000・Lv5》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚がセットされている。


「私のターン、ドロー。罠カード《降霊の儀式》を発動。墓地から《墓守の偵察者:守備力2000・Lv4》を特殊召喚する。この蘇生効果は、《王家の眠る谷-ネクロバレー》によって阻まれない。さらに、《墓守の交霊師:攻撃力500:Lv1・チューナー》を召喚」

「レベル4《墓守の偵察者》とレベル3《墓守の呪術師》に、レベル1《墓守の交霊師》をチューニング!」

「石版に封じられしファラオの守護者よ。墓暴きを裁くために、ここに解放する! シンクロ召喚! 降臨せよ、《墓守の守護者 ハサン:攻撃力2300・Lv8》!」

「《墓守の守護者 ハサン》のシンクロ召喚により、墓地から《墓守の暗殺者:攻撃力1500・Lv4》を特殊召喚する。このモンスター効果も、《王家の眠る谷-ネクロバレー》により制限されない。《墓守の守護者 ハサン》で《BF-暁のシロッコ》を攻撃する」

 エジプト風味な黄金仮面をかぶっている。晒された上半身は剛健なものだ。《王家の生贄》により墓地送りにした《墓守の暗殺者》を蘇らせた。両掌を突きだして、白き砲撃を放つ。フィールド魔法により、攻撃力2800ポイントにまで上昇している。800ポイントの戦闘ダメージを与え、クロウのライフは2700ポイントにまで減らされた。

「《BF-蒼天のジェット》を墓地に送り、《BF-暁のシロッコ》の戦闘破壊を無効にする」

 膨大なる砲撃が消え、攻撃対象モンスターが姿を現した。赤い頭部をした鳥がウィンドバリアを張りあげ、《BF-暁のシロッコ》を守っている。

「ならば、《墓守の暗殺者》で殺害するまでだ。《王家の眠る谷-ネクロバレー》の領域では、暗殺者としての特殊効果を発揮する。攻撃宣言時に、相手モンスターの表示形式を変えるのだ。《BF-暁のシロッコ》を冥府に落とすがいい。アサシン・ブレード!」

 《墓守の暗殺者》は攻撃力2000ポイント。谷間を跳躍して、《BF-暁のシロッコ》の背後へと回りこんだ。守備態勢と屈まされ、その守備力も900ポイントしかない。ナイフが煌いて、黒羽を散らした。《BF-暁のシロッコ》は倒れこみ、息絶えた。フィールド全体がクロウを追いこんでいく。クロウは歴戦の決闘者。この状況に屈することなく、立ちあがった。





【エピソード6-古代神官の宴・その3】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

カーリーにくれてやろうって、ジャックいろいろ酷いな。まあ、男らしくって考えは間違ってないからダルクがややこしいのがいけないような気もしなくはない。
墓守はメタが強力だから刺さるデッキには辛いものがある。BFは何度か登場しているけどなんというか器用だよね。潜り抜けて突破する手段が割と多い。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 たしかに、読みかえすと酷いですね。ちょっとだけセリフを変えました。没収はしますが、妹さんが後で奪還します。

 《墓守》は昔から安定して強いですね。墓地利用を封じますから、デッキによってはきついものがあります。
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