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CROSS-107 スピリッツ・オブ・ファラオ

遊戯王 1 (集英社文庫―コミック版)遊戯王 1 (集英社文庫―コミック版)
(2007/04/18)
高橋 和希

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 ジャック・アトラスVSアドビス3世!

 見渡すかぎり、青空がどこまでも広がっている。黄金船に吹きこむ風が強くて、カードが飛ばされないか心配になってしまう。カーリーがデュエルを撮っていた。ひょうきんな態度が目立つ人だけど、仕事となれば真剣そのものだ。カメラを持つ手つきからも伝わってくる。ジャックが勝つと信じているのだろう。ボクも、しっかりと応援しよう。

「余のターン、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード1枚をセットして、ターンエンド」

 相手ターンは、すぐにも終了した。仮面がひび割れてから、わずかにアドビス3世の雰囲気が和らいだ。気のせいかもしれないけど。従者たちが大人しく見守っている。



【5ターン目:ジャック】LP2600、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
ジャック:《デーモン・カオス・キング:攻撃力1900・Lv7》が攻撃表示。

アドビス3世:モンスター1体が裏側守備表示でセットされている。永続魔法《強者の苦痛》&永続罠《第一の棺》&永続魔法《第二の棺》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚がセットされている。


「俺のターン、ドロー。《ダーク・リゾネーター:攻撃力1300・Lv3・チューナー》を召喚。《デーモン・カオス・キング》で裏守備モンスターを攻撃する」

 痩身が戦舞を踊りだす。《デーモン・カオス・キング》が斬ったのは、《ゴブリン・ゾンビ:守備力1050・Lv4》だった。小柄なアンデットが燃やされる。

「《ゴブリン・ゾンビ》が破壊されたことにより、デッキから守備力1200以下のアンデット族モンスターである《王家の守護者》を手札に加える。罠カード《凡人の施し》を発動。デッキからカード2枚をドローして、手札の通常モンスター《王家の守護者》を除外する」

「《ダーク・リゾネーター》でダイレクト・アタック!」

 カード2枚を駆使して、手札を入替えたようだ。《ダーク・リゾネーター》が音叉を響かせながら、相手顔面へと飛行アタック。アドビス3世の仮面が半壊した。《強者の苦痛》により、攻撃力は1000ポイントにまで落ちている。相手ライフが2600ポイントにまで減少していく。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」

「相手エンドフェイズ。永続罠《第一の棺》の効果により、永続魔法《第三の棺》を置く。3つの棺がそろいしとき、呪いの扉が開かれる。そなたを絶望が覆うであろう。これらを墓地に送り、デッキから《スピリッツ・オブ・ファラオ:攻撃力2500・Lv6》を特殊召喚! さらに、墓地から《ファラオのしもべ:攻撃力900》3体と《王家の守護者:攻撃力900・Lv2》を特殊召喚する」

 《スピリッツ・オブ・ファラオ》の特殊召喚に成功したとき、自分墓地からレベル2以下の通常モンスターを4体まで特殊召喚できる。《高等儀式術》で通常モンスターを落としまくったのは、これを狙っていたせいか。わくわくと、アドビス3世が笑んでいる。



【6ターン目:アドビス3世】LP3600、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
ジャック:《デーモン・カオス・キング:攻撃力1900・Lv6》&《ダーク・リゾネーター:攻撃力1300・Lv3・チューナー》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚がセットされている。

アドビス3世:《スピリッツ・オブ・ファラオ:攻撃力2500・Lv6》&《ファラオのしもべ:攻撃力900》3体&《王家の守護者:攻撃力900・Lv2》が攻撃表示。永続魔法《強者の苦痛》を発動中。


「余のターン、ドロー。魔法カード《サウザンド・エナジー》を発動。レベル2の通常モンスターは攻守が1000ポイントアップする。ただし、エンドフェイズに破壊される。総攻撃だ!」

 ボクも使用しているカードだ。よく《スピリッツ・オブ・ファラオ》を呼びだせたと感心してしまう。ジャックが魔法破壊カードを使用しなかったのは幸運だろうか。全身から元気を噴きだした《ファラオのしもべ》が槍を突いてきた。その攻撃力は1900ポイント。《デーモン・カオス・キング》と相打ちとなる。さらに、《ファラオのしもべ》2体が《ダーク・リゾネーター》へと迫ってきた。

「1ターンに1度だけ、《ダーク・リゾネーター》は戦闘破壊されない」

「厄介な効果だな。しかし、攻撃表示ならば戦闘ダメージは通るはずだ」

 2本槍に貫かれ、《ダーク・リゾネーター》は消滅した。合計1800ポイントものバトルダメージを浴びて、ジャックのライフは800ポイントにまで刺された。《王家の守護者》と《スピリッツ・オブ・ファラオ》が、攻撃体勢に入っている。まともに喰らえば、敗北は必至だ。

「罠カード《リゾネーター・リボーン》を発動。墓地から《ダーク・リゾネーター:守備力300・Lv3・チューナー》を守備表示で特殊召喚する」

 《ダーク・リゾネーター》が相棒を守ろうと、両腕を広げる。相手モンスターは貫通効果を有していない。再度、連続した突撃により砕かれた。《スピリッツ・オブ・ファラオ》の振るった杖が力強い。アドビス3世が拳を震わせている。

「おのれっ! 勝てると思ったのに、余は悔しいぞ。《王家の守護者》をリリースして、魔法カード《魂を導く者》を発動。そのモンスターの攻撃力分だけ、自分ライフを回復する。さらに、デッキからリリースしたモンスターと同名カードを手札に加える」

「モンスター1体を裏側守備表示でセット。ターンエンド」

 気持ちよさそうに、顔をあげている。アドビス3世のライフが3500ポイントにまで回復した。エンドフェイズに入り、従者モンスターが自壊していく。



【7ターン目:ジャック】LP800、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
ジャック:無し。

アドビス3世:《スピリッツ・オブ・ファラオ:攻撃力2500・Lv6》が攻撃表示。モンスター1体が裏側守備表示でセットされている。永続魔法《強者の苦痛》を発動中。


「俺のターン、ドロー。《強者の苦痛》に苛まれようと、俺のパワーデッキは揺るがない! 相手フィールドのみにモンスターが存在することにより、手札から《バイス・ドラゴン:攻撃力2000・Lv5》を特殊召喚する。このカードをリリースして、《ストロング・ウィング・ドラゴン:攻撃力2400・Lv6》をアドバンス召喚! リリースしたモンスターのパワー半分だけ、攻撃力がアップする」

 筋肉質な緑竜が吠えあがる。ドラゴン族モンスターをリリースしてのアドバンス召喚により、攻撃力2800ポイントにまで上昇した。《強者の苦痛》により蝕まれても、ハイパワーを保っていられる。おまけに貫通効果まで得ている。

「《ストロング・ウィング・ドラゴン》で裏守備モンスターに攻撃!」

 ストロング・ハリケーン! セットされていたのは《王家の守護者:守備力0・Lv2》。2800ポイントもの貫通ダメージが烈風となり、相手ライフを800ポイントにまで切裂いた。ライフが同等に並んだ。《スピリッツ・オブ・ファラオ》の除去でなく、ライフアドバンテージを選んだのか。アドビス3世の表情から、みるみると余裕が萎んでいく。ジャックはエンド宣言をした。



【8ターン目:アドビス3世】LP800、ドローフェイズ後の手札2枚

(フィールド)
ジャック:《ストロング・ウィング・ドラゴン:攻撃力2800・Lv6》が攻撃表示。

アドビス3世:《スピリッツ・オブ・ファラオ:攻撃力2500・Lv6》が攻撃表示。永続魔法《強者の苦痛》を発動中。


「余のターン、ドロー。《スピリッツ・オブ・ファラオ》の存在により、魔法カード《ヘテプセケメイの号令》を発動。墓地から《ファラオのしもべ:攻撃力900・Lv2》3体と《王家の守護者:攻撃力900・Lv2》を特殊召喚する。ただし、これらのモンスターはエンドフェイズに破壊される」

「魔法カード《馬の骨の対価》を発動。通常モンスター《王家の守護者》を墓地に送り、デッキからカード2枚をドローする。余の勝利に決まったようだ。魔法カード《デルタ・アタッカー》を発動。3体の同名通常モンスターはダイレクト・アタックできる。いけーっ!」

 《スピリッツ・オブ・ファラオ》がロッドを振りかざすと、《ファラオのしもべ》3体が突撃しだした。1体でも攻撃が成功すれば、ジャックは負けてしまう。

「相手が直接攻撃宣言をしたことにより、手札から《バトルフェーダ:守備力0・Lv1》を特殊召喚して、バトルフェイズを終了させる」

 《デルタ・アタッカー》に頼ろうとするも、裏目に出たようだ。《バトルフェーダ》がベルを鳴らしながら、音響バリアを広げていく。槍先は阻まれてしまい、《ファラオのしもべ》たちは弾きかえされた。《ストロング・ウィング・ドラゴン》が立ちはだかり、《スピリッツ・オブ・ファラオ》も攻撃できない。すっかりと仮面は剥がれおちて、端正な素顔が露わとなっている。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」

 最後の賭けという気迫が、表情に差している。《ファラオのしもべ》3体が砕かれた。レベル2以下の通常モンスターを可能なかぎり蘇生させた代償だ。



【9ターン目:ジャック】LP800、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
ジャック:《ストロング・ウィング・ドラゴン:攻撃力2800・Lv6》が攻撃表示。

アドビス3世:《スピリッツ・オブ・ファラオ:攻撃力2500・Lv6》が攻撃表示。永続魔法《強者の苦痛》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚がセットされている。


「俺のターン、ドロー。ドラゴン族モンスターが存在することにより、魔法カード《スタンピング・クラッシュ》を発動。相手の魔法・罠カード1枚を破壊して、500ポイントのダメージを与える」

「《魔法の筒》が……」

「貴様は面白い決闘者であったが、このジャック・アトラスを屈するには足りん! 《ストロング・ウィング・ドラゴン》で《スピリッツ・オブ・ファラオ》を攻撃!」

 《ストロング・ウィング・ドラゴン》がセットカードを容赦なく踏みつぶす。アドビス3世のライフが300ポイントにまで削られた。豪風が《スピリッツ・オブ・ファラオ》を吹きとばした。わずか300ポイントの戦闘ダメージとはいえ、勝利するには充分なほどだ。地面に叩きつけられたアドビス3世が、ゆっくりと立ちあがった。両目から暗黒が流れており、綺麗に澄みきっている。



「どうやら、我らもナイアーラトテップに支配されていたようだ。情けない。だが、楽しいデュエルであったぞ。ジャック・アトラスか。あいつ以外にも、このような素晴らしい決闘者がいるとはな。ダルク・ウェイトリィとも戦ってみたいが、冥界へ帰るとしよう。ガッチャ!」

 爽やかな笑顔のままに、奇妙なポーズを残していった。彼らが救われて安心できる。気がつけば、ボクたちは地上に戻されていた。黄金船が天空へと吸いこまれていく。視線を下ろそうとすると、奇妙なモノが視界を掠めた。デーモン・ビーバー? ソリッド・ヴィジョンじゃない? 生命の感じられない実体物だ。それは遠空へと飛びさっていった。

「凄い対戦相手だったね。……どうしたの、ダルク?」

 ジャックもカーリーも気づいていなかった。嫌な予感が小石となり、胃に落ちていった。





【エピソード6-古代神官の宴・その7】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

好きなカードを使いこなすとはこのこと。いいデュエルだったが時代の差を感じた。
カードスペックが違いすぎる。
結果的にダルクの下位互換的な回し方になってしまったというか、まあ、被ってしまってパッとしにくかったのは仕方ないか

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。失礼。ライフ計算ミスがありましたので、一時的に下書き状態にしていました。

 《スピリッツ・オブ・ファラオ》は、十代まで微妙扱いしていましたね。過去キャラに忠実なカードを扱うと、やってしまう。
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