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CROSS-116 マインドシャッフル

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遊戯王 スターダスト・オーバードライブ(SOVR)

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 《地縛神》の行進でございます。

 ハイウェイを包囲している紫炎から、亡者の呻きが聞こえてくる。名状しがたき悪臭が漂ってきて、じめっとした熱風が吹きこんでくる。不快感にあふれた疾走環境だ。遊星さんが先頭を走りこみ、アクナディンの死霊馬が続いている。包帯塗れで、頭蓋骨が露出していて不気味すぎるよ。ボクは最後尾から追いつづけている。正体不明な《地縛神》が四車線道路を疾走している。黒竜巻に包まれながら、咆哮を軋らせていた。相手バトルフェイズは終っていない。

「新たなる《地縛神》により、《白魔導士 ピケル》を攻撃する」

「罠カード《くず鉄のかかし》を発動。《地縛神》の攻撃を無効にする」

 永続罠《地縛転輪》により呼びだされた《地縛神》が長腕を振りおろしてきた。《白魔導士 ピケル》を庇うように、《くず鉄のかかし》が立ちはだかった。遊星さんが守ってくれたんだ。そう上手くはいかない。《地縛神》が衝撃波を走らせた。《くず鉄のかかし》が無残にも壊されていく。

「甘いぞ。カウンター罠《地縛波》を発動した。《くず鉄のかかし》は無効となり破壊される」

「甘いのは自分じゃない? 手札から《オネスト》を墓地に送るよ。光属性モンスターである《白魔導士ピケル》のパワーを、相手モンスターの攻撃力分だけアップさせる」

 《オネスト》が魔導少女に憑依した。白翼が解放される。《白魔導士 ピケル》がロッドをかまえこみ、魔力砲撃をぶっぱなした。攻撃力4000ポイントにまでアップしている。神さえも倒せるほどの魔力値だろう。黒竜巻が霧散して、巨猿が姿を晒しだした。

「《地縛神Cusillu:攻撃力2800・Lv10》のモンスター効果を発動する。《スターダスト・ドラゴン》をリリースして、戦闘破壊を無効にする。そして、相手ライフを半分にする。このディアハのルールだ。《地縛神Cusillu》のモンスター効果は相手プレイヤー全てに降りそそぐ」

 《地縛神Cusillu》が大口を開いた。けたたましい猿声が、ボクたちを揺さぶっていく。慌てながらも、ぎりぎりで体勢を持ちなおす。遊星さんも炎壁に衝突しかけたけど、危機一髪のところで回避できた。安堵をつくのは早すぎる。2人ともライフを2000ポイントまで減らされたのだ。《白魔導士 ピケル》の反撃により、相手ライフを1400ポイントにまで削っている。何もかもを見通されているようだけど、このまま押しきっていこう。

「手札から《墓地で蠢く屍食鬼》を捨て、モンスター効果を発動する。このターンに生贄となった《スターダスト・ドラゴン》を墓地から除外して、その攻撃力分だけライフポイントを回復する。天馬夜行とやらが創造したモンスターか。醜いが使えるものだ」

 犬獣人ぽいのが、《スターダスト・ドラゴン》を墓地から引きずりだした。生々しい咀嚼音が流れてくる。エンドフェイズに返ってくるはずのエースモンスターは、骨残らず喰いつくされた。アクナディンのライフが3900ポイントにまで回復した。まるで、相手の掌で踊らされているようだ。何もかもが通用しない。弱気が被ってきたが、すぐにも振りはらった。

「罠カード《クリボー・リカバリー》を発動。このターンに《クリボー》2体を捨てました。よって、デッキからカード3枚をドローするのです。それだけじゃないですよ。《エンジェリック・クリボー》の効果が発動されたエンドフェイズなので、1枚ドロー」

 アルマが前面へと乗りだしてきた。クリボー号を操りながら、カード処理を進めていく。《ぷちピケルの魔法陣》をセットしたのではないのか? アクナディンも動揺しているようだ。ボクの魂は、アルマにより塞がれた。ドローカードを確認できない。ふむふむと頷くと、手札カードを裏返してしまった。ボクへ肉体を返してから、得意満々に説明を始めだす。

「お兄ちゃんは、手札のカードを見ないでくださいね。おそらくですけど、アクナディンは精神を読みとっているのです。あのプレイングで確信を強めました。やっぱり、お兄ちゃんはセフィロン戦で疲れきっています。重なって半分隠れていた《クリボー・リカバリー》に気がついていませんでした。このカードを使ったら、アクナディンは動揺しちゃいましたね」

 心中のみで響いている声であり、アクナディンにも遊星さんにも聞こえない。

「心を読みとれるのは、肉体を使用している魂のみ。読心能力を使用できる時間も限られるでしょう。おそらくは、違和感が巡った一瞬だけ。そうでなければ、私のトリックに気がつくはずですよ。お兄ちゃん! ワンボディに、2人分のソウル。私たちだけのアドバンテージなのです。卑怯なのは相手も同じ。兄妹でジジイを翻弄させちゃいましょう!」



【5ターン目:遊星】LP2000、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
アクナディン:《地縛神Cusillu:攻撃力2800・Lv10》が攻撃表示。永続罠《地縛転輪》を発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

遊星:無し。

ダルク:《白魔導士 ピケル:攻撃力1200・Lv2》が攻撃表示。

スピード・カウンター:アクナディン&遊星&ダルク+4


「アクナディンは心が読めるのか……。俺のターン、ドロー。手札のモンスター1体を墓地に送り、手札から《クイック・シンクロン:攻撃力700・Lv5・チューナー》を特殊召喚する。《チューニング・サポーター:攻撃力100・Lv1》を召喚」

「レベル2《チューニング・サポーター》に、レベル5《クイック・シンクロン》をチューニング!」

「集いし思いがここに新たな力となる。光さす道となれ! シンクロ召喚! 燃えあがれ、《ニトロ・ウォリアー:攻撃力2800・Lv7》!」

「《チューニング・サポーター》がシンクロ素材にされたから、デッキからカード1枚をドローする。相手フィールドには、攻撃対象にならない《地縛神Cusillu》のみが存在している。《ニトロ・ウォリアー》でダイレクト・アタック!」

「《地縛神》は完全なる死霊体。そんな攻撃など通じない! 《地縛転輪》により、《地縛神Cusillu》をリリース。デッキから《地縛神Ccapac Apu:攻撃力3000・Lv10》を特殊召喚する。永続罠《地縛神の咆哮》を発動! 《地縛神Ccapac Apu》のパワーを下回る《ニトロ・ウォリアー》を破壊する。その攻撃力の半分をダメージとして与える」

 山のごとき人型が立ちあがった。《地縛神Ccapac Apu》が、巨掌を振りおろす。パワフルな《ニトロ・ウォリアー》が叩き潰されてしまう。ジェット噴射でも抵抗できない。遊星さんのD・ホィールがクラッシュ寸前まで揺らされた。1400ポイントのダメージを受けて、ライフが600ポイントにまで追いつめられる。疾走姿勢を直した遊星さんは、セットカードもなくターンエンド。ボクたちが守るしかないようだ。アルマは手札に、どんな《クリボー》を隠しているのだろう?



【6ターン目:ダルク】LP2000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
アクナディン:《地縛神Ccapac Apu:攻撃力3000・Lv10》が攻撃表示。永続罠《地縛転輪》&永続罠《地縛神の咆哮》を発動中。

遊星:無し。

ダルク:《白魔導士 ピケル:攻撃力1200・Lv2》が攻撃表示。

スピード・カウンター:アクナディン&遊星&ダルク+5


「俺のターン、ドロー。《白魔導士 ピケル》のヒールエフェクトを発動。自分フィールドのモンスター1体につき、自分ライフを400ポイント回復するよ」

 《白魔導士 ピケル》のみ存在するので、ライフは2400ポイントにまで回復した。心中を貫かれるような感触がぬめった。ボクが知っているカードは、引いたばかりの《Sp-エンジェル・バトン》だけだ。アルマに指示されるがままに、裏向けな手札カードをプレイしていく。

「《Sp-エンジェル・バトン》を発動。デッキからカード2枚をドローして、手札のカード1枚を墓地に送るよ。これで、防御体制は整ってきたね」

「《マジクリボー:攻撃力300・Lv1》を召喚。この召喚により、デッキから《ハネクリボー:攻撃力300・Lv1》を特殊召喚する」

「スピード・カウンターは2つ以上ある。《Sp-ハイスピード・クラッシュ》を発動。《マジクリボー》と《地縛神の咆哮》を破壊する」

 スピードの衝撃がカード2枚を砕いていく。《地縛神Ccapac Apu》を除去するべきだっただろうか。いや。《地縛神》を復活させる手段は豊富にあるだろう。《地縛神の咆哮》を残しておいては、今後の攻撃が難しくなるかもしれない。

「手札から《クリボー・サポーター》を墓地に送り、《ハネクリボー》の攻撃力を1500ポイント上昇させる。《白魔導士 ピケル》と《ハネクリボー》でダイレクト・アタック!」

 クリボーキャップの魔法少年がステッキをかざして、《ハネクリボー》にキラキラを浴びせた。《白魔導士 ピケル》の杖先に《ハネクリボー》が乗りこむ。魔力爆発! 《ハネクリボー》が発射された。弾丸のように飛ばされて、《地縛神Ccapac Apu》を素通りした。アクナディンに命中する。3000ポイントもの戦闘ダメージを与えて、相手ライフを900ポイントにまで落としこんだ。

「カード2枚をセットして、ターンエンドなのです」

 カードセットをしたのはアルマだ。アクナディンも《地縛転輪》を発動する。《地縛神Ccapac Apu》をリリースし、デッキから《地縛神Assla piscu:攻撃力2500・Lv10》を特殊召喚。ハチドリ怪獣が、闇空から不気味な鳴声を降らせてくる。直接攻撃の衝撃により、死霊馬の脚裁きが乱れている。遊星さんが追越して、ボクも距離をつめた。



【7ターン目:アクナディン】LP900、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
アクナディン:《地縛神Assla piscu:攻撃力2500・Lv10》が攻撃表示。永続罠《地縛転輪》を発動中。

遊星:無し。

ダルク:《白魔導士 ピケル:攻撃力1200・Lv2》&《ハネクリボー:攻撃力1800・Lv1》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。

スピード・カウンター:全員+6


「ほぅ。千年眼への対策をとりだしたか。私のターン、ドロー」

 アクナディンがドローした瞬間、巨影が頭上を過ぎった。《地縛神Assla piscu》が高架橋をまたいで降りてくる。風が揺らめき、ざわざわと炎壁が踊った。大神官の呟きから、精神を探られていたと確信する。手札を覗かれないために、アルマと協力していく。相手が千年アイテムに頼らなければ、絶対に使用しない戦略であろう。

「《白魔導士 ピケル》が存在することにより、罠カード《ピケルの大魔法陣》を発動。遊星さんのライフを1000ポイント回復。このターン、遊星さんはいかなるダメージも受けなくなる」

「罠カード《ぷちピケルの魔法陣》を発動。デッキから《ぷちピケル》を手札に加える。このターン、俺は直接攻撃による戦闘ダメージを受けない」

 《白魔導士 ピケル》と《ぷちピケル》が杖同士をクロスさせた。どでかい魔法陣がシールドとなる。優しい光が遊星さんを照らして、そのライフを1600ポイントにまで癒していく。このターンに関しては、《地縛神》による戦闘ダメージを恐れなくていい。

「その程度の戦略で、このターンを生残れると思っているのか! 《地縛転輪》の効果を発動する。《地縛神Assla piscu》をリリースして、デッキより《地縛神Chacu Challhua:守備力2400・Lv10》を特殊召喚。《地縛神Assla piscu》がフィールドから離れたことにより、相手モンスター全てを破壊。その1体につき、800ポイントのダメージを与える」

 ハチドリ怪獣が顔を向けてきた。執拗に羽ばたき、どす黒い怪風を送りこんでくる。《ハネクリボー》と《白魔導士 ピケル》が吹きとばされた。遊星さんが、ボクの名前を叫んだ。上手くハンドルを回して、業火壁への突入をまぬがれた。このライディング・デュエルはエキサイティングすぎるよ。鼓動が慌しく暴れている。

「手札から《ぷちピケル》を捨て、自分への効果ダメージを0にする」

「そうはさせん! 手札から《屍食姫メリフィリア》を捨て、《ぷちピケル》のモンスター効果を無効にする。このカードは手札誘発効果をうち消して、墓地より除外できるのだ。そして、その攻撃力分だけ自分ライフを回復する。400ポイント程度だが、血肉を得るとしよう」

 女性型の屍食鬼が吼えあげ、まとっているボロ布を震わした。犬牙を剥きだしにして、《ぷちピケル》に跳びかかる。そのまま、地中へと引きずりこんでいった。《地縛神Assla piscu》のモンスター効果により、ボクのライフは800ポイントにまで削られた。アクナディンのライフは1300ポイントにまで回復していく。

「《地縛神Chacu Challhua》のモンスター効果を発動する。守備力の半分、1200ポイントのダメージを与える。これで、貴様のライフは0になる!」

 アクナディンが右腕を振りあげた。新たに湧きだしてきたのは、シャチの《地縛神》。水面からジャンプするかのように、ぴちゃりと魚体を跳ねあげた。裂口から闇波動を流してきた。洪水のごとき勢いで、ボクに迫ってくる。

「手札から《虹クリボー》を捨て、自分ライフを1200ポイント回復するよ」

 《虹クリボー》がステップを叩いて、レインボーでボクを包みこむ。ちゃっちゃちゃと奔流を避けながら、ボクは進んでいく。襲いかかるダメージ分だけ回復しておいた。ライフは800ポイントのままだ。はるか前方では、遊星さんが懸命に走っている。追いつきたい……。

「しぶとい小娘だ。ターンエンド」
 




「先王アクナムカノンは私の兄。セトよ、お前は正当なる王族の血を受け継いでいるのだ」

「闇の力の目覚めによって、世界は新たな時代をむかえる。憎きファラオを抹殺し、我らがこの世を支配するのだ。セトよ……」

「私の誇り高き父は、はるか昔に戦場で命を散らしたのです」

「息子よ……。私は心からお前を愛していた……」

 アクナディンからの攻撃を受けるたびに、彼の記憶が流れこんできた。アクナディンと息子の織りなす悲劇。断片的な情報のみでは、詳しく理解できない。思いが胸に突きささる。アクナディンも闇につけこまれた犠牲者じゃないかと。





【エピソード6-古代神官の宴・その16】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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