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CROSS-137 ラストバトル! ゾーク・ネクロファデスの最期

遊戯王 20 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 た 67-20)遊戯王 20 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 た 67-20)
(2008/02/15)
高橋 和希

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 決着はつくも、新たなる強敵が登場するかも。

 顔無きスフィンクスの導きにより、ネフレン=カは狂気へと堕ちていった。彼本来の闇を深めていくことで、ナイアーラトテップの同胞を得ようとしたようだ。こいつこそが、黒幕の一端と言えるであろうか。召喚能力を駆使することにより、シグナーを排除しようとしてきた。シェリーはミゾグチから支援を受けながら、顔無きスフィンクスに挑んでいた。決着がつこうとしている。

「お嬢様。私が攻道を開けます。《不退の荒武者:攻撃力2400・Lv7》でセットモンスターを攻撃!」

 斬りすて御免! 白髪を振りかざしながら、二刀流で《伝説の柔術家:守備力1800・Lv3》へと斬りかかる。《伝説の柔術家》は袈裟斬りにされながらも、《不退の荒武者》を相手デッキへと投げとばす。《不退の荒武者》はデッキトップに戻された。

「ありがとう、ミゾグチ。おかげで相手フィールドが空いたわ。《フルール・ド・シュヴァリエ:攻撃力2700・Lv8》でダイレクト・アタック!」

 《フルール・ド・シュヴァリエ》が跳びあがり、レイピアを三重冠へと突きつけた。花弁吹雪が舞いあがる。セットカードによる反撃も、《フルール・ド・シュヴァリエ》のモンスター効果により封じられている。2700ポイントもの戦闘ダメージに刺されてしまい、顔無きスフィンクスは敗北へと落としこまれた。こいつが召喚した決闘者集団も全滅させられたようだ。能力使用の魔力すらも残されていない。前脚を泣かせながら、顔無きスフィンクスは異空間へと逃げていった。ナイアーラトテップとしてのプライドも、ずたずたに切りさかれている。



「さぁ、満足させてもらおうじゃねぇか!」

 鬼柳が吠えあがる。実体化した《インフェルニティ・デス・ガンマン》が、銃口を火噴かせた。それだけではない。《ジャイアント・ボマー・エアレイド》がミサイルを撃ちこんでいる。《サンダー・ユニコーン》たちが空を駆けぬけて、ゾーク・ネクロファデスの左目部分を貫いた。大邪神が反撃しようとするも、《極神聖帝オーディン》が神雷を浴びせかける。

「みんな。頑張っているねぇ。蝿のようにうざいから、ちょっとだけ焼きはらわせてもらうよ」

 黒衣の旧支配者がメニューウィンドウを開きだした。炎攻撃のスキルを最大威力で発動させようとしているようだ。銀剣が振りおろされてきた。緊急回避を試みようとするも、右腕を掠られてしまった。蜘蛛怪人がハイスピードで剣撃を繰りかえしてくる。大邪神から跳びおりて、何とか避けていく。どうやら、ゾークから引離そうとしているようだ。

「アトラク・ナクアか。本当だったら、シティの人間を半分ほど殺したかったんだけどね。ダルクの仲間とやらにも、数人ほど死んでもらうつもりだった。それがダルクへの刺激となってくれるから。この状況で誰一人も死んでいないとは、奇跡もいいところだよ。いくらかは、あんたの功績なんだろう? 予想通りとはいかなかったけど、ダルクは完成間近にまで成長を遂げている。ダルクがゾークを倒すころには、ヨグ・ソトースからの脱出方法を模索できるほどに操作可能領域も広がるだろう。やっと、元の肉体へと帰れるんだ!」

「だからって、命を粗末にするんじゃねぇよ!」

 わずかながらも、アトラク・ナクアに隙が生まれてしまった。激昂しすぎたせいであろう。メニューウィンドウを展開して、化身変化(アバターチェンジ)のボタンを押しこんだ。矮躯が膨れあがり、たくましくも女性的なボディフォルムとなる。レッグホルスターから銀銃を抜きだして、ソードアタックを的確に受けとめた。硬音が破裂するかのように響きわたる。

「NPCごときに命だと? 笑わせるな。あんたは少しばかり、のめりこみすぎているよ」

「たくさんのステージを歩いてきたんだろう? たくさんの命を見てきたんだろう? それでも、分からねぇのか!? あんたの計画で、どれだけの犠牲が出たと思っているんだ! ネフレン=カをゴミのように燃やしやがって! あんたが見下しているモノの凄さを分からせてやるよ!」

 蜘蛛顔を透かして、少年顔が浮かびあがってきた。得意気な表情を含ませている。《セイバー・ビートル》が閃光に包みこまれながら、超高速で突っこんできた。黒衣の旧支配者はアトラク・ナクアにより、動きを封じられている。精霊の体当たりを受けてしまい、黒衣が剥がされていく。ロングコートをまとったパンツスタイルが露わとなる。赤髪の下から鋭すぎる双眸が覗かれたのは一瞬のみ。赤焔が彼女にまとわりついて、顔部分を隠していく。

「私には開発チームとしての責任があるんだ。あんたも含めて、無事に帰さなければいけない。私が油断したせいで、君たちを苦しめてしまったから。大切なのはプレイヤーたちだよ。それ以上に、今でも苦しんでいる教授を助けだしたい。そのためには、どんな手段も取らなければいけない。あれらの命程度なんて安いものさ。大人しくしてもらうよ」

 威力こそは劣ってしまうが、ウィンドウを開けずに発動できるショートカット・コマンド。クトゥグァが指を鳴らすと、アトラク・ナクアが爆炎に喰われてしまった。



 アルマがレインボーバリアに加護されながら、必死に祈りを捧げている。精霊軍団が強化状態で実体化できるのも、彼女の特殊能力によるものである。死霊群は滅ぼせたが、あまりにもゾーク・ネクロファデスは強すぎた。数で追いつめても、すぐにライフ全快をされてしまう。肉体のみ時間を巻戻しているようだ。その源であろう巨大砂時計を破壊しようとするも、《スカーレット・ノヴァ・ドラゴン》のハイパワーですらヒビも入れられない。ダルクとアウスは戦場復帰といけたが、大邪神を倒せないままでいる。

「我は闇世界の創造者。愚かな人間どもに地獄を見せてくれるわ! 我が闇よ。天を覆いつくせ! 大地を砕き、這いでてくるがいい!」

 ゾークがクトゥグァ特有の業火を噴きあがらせた。旧支配者から力を注がれているようだ。津波のごとき熱風だけでも、焼死者があふれかねない。溜めこんでいるクリムゾンエネルギーを解放されてしまえば、ネオドミノは一瞬にして終ってしまう。

「アルマの奇跡を借りるよ! みんな、お願いっ!」

 ダルクが《星神竜 クリボー・ドラゴン》を呼びだそうとする。右腕に刻まれたばかりのシグナーサインが輝く。とても熱くて、赤光がほとばしる。《ハネクリボー》を象ったデザインをしていて可愛らしい。大邪神の正面で、黄金竜が両翼を広げだした。それを中心とするかのように、クリボー軍団が囲みだす。ルアとルカが感嘆しながら眺めこんでいる。クリクリー! 《クリボン》が元気よく飛びあがっていき、《だめクリボー》と並びだした。加勢をしてくれるようだ。

「《ジェムナイト》たち。ダルクくんをサポートして!」

 アウスが決闘盤に《ジェムナイト》を並べていく。それらは《ジェムナイトマスター・ダイヤ》へと融合された。天高く跳びあがり、宝石剣を煌かす。《剣聖アルパカ・フリード》も裂帛を叫びあげながら、ゾークの足元へと斬りかかる。《アルパカ》たちの希望を集約して、オーラブレイドでフルスウィングを決めこむ。ゾーク・ネクロファデスは体勢を崩したものの、クロスさせた両腕を勢いよく解放った。同時に技名を叫びだす。精霊軍団を一掃するつもりであろうか。最大級の灼熱火炎が、何もかもを消炭にしようと流れこんでいく。


『ゾーク・インフェルノ!』


 クリーッ! 《星神竜 クリボー・ドラゴン》を中心とした円陣上に魔法陣が組みあがる。それは業火をも飲みこんで、犠牲者0という偉業を達成した。いや、油断はできない。ゾークに巻かれている邪竜が鎌首を持ちあげた。ルアとルカに狙いを定めて噛みつこうとする。《太陽龍インティ》と《月影龍クイラ》が急降下してきて、2人を庇いこんだ。遊星が見上げると、壮年男性2人が陽炎のように立っていた。その姿が薄くなっていく。

「レクス・ゴドウィン……。ルドガーも……」

 ゾーク・ネクロファデスが動揺を隠せないでいる。巨大砂時計が高速回転をしはじめた。肉体時間を巻戻して、体力全快といくようだ。そうはさせないよ! ダルクが叫ぶ。《星神竜 クリボー・ドラゴン》たちがマシンガンのごとく、ゾークへと連続突撃しをていく。《ナイトクリボー》と《マジクリボー》のコンビネーションがマッチした。巨大砂時計にヒビが走りだす。《フリーズ・クリボー》の体当たりで完全に砕けきった。《エンジェリック・クリボー》が聖光を照らして、邪竜を浄化しようとしていく。みるみるうちにパワーを削っていき、大邪神は弱体化を余儀なくされる。

「遊星さん! 《星神竜 クリボー・ドラゴン》はゾーク・ネクロファデスの能力を封じた。今がチャンスなんだ! フィニッシュを頼むよ!」

「そうだな。シティの未来を守るためにも、ゾークを倒す!」

 ダルクと遊星は頷きあった。

「怪獣野郎め! これ以上、てめーの好きなようにさせねーぜ!」

 クロウが叫ぶ。《ブラック・フェザー・ドラゴン》が邪神上空へと飛翔しだす。その肉体が黄金色に染まっていく。それだけではないようだ。《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》も《ライフ・ストリーム・ドラゴン》も、あらゆる精霊が眩く輝きだした。

「ダルク兄ちゃん。まさか、その腕って……」

「シグナーになっちゃったの? 《ハネクリボー》のシグナー?」

「赤き竜が一時的に力を貸してくれたみたい。この世界を守れるようにって」

 吃驚状態の双子さんに、ダルクが答えた。3人で右腕を見せあう。

「大邪神ゾーク・ネクロファデス。あなたに誰も傷つけさせない!」

 十六夜アキに呼応するかのように、《ブラック・ローズ・ドラゴン》が慈雨を降らせた。長時間にも達しようとする激闘は、遊星たちを疲労に追いこんでいた。彼女の優しさが染みこんでいき、疲れを払ってくれる。これが真なるサイコデュエリストの能力であろうか。じっと祈りながら、アルマが見蕩れていた。精霊たちも元気全快に踊りだす。

「ジャック・アトラスは、貴様のような破壊者を許しはない!」

 《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》が猛火をまといながら、高速飛行を繰りだす。ゾークがガードしようとするも、右腕を吹きとばされた。ジャックの視線を受けて、不動遊星が《シューティング・スター・ドラゴン》をさらなる進化態へと導いていく。《シューティング・クェーサー・ドラゴン》が暗黒空を切裂いた。さわやかな青空が広がりだし、陽光が希望を注ぎこんでくれる。闇瘴気を縮小させながらも、ゾーク・ネクロファデスが哂いあげる。

「闇を増幅させ、我に永遠の力を与えているのは、人間そのものなのだ! 人間の心に巣くう闇。光の中で自らの存在を知る手段は、闇を落とし、自らの影を確認することだ。闇なくして人間は己の存在意義を問わない。永遠に繰りかえされる人間同士の殺戮。それら全てが人間の本能であり、生命存続の予定調和なのだ! 我は何度でも蘇り、闇世界を創造していくだろう!」

「たとえそうなっても、人間は闇に立ちむかう! 何度でも!」


『ザ・クリエーションバースト!』


 精霊たちの後光を受けながら、《シューティング・クェーサー・ドラゴン》が加速に加速を乗せていく。槍状になっている頭部が、ゾークの胸部分に突きささった。朽果てた石像のごとく、大邪神が崩れだす。いくつもの光条を全身から放って、闇本体が消滅した。



「RPGの終了条件は満たしたようだね。でも、黒幕が残っている。黒衣の旧支配者! いや、ヒータ! あなたが全てを仕組んでいたんだ!」

 ダルクが視線を投げつけた。その先では、ヒータが喜色満面としていた。





【エピソード7-最終決戦・その19】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント

No title

あら、ヒータが黒幕か。
そうなると終盤の展開も変わるということか。
豪いくらいモンスターを詰め込んだね。

No title

 majesticさん、感想ありがとうございます。

 実はちょこまかと伏線を張っていました。ヒータは変装して出番を増やしていました。

 あれこれモンスターを出していたら、凄まじい集団リンチになっていますね。
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