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CROSS-138 炎王急襲! 遊星VS黒衣の旧支配者

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 ヒータは修正後にて変わりまくっています。

 ゾーク・ネクロファデスとの最終決戦により、シティは戦場跡のようになっていた。見渡すかぎり、どこまでも瓦礫が広がっている。都市復興に時間がかかりそうだ。闇から解放された青空には、すっかりと重々しさが消えている。ネフレン=カとのダークデュエルにより、ゾークとのラストバトルにより、ボクの気力は尽きはてようとしている。三幻神の猛攻が、あまりにも凄まじかったから。山を乗りこえたせいか、みんなも疲れているようだ。ラスボスこそ倒せたが、RPGの黒幕が残っている。彼女はボクを育ててくれた親であり、いろいろなことを教えてくれた師匠なんだ。

「最後に明かすつもりだったけど、ばれてしまったか」

「ネフレン=カをナイアーラトテップに引きこんだでしょ? ゾーク・ネクロファデスまでも使って、ニューヨークでの茶番劇をやらせた。ボクをRPGに参加させるためだけに、たくさんの人を犠牲にしたんだね!? 必要なくなったら、ネフレン=カを燃やして殺したんだ!」

「落ちつきな」

「落ちつけないよっ! アウスをさらって、洗脳して苦しめたでしょ! アウスはヒータの家族じゃなかったの? どうして、あんな真似ができるの!?」

「家族? ダルクを成長させるための道具にすぎないが。まぁ、いい拾物をしたとは思っているよ」

 ヒータが溜息を吐いた。罪悪感を抱いていない様子に、視界が赤染まりそうになる。脳裏を流れていくのは、彼女とのメモリー。仔猫が死んだときは、失った命は戻らないと教えてくれたのに。ボクの推理が勘違いだったら、どんなによかったか。ヒータは否定すらもしない。視界がぐらついていき、アウスに支えられてしまう。ボクを包みこむ手先が震えている。ヒータがディスプレイを開きだした。キーボードを打鍵しながら、真剣な面持ちで作業をしているようだ。

「そういえば、対戦相手の記憶が流れこんでくるとか言っていたな? ネフレン=カの過去を読みとったのか。そこで初期化身(アバター)の素顔を見られたかもしれないな。体格は少しばかり弄ってあるが、黒焔をまとわないと雰囲気までは変えられない。まぁいい。あんたの言うとおりだよ。ダルクは馬鹿だったから、その茶番劇とやらに騙されてくれた。デュエルモンスターズを必死でやりこんで、闇のデュエルもこなしてくれた。成長して操作可能領域をパーフェクトにまで広げてくれた。ダウンロードが終了すれば、この計画は完了する」

 ボクの胸中から光線が伸びていき、ヒータへと刺されていく。何かが吸いあげられる。

「本当に永かったよ。アザトース教授が開発プロジェクトを立ちあげて、ヨグ・ソトースを製作した。世界創造シュミレーションも計画以上に進行させられた。私は愚かだった。その中に精神を送りこめば、多様な異世界を探検できると思うなんて。教授に進言すれば、嬉しそうに頷いてくれたよ。同胞たちの暇を潰すために、ゲーム要素も組みこんでみた。倫理的な問題を持ちあげてきて、ノーデンス教授は反対していたな。まさか、あそこまでするとはねぇ。教授の精神は破壊されてしまい、私たちも幽閉されてしまった。現状を打破するために、ヨグ・ソトースの操作権限を引きだすためのナビゲーションを組みあげることにした」

「自分たちが創った世界に閉じこめられたから、脱出するために動いていたってこと?」

「そうだね。私は責任者だからこそ、同胞を助けだす義務がある」

 遊星さんたちがポカーンとしている。ヒータの独白についていけないようだ。目的達成による嬉しさのせいだろうか。普段は言葉少ないのに、洪水のごとく説明を流している。

「いくつ【ヨグ・ソトースの仔】を育てたことか。存在が不安定で消滅したヤツがほとんどだ。反抗的すぎて消去したヤツもいる。より強力で、より従順な性能を追求していった結果がヴルトゥームだよ。従順なる愛玩用ホムンクルスをキャラクター原型に用いておいた。魂へ刺激を与えていかないと、機能発揮ができないというのが難点ではあるが、こうして計画は遂げられた」

 ディスプレイに映されているバーが、左端から赤色に染められていく。水銀式の体温計みたいだ。

「無痛覚なラヴィニア・ウェイトリィを母体にしたのは、ミスだったのかもしれない。化物が住みついている古代遺跡や、北極圏の古代都市跡に連れていったけど、それほどの刺激にはならなかった。操作可能領域が、あまり広がらないんだ。魂へのダメージも、単調な刺激のみでは駄目なようだ。ジョゼフ・カーウィンに預けたのも、あまり効果的でなかった。この世界があって助かったよ。それまで考えられないほどに成長していく。こうして喋っているうちに、邪魔もされずにダウンロードが終了した。さぁて、ノーデンスに凍結された脱出プログラムを解除しなければね」

 ピコンという音が鳴響いた。バーが赤色に占められている。いくつものディスプレイを開いて、ヒータが入力行為を続けていく。

「困ったねぇ。操作可能領域が100%になったかと思いきや、いくつかのブラックボックスが確認できる。思ったよりも完成品じゃないようだね。ここまでいっても、ダルク自体は弄れないようだ。それでも、脱出自体に問題はないか。早くクトゥルフに連絡をしなければ……」

 ヒータが顔をあげた。とても優しい表情をしている。ディスプレイが次々と消滅していく。ボクはヒータの家族じゃなくて、目的を達成するためのアイテムにすぎなかった。ヒータに言いたいことが山ほどあるのに、意識が朦朧としてしまう。《真祖・オベリスクの巨神兵》や《闇の破壊神 ダーク・ホルアクティ》から受けたダメージは小さくなかったようだ。いろいろとショックだよ。



「話を聞いていると、俺たちはコンピューター世界の住人に思えてくる」

「ヨグ・ソトースとコンピューターを一緒にしないでほしいね。アザトース教授が造りあげた、世界を創造するための最高傑作だよ」

 遊星さんが身を乗りだして、ヒータに迫りだす。燃やされるような畏怖にも怖気づかない。ボクも気になっていたんだ。旧支配者は外世界から来訪してきたという。旧神により封印されてしまい、復活を望んでいると謳われている。立体映像的なメニューウィンドウを開いては、不思議な力を使いこなしていく。ヒータのセリフを吟味するにつれて、遊星さんのように推理をしてしまう。この世界群は上位世界の存在に創られたものであるのか。

「あんたの事情は知らないが、あんたはダルクを裏切った。シティから未来を奪おうとした」

「何が言いたいの? しつこいとデリートするよ」

「デュエルしろよ」

「カードゲームをしろだと? デッキを所持していることだしね。試してみるのも悪くはないか。ワンプレイだけなら相手をしてやるよ」



『デュエル!』



【1ターン目:遊星】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「俺の先攻、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード1枚をセットして、ターンエンド」

 遊星さんがヒータとデュエルをするとは。ジャックやアキさんたちが、勝負の行方を見守っている。本当はボクが戦いたかったのに。立つことすらもできなく、アウスにもたれている状態だ。能力を過剰使用したようで、アルマも目を回しきっている。



【2ターン目:ヒータ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
遊星:モンスター1体を裏側守備表示でセットしている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。相手フィールドのみにモンスターが存在することにより、魔法カード《炎王の急襲》を発動。デッキから炎属性の鳥獣族モンスターである《炎王神獣ガルドニクス:攻撃力2700・Lv8》を特殊召喚する。さらに、《炎王獣バロン:攻撃力1800・Lv4》を召喚!」

「《炎王神獣ガルドニクス》でセットモンスターを攻撃する」

 アジアン風味な鳳凰が、大空の彼方から急襲してくる。鮮やかなる猛炎に包みこまれ、《シールド・ウォリアー:守備力1600・Lv3》が燃やされていく。遊星さんのフィールドが空いた。攻撃宣言を受けて、《炎王獣バロン》がダイレクト・アタックを仕掛けてきた。

「手札の《ボルトヘッジホッグ》を墓地に送り、罠カード《カード・ディフェンス》を発動。直接攻撃を無効にして、デッキからカード1枚をドローする」

 ニ太刀を両腕にかかげながら突進するも、《炎王獣バロン》は巨大カードにより弾かれた。チューナーを召喚できれば、《ボルトヘッジホッグ》を墓地から特殊召喚できる。より強力なシンクロ召喚が期待できる。遊星さんは一手先を読みとりながら、デュエルを進めていく。

「カード1枚をセットして、ターンエンド。《炎王の急襲》の代償として、《炎王神獣ガルドニクス》はエンドフェイズに破壊される。《炎王》がカード効果で破壊されたことにより、手札から《炎王獣キリン:攻撃力1000・Lv3》を特殊召喚する」



【3ターン目:遊星】LP4000、ドローフェイズ後の手札5枚

(フィールド)
遊星:無し。

ヒータ:《炎王獣バロン:攻撃力1800・Lv4》&《炎王獣キリン:攻撃力1000・Lv3》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「俺のターン、ドロー」

「カード効果で破壊された《炎王神獣ガルドニクス:攻撃力2700・Lv8》は、次なるスタンバイフェイズに蘇る。そして、自分以外のモンスター全てを破壊する」

 瓦礫を吹きとばして、《炎王神獣ガルドニクス》が天空へと飛翔しだした。復活の炎が《炎王獣バロン》と《炎王獣キリン》を焼きつくす。自分フィールドのモンスターを破壊したのは計算通りであろう。冷酷さの浮きあがったヒータだけど、口元が笑んでいる。

「《炎王獣キリン》が破壊され墓地へ送られたことにより、デッキから炎属性モンスター《焔征竜-ブラスター》を墓地に送る」

「永続罠《火遁封印式》を発動! 自分墓地から《焔征竜-ブラスター》を除外することで、相手墓地から《ボルトヘッジホッグ》を除外する。《焔征竜-ブラスター》が除外されたね。デッキから炎属性のドラゴン族モンスター《焔征竜-ブラスター》を手札に加えるよ」

 《ボルトヘッジホッグ》の墓地除外と、《焔征竜-ブラスター》のサーチを同時に行なったのか。《火遁封印式》はフィールドに残りつづけて、遊星さんの墓地を蝕んでいく。

「予想以上に手強いデュエリストだ。《ジャンク・シンクロン:攻撃力1300・Lv3・チューナー》を召喚。《ジャンク》の存在により、《ジャンク・サーバント:攻撃力1500・Lv4》を手札から特殊召喚する」

「レベル4《ジャンク・サーバント》に、レベル3《ジャンク・シンクロン》をチューニング!」

「集いし怒りが忘我の戦士に鬼神を宿す。光さす道となれ! シンクロ召喚! 吠えろ、《ジャンク・バーサーカー:攻撃力2700・Lv7》!」

「《ジャンク・サーバント》を墓地から除外することにより、《ジャンク・バーサーカー》のモンスター効果を発動! 《ジャンク・サーバント》の攻撃力分だけ、《炎王神獣ガルドニクス》をパワーダウンさせる。《ジャンク・バーサーカー》で《炎王神獣ガルドニクス》を攻撃!」

 《ジャンク・バーサーカー》が力強く、瓦礫だらけの大地を踏みしめた。巨大戦斧を天頂へとかかげて、《炎王神獣ガルドニクス》に向かって跳躍する。赤き狂戦士からプレッシャーを叩きつけられて、《炎王神獣ガルドニクス》の攻撃力は1200ポイントにまで縮みこんでいる。重量級の得物が振りおろされた。カラフルな羽が爆散して、痛々しい悲鳴が噴きあがる。1500ポイントの戦闘ダメージを受けて、ヒータのライフは2500ポイントにまで急減させられた。それでも、

「《炎王神獣ガルドニクス》が戦闘破壊された。デッキから《炎王獣ヤクシャ:攻撃力1800・Lv4》を特殊召喚する。なるほど。アトラク・ナクアの気持ちも理解できてきたよ……」

「カード1枚をセットして、ターンエンド」





【エピソード7-最終決戦・その20】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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