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TF-61 武神降臨! ウィンVSツァン・ディレ

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遊戯王

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 「艦これ」にはまりこみ、更新が遅れ気味です。

 黒霧が街中を覆っているせいか、視界が効きにくい。太陽は闇雲に埋められてしまい、深夜のように暗くなっている。街灯が照らしてくれるので、何とか歩くことはできる。コロンちゃんの手を握りながら、隠れるように移動していく。

「いったい、何が起こっているの?」

 人形の手が、ぎゅっと握り返してくる。コロンちゃんが不安がるのも無理はない。デュエリスト全員がバリアンに支配されているのだ。額に紋章を浮かべて、ゾンビのように彷徨っている。見つかれば、一斉に挑んでくる。数人を倒したけれど、まともに相手をしていては限りがない。マーサハウスの子供たちとも逸れてしまった。楽しい連休は、パニックにより流されてしまった。クロウさんとも連絡が取れない。通信装置が不調なようだ。

「キグナス様は、こんなことをしないよ」

「うん、そうだね。ツァン・ディレさんが教えてくれたけど、別のバリアンがやったと思う」

 アンタレスという名前を聞いている。彼女らが異変を起こしたはず。闇の決闘者に敗北すれば、バリアンに支配されてしまう。対面されてから逃げても、無抵抗に呑みこまれるのみ。そんな光景を、何度も目にしてきたんだ。どこかの建物に潜りこめたが、いつまでも大人しくしてられない。遊星さんが解決するのを待つ? いつになるのか分からない。カーテンの隙間に片目をやれば、通りに誰もいないようだ。去ったのかな? ここから脱出しても、どこに行けばいいのだろう?

「ウィン。どうするの?」

「籠城するしかないよ。私じゃ、何もできないから……」

 チーム・ユニコーンが青髪少女に敗北したらしい。3人がかりでも、完全に翻弄されたという。そんな噂も聞いている。その少女もバリアンだろうか。嫌な臭いが、室内にまで侵入してきた。じめっとしており、不快指数を増してくれる。デュエルを繰り返したせいか、濃度上昇した疲労に蝕まれそうだ。ダルクさんは帰ってこないのだろうか。彼なら、この状況も砕いてくれそうなのに。

「あいつらは来てないようだし、今は休もうよ」

「うん」

 コロンちゃんと並んで、ソファにへたりこむ。レアカードを集めにきた人形少女だが、いつの間にか友達になっていた。女子寮で可愛がられて、居心地が良さそうだ。今は彼女がいてくれるだけで助かるよ。独りだったら沈んでいたかも。コロンちゃんが振り返って、カードを渡してきた。

「アンティルールで負けたのに、私はレアカードを渡してなかった。ウィンと相性抜群のを選んでおいたから、受け取りなさいよ」

「何枚もあるけど、いいの? エクシーズまであるよ」

「私が持っていても仕方がないし。キグナス様も欲しがらないカードだし。落ちこんでいても、いつかは敗北して終わるだけだもん。今のうちに、デッキ強化をするべきよ」

「ありがとう」

 礼を言うと、コロンちゃんが微笑んだ。慰めてくれたのかな。これじゃあ、絶望なんてしてられないね。何となくだけど、闇の集合地点は感じられる。海馬コーポレーションの本部がある方向だ。暗黒一色の空には、大魔王っぽい影が浮かんでいた。嫌な予感がしてくる。あれっ? 通りの方から、足音が近づいてくるようだ。慎重に窓を覗いてみた。人影が揺れながら、ちょっとずつ大きくなってくる。私と同世代の少女かな。アカデミアの制服を着ている。前髪が垂れているせいで、顔が見えにくい。ピンクヘアーにリボンが飾られている。

 とくん!

 心臓が高鳴った。足を乗りだすと、コロンちゃんが慌てて止めてくる。気をつけろって、そんなの無理だよ。玄関に降りて、無断侵入した家から飛びだした。



「よかった。ツァンに逢えて……」

 うつむいており、表情が伺えない。両腕が柳のように垂れている。

「心配だったんだ。また、バリアンに襲われていないかって……」

 近寄ろうとするも、コロンちゃんが引っ張ってきた。ぶんぶんと、首を振っている。戻ってきた理性が、違和感に気づかせる。ツァン・ディレさんは一言も喋らない。口元が空虚に笑んでいるのみ。ぽたぽたりと、アスファルトを黒液が濡らしていく。吐息には瘴気が混ざっているようだ。彼女が顔を持ちあげた。露わとなった表情に、私は息を飲みこんでしまう。

「どうしたの⁉ その顔は……」

 両目が漆黒色に塗りつぶされていた。目蓋の内側は闇一色で、沸騰したコールタールのよう。黒い涙を流しつづけている。呻き声を発しながら、デュエル・ディスクを装着しだした。何ということだ。バリアンの紋章が、額に埋まりこんでいる。触手を伸ばして、ツァン・ディレさんの内部へと浸食している。彼女を救いだすには、デュエルをするしかないのか。

「ドン・サウザンドに支配されるのは気持ちいいわ。ウィンもおいでよ」

 その声は濁っていた。口端からも、黒いものを垂らしている。

「ツァン・ディレさん! 決闘に勝利して、あなたを助けるからねっ!」



『デュエル!』



【1ターン目:ウィン】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「私の先攻、ドロー。モンスター1体を裏側守備表示でセット。カード1枚をセットして、ターンエンド」

 ツァン・ディレさんが、前傾姿勢で揺らめいている。首も座っていない。見ているだけで、辛い気持ちがこみあげてくる。闇のデュエリストになっても、実力は変わっていないだろう。ツァン・ディレさんには負けっぱなしだが、この決闘だけは勝つからね。



【2ターン目:ツァン・ディレ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ウィン:モンスター1体を裏側守備表示でセットしている。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「ずっと、ウィンを探していたんだよ。逢えてよかった。ボクのターン、ドロー。《武神-ヤマト:攻撃力1800・Lv4》を召喚。セットモンスターに攻撃するよ」

 《六武衆》じゃない。私の知らないモンスターだ。発光した人型が走ってくる。

「風属性モンスター《九蛇孔雀》をリリースして、罠カード《風霊術-「雅」》を発動! 《武神-ヤマト》を相手デッキの底へ戻します。《九蛇孔雀》がリリースされたので、デッキからレベル4以下の風属性モンスター《ハーピィ・ダンサー:Lv4》を手札に加えます」

「そんなのは通用しない。光属性の獣戦士族モンスター《武神-ヤマト》が効果対象になったので、次の自分スタンバイフェイズまで除外する。手札から《ビビット騎士:攻撃力1700・Lv4》を特殊召喚! このモンスターでダイレクト・アタック!」

 兎剣士が跳んできて、空間を斬りおろす。開いた裂け目へと、《武神-ヤマト》が逃げこんだ。竜巻が飲みこもうとするも、間一髪で通りすぎていく。《ビビット騎士》が顔向きを反転させて、素早く踊りかかってきた。モンスター除去をして、ある程度のダメージは抑える予定だったけど。赤衣装が眼前に迫り、剣を振りおろす。ライフは2300ポイントにまで断たれた。予定外のデッキに動揺してはいけない。デュエルは本来、そういうものだから。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【3ターン目:ウィン】LP2300、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ウィン:無し。

ツァン・ディレ:《ビビット騎士:攻撃力1700・Lv4》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「私のターン、ドロー。フィールド魔法《霞の谷の神風》を発動。《ハーピィ・ダンサー:攻撃力1200・Lv4》を召喚。《ハーピィ・ダンサー》を手札へ戻すことで、《ガスタ・ガルド:攻撃力500・Lv3・チューナー》を追加召喚します」

「自分フィールドの風属性モンスターが手札に戻ったので、デッキからレベル4以下の風属性モンスター《ガスタの神官ムスト:攻撃力1800・Lv4》を特殊召喚します」

 虹色の風が流れこんで、息苦しさを吹きとばしてくれる。ブラックビキニの鳥乙女が舞い降りてきた。金のポニーテールが、とても綺麗だ。自分フィールドの風属性モンスターをバウンスさせれば、風属性モンスターを追加召喚できる。彼女自身も風属性モンスターなので、《霞の谷の神風》と相性抜群だ。純白の翼を羽ばたかせて、天空へと飛翔する。入れ替わるように、緑鳥が飛んできた。ムストさんも来てくれました。

「レベル4《ガスタの神官ムスト》に、レベル3《ガスタ・ガルド》をチューニング!」

「自然に満ちし大湿原よ。風の流れを送りこみ、我らを高みへと羽ばたかせよ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、《ダイガスタ・イグルス:攻撃力2600・Lv7》!」

「《ダイガスタ・イグルス》で《ビビット騎士》を攻撃!」

「永続罠《デッキガード》を発動! 発生する戦闘ダメージを無効にして、自分デッキからカード2枚を墓地へ落す。《武神器-ハチ》と《武神器-ヘッカ》を黄泉に送れた」

 《ガスタの神官ムスト》が巨鳥に乗りこみ、飛行アタックを仕掛ける。兎の剣士にぶつかって、地面へと叩きつけた。戦闘破壊はできたが、戦闘ダメージは与えられない。永続罠だけに残ってしまい、厄介なカードである。ディスク機能で《武神器》について調べてみる。《武神器-ヘッカ》を墓地から除外すれば、《武神》を対象にしたカード効果を無効にできるのか。《武神器-ハチ》に至っては、魔法・罠カードまで除去してしまう。《武神器》はサポートカードのようだ。

「カード2枚をセットして、ターンエンド」



【4ターン目:ツァン・ディレ】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
ウィン:《ダイガスタ・イグルス:攻撃力2600・Lv7》が攻撃表示。フィールド魔法《霞の谷の神風》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード2枚をセットしている。

ツァン・ディレ:永続罠《デッキガード》が発動中。


「ボクのターン、ドロー。除外されていた《武神-ヤマト:攻撃力1800・Lv4》が戻ってくる。墓地から《武神器-ハチ》を除外して、セットカード1枚を破壊! 自分フィールドに獣戦士族である《武神》が存在する場合、このエフェクトを発動できる」

「無駄です。手札から《D.D.クロウ》を捨て、相手墓地から《武神器-ハチ》を除外していたから」

 一瞬だけど、ツァン・ディレさんの右手が震えた。黒烏さんが、光輝な巨大百足を咥えこんだ。そのまま、どこかへと飛び去っていく。そう簡単にトラップを破壊させないから。

「《武神器-イクタ:攻撃力1100・Lv4》を召喚」

「レベル4《武神-ヤマト》と《武神器-イクタ》でオーバーレイ・ネットワークを構築! 《武神帝-スサノヲ:攻撃力2400・R4・O×2》をエクシーズ召喚!」

「オーバーレイ・ユニット1体を取り除いて、モンスター効果を発動するよ! デッキから《武神器-オハバリ》を手札に加える。このまま、このカードを墓地へ送ることで、《武神帝-スサノヲ》にエンドフェイズまで貫通効果を与える」

 《武神-ヤマト》が《武神器》を装着していく。その鎧姿は、《六武衆》と通じるものがある。

「墓地から《武神器-イクタ》を除外することで、《ダイガスタ・イグルス》を守備表示に変更して、エンドフェイズまで守備力0にする。《武神帝-スサノヲ》で《ダイガスタ・イグルス》に貫通攻撃! 2400ポイントの戦闘ダメージを受けてもらう」

 光輝の猪が、地中から跳びあがってきた。アスファルトが割られて飛散する。《武神器-イクタ》が《ダイガスタ・イグルス》に圧しかかり、路面へと叩きつける。《ガスタの神官ムスト》が振り落とされた。《武神器-オハバリ》が滑空して、《武神帝-スサノヲ》の背中へと吸いこまれていく。益荒男が光翼を広げて、斬りかかってくる。貫通攻撃が直撃すれば、私は敗北してしまう。親友を助けたいんだ。この程度で、負けられないんだ!

「風属性モンスターが攻撃対象になったので、罠カード《風のバリア-エアーフォース》を発動します。その攻撃を無効にして、《デッキガード》をデッキへ戻します。さらに、《武神帝-スサノヲ》を300ポイントだけパワーダウン!」

 発動宣言を叫ぶと、トラップカードが起きあがる。聖風が大和神の進撃を押さえこんだ。《デッキガード》も吹きとばしたので、墓地肥しも難しくなるだろう。烈風に打ち据えられて、《武神帝-スサノヲ》は攻撃力2100ポイントにダウンした。ツァン・ディレさんが私を見据えている。両目は暗黒色に塗りつぶされているけど、何かを訴えようとしている。右手を伸ばそうとして、力なく垂れおろした。

「ツァン……」





【TF-その61】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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