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TF-122 蠢くカオス! ドン・サウザンド


遊戯王 ドラグニティナイト―ヴァジュランダ ウルトラレア リミテッドエディション16遊戯王 ドラグニティナイト―ヴァジュランダ ウルトラレア リミテッドエディション16
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遊戯王

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 最終章の始まりであります。

 ミザエルが観戦していることに、ウィンも気づいたようだ。ちらりと視線を斜め向けてから、驚愕を瞬かせた。決闘中なので、対戦相手へ意識を集中させる。ミザエルはリラックスしており、何かを企んでいる様子は感じられない。愉しんでさえいるようだ。刺しこむような視線は気のせいだろうか? 階段席からの歓声が昂ぶる。ウィンのターンが始まった。



【4ターン目:ウィン】LP1400、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
海野:《ポセイドン・フィッシュ:攻撃力2600・Lv5》が攻撃表示。《イマイルカ:守備力1200・Lv1》が守備表示。フィールド魔法《伝説の都 アトランティス》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

ウィン:無し。


「私のターン、ドロー。カード1枚を伏せます」

「手札から速攻魔法《ダブル・サイクロン》を発動。互いの魔法・罠カードを1枚ずつ破壊します。セットしたトラップ《サイクロン・ダンス》が破壊されました。デッキから《ドラグニティ-アキュリス:攻撃力1000》を手札に加えます」

 大小二本の竜巻が踊りまわり、セットカードをホール天井へと舞いあげる。《サイクロン・ダンス》がセット状態から破壊されると、攻撃力1500以下の風属性モンスターをサーチできる。相手が仕掛けた永続罠《竜巻海流壁》も除去できた。《海》フィールドが広がるかぎり、戦闘ダメージを0にしてしまう。海野幸子の顔色が悪くなる。

「《ドラグニティ-アキュリス:攻撃力1000・Lv2・チューナー》を召喚します。この召喚により、《ドラグニティ-ミリトゥム:攻撃力1700・Lv4》を手札から特殊召喚! さらに、《ドラグニティ-アキュリス》を装備しますね」

「《ドラグニティ-ミリトゥム》のエフェクトにより、装備カードとなっている《ドラグニティ-アキュリス》を特殊召喚しますよ」

「レベル4《ドラグニティ-ミリトゥム》に、レベル2《ドラグニティ-アキュリス》をチューニング!」

「竜の渓谷に潜みし、風の戦士たちよ。飛竜に乗りて、稲妻のごとく突き進め! シンクロ召喚! 《ドラグニティナイト―ヴァジュランダ:攻撃力1900・Lv6》!」

「このシンクロ召喚により、《ドラグニティ-アキュリス》を墓地から装備しますね。このカードを墓地へ送ることで、パワーをエンドフェイズまで倍にします。《ドラグニティ-アキュリス》が装備状態で墓地送りになったので、《イマイルカ》を破壊します」

 女性の鳥戦士が、赤飛竜から跳び降りた。シンクロしあい、赤き鎧竜が飛揚しだす。《ドラグニティ-ミリトゥム》が背中へ乗りあがった。《ドラグニティ-アキュリス》がミサイルのごとく撃ちだされる。イルカが愛嬌満載に逃亡しだすも、直撃を受けてしまう。

「《イマイルカ》が相手によって破壊されたので、デッキトップを落とすわよ。水属性モンスター《オーシャンズ・オーパー》のようね。1枚ドロー」

「《ドラグニティ-ヴァジュランダ》で《ポセイドン・フィッシュ》に攻撃します」

 《イマイルカ》の笑いが聞こえてきそう。ただでは転ばないモンスターだ。《ドラグニティ-ヴァジュランダ》が飛翔してからの滑空アタック。海中設定を考えると、表現が変な気もしてきた。攻撃力3800ポイントで、王冠の巨大魚を刺身にした。食べたくはないけど。1200ポイントのバトルダメージにより、相手ライフが1700ポイントにまで抉られた。一見すれば、追いつめたようにも見えるだろう。海野幸子は手札枚数を稼いでいる。ウィン、油断をしないでね。

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【5ターン目:海野】LP1700、ドローフェイズ後の手札4枚

(フィールド)
海野:フィールド魔法《伝説の都 アトランティス》が発動中。

ウィン:《ドラグニティナイト―ヴァジュランダ:攻撃力1900・Lv6》が攻撃表示。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。


「それでこそ、挑みがいのあるデュエリストですわ。わたくしのターン、ドロー。永続魔法《ウォ―ター・ハザード》を発動。自分フィールドにモンスターがいないので、水属性モンスター《ニードル・ギルマン:攻撃力1300・Lv3》を手札から特殊召喚するわね」

「《深海のディーヴァ:攻撃力200・Lv2・チューナー》を召喚。この召喚により、《シー・アーチャー:攻撃力1200・Lv3》をデッキから特殊召喚!」

 《深海のディーヴァ》は、レベル3以下の海竜族を呼びだすのか。チューナーを出されるも、《伝説の都 アトランティス》により水属性モンスターはレベルがワンダウンしている。シンクロ召喚するにも支障をきたすはず。半魚人が三又槍を回転させた。《ニードル・ギルマン》が存在するかぎり、海竜族モンスターは400ポイントもパワーアップする。それだけでは終わらない。

「《シー・アーチャー》の特殊能力により、レベル3以下である《深海のディーヴァ》を装備! 攻撃力が800ポイントアップしますのよ!」

 怪獣亀の甲羅が開いて、人魚弓士が現れた。歌姫人魚を吸収することで、攻撃力2600ポイントにまで上昇している。破壊される場合、装備カードを身代りにできるようだ。《ニードル・ギルマン》も攻撃力1900ポイントに高まっているので侮れない。

「《フィッシュボーグ-プランター》のエフェクトを墓地から発動。デッキトップから墓地へ送ったのは……マジック《サルベージ》? もぅ! 攻撃を仕掛けるわ」

 さすがに、何度も上手くはいかない。《シー・アーチャー》が青髪を払ってから、ボーガンを構えだした。《ドラグニティナイト―ヴァジュランダ》に狙いを定めている。ウィンは何を仕掛けているのだろう? ここでガード失敗すれば、敗北は濃厚となってくるだろう。コロンちゃんが両拳を震わせている。ボクもドキドキしてきた。

「風属性モンスターが攻撃対象になったので、罠カード《風のバリア-エアーフォース》を発動! 攻撃を無効にして、《伝説の都 アトランティス》と《深海のディーヴァ》をデッキに戻しますね。2枚をリターンさせたので、相手モンスターは600ポイントだけパワーダウンします」

 暴風が何もかもを吹きとばしていく。海底遺跡は消滅して、装備魔法な《深海のディーヴァ》もデッキ送りとなった。《シー・アーチャー》は攻撃力1000ポイントに、《ニードル・ギルマン》は攻撃力1100ポイントにまでダウン。追加攻撃も仕掛けられない。海野幸子が手札を見やってから、困ったように眉をしかめだした。これは、演技じゃないよね?

「カード1枚をセットして、ターンエンド」



【6ターン目:ウィン】LP1400、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
海野:《シー・アーチャー:攻撃力1000・Lv3》&《ニードル・ギルマン:攻撃力1100・Lv3》が攻撃表示。永続魔法《ウォ―ター・ハザード》が発動中。魔法&罠カードゾーンにカード1枚をセットしている。

ウィン:《ドラグニティナイト―ヴァジュランダ:攻撃力1900・Lv6》が攻撃表示。


「私のターン、ドロー。《ハンター・アウル:攻撃力1000・Lv4》を召喚します。風属性モンスターが2体ですので、攻撃力2000ポイントにアップ!」

「《ドラグニティナイト―ヴァジュランダ》と《ハンター・アウル》で攻撃します」

 海野幸子は、しきりにセットカードへ視線を泳がせている。《聖なるバリア-ミラフォース》を警戒して、モンスターの展開を緩めてくれないかな? そんな期待は外れるだろう。ウィンだって見破っているはず。梟戦士が槍を構えこんで、半魚人を突いた。《ドラグニティナイト―ヴァジュランダ》のプレスアタックがヒットして、《シー・アーチャー》がペチャンコになった。相手ライフが0ポイントへと着地する。コロンちゃんが跳びあがったのを皮切りに、歓声が沸きあがる。宮田さんと目があったので、グッドマークを拳で示しあう。

「なるほどね。これなら、ウィンを倒せるはず……」

 メイ喜多嬉の呟きが聞こえてきた。最上段へと視線を持ちあげれば、ミザエルが不気味に笑んでいた。いったい、何を企んでいるのやら。スルーできないよね。



「あの程度の決闘者など、貴様なら倒せて当然だ。しかし、勝利は祝福してやろう」

「は、はぁ……」

 学生食堂の一角に固まって、カップ麺を味わっている。ランチタイムじゃないので、定食などは注文できない。それ以前の問題だけどね。ミザエルはレッドデーモンズ・ヌードルを、アリトはオシルコ・ヌードルを啜っている。ボクとウィンは並んで、ココアを飲んでいるのみ。

「アカデミアまで来て、何を企んでいるのですか?」

「この世界に迷惑をかけるようなことはねぇから。それだけは約束できる。本当に悪く思っているよ」

 アリトという褐色肌の男は、申し訳なさそうな態度で萎縮している。バリアンにも事情があるようだが、感情的には納得できない。真摯な謝罪を重ねたところで、許せる気にはなれないし。ミザエルは冷厳な瞳をしており、向いあうだけで背筋が寒くなりそう。凄い表情で、激辛スープを飲んでいる。こんなデュエリストを相手にして、ウィンは勝てたのか。

「グランド・ナンバーズを疑似的に完成させられた。もう、あのような行為は不可能だ。それよりも、ドン・サウザンドを追う必要がある。グランド・ナンバーズの回収が主目的であるが、ほおっておくのも危険だ。この世界を混沌で覆いつくだろう」

 烏龍茶で喉を洗ってから、ミザエルが語りだした。クールな表情に戻っている。

「人間の闇を喰らうことで、ダメージを修復するに違いない。我らは少数精鋭で、ドン・サウザンドを追っていくつもりだ。完全復活すれば、異世界を超えて混沌を広めていくだろう。それを防ぐ必要がある。ウィンに警告をしておく。ドン・サウザンドは貴様を狙っているようだ。バリアン騎士も何人かが行方不明となっている。カオスの手駒にされている可能性も考えられる。私も対処するが、そいつらにも気をつけてほしい」

「異世界から、悪の秘密結社も侵入してきた。ショッカーと名乗っているらしい」

「は、はぁ……」

 ネオドミノは平和になった。それは思いこみにすぎない。シグナーはダメージが大きすぎて、十六夜アキさんなどは戦えない状況に陥っている。ウィンは傷心状態で辛そう。ボクがウィンを守らなければ。決意を固めていると、アリトが身を乗りだしてきた。

「償いもこめて、俺たちも戦うよ。こんな程度で許してもらおうとは思っていないが……」

「もっとも、我らはダメージを受けすぎた。以前のような決闘を期待できないだろう。私にしても、《No.107 銀河眼の時空竜》を使えない状態だ。《聖刻龍》や《神竜騎士フェルグラント》のみで戦わなければな。ヴァルゴがカードを用意してくれているが……」

 戦力ダウンするとはいえ、バリアンにも頼る必要があるようだ。いや、そうなのか? こいつらだけは、信用しきれない。

「あのう……。どうして、男子の制服を着ているのですか?」

「そんなことも分からぬのか? アカデミアに侵入するために決まっているであろう」

 ウィンの質問に、ミザエルが得意げに答えた。





【TF-その122】





 海野幸子は落ちこんでいた。ウィンの成長には感心するも、悔しさは収まらない。そんな彼女に、混沌邪神の化身が囁きだす。

「勝ちたいのなら、我が手助けをしてやろう」




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

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