スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

遊戯王5D’S-アナザー 男決闘者狩り-前編

「男の魅惑-ケツの中で小便-」通常罠
①:相手モンスターの攻撃宣言時に、その攻撃モンスター1体を対象として発動できる。その攻撃を無効にして、その攻撃力分だけ相手LPを回復する。その後、バトルフェイズを終了する。


 昔書いたSSを、書式などを変えてリメイクしました。5D’SのWRGPの直前辺りが舞台となります。ネタオリカが酷いですので要注意。まとめて別記事に、オリパとして載せておく予定です。旧式のルールで行きます。

 中央公園も深夜となれば、人通りが途絶えるもの。街灯に照らしだされた地面に、巨漢が倒れこむ。海栗のごとき髪をしており、マーカーが両頬に刻まれている。彼は苦悶いっぱいに、顔を歪めだす。モヒカンのマッチョ男が、夜闇を味わうように迫ってきた。レザー・コスチュームからは、鍛えあげられた筋肉を剥きだしにしている。

「ふはははははっ! どうだぁ、男デッキの味は?」

「悪く思うなよ。俺が勝てば、お前を好きなようにできるという約束だからな」

 モヒカンもデュエリストのようだ。左腕に決闘盤を装着している。咆哮をあげて、じっくりと近寄っていく。《大牛鬼》戦術も、全くと断言できるほど通用しなかった。こいつは、あまりにも強すぎる。海栗頭の男は、野太い悲鳴を零した。

「恨むなら、この男デッキを恨みな」



「そのモヒカン男に氷室はやられたわけか?」

 不動遊星は言葉を沈めるしない。牛尾哲は頷く。WRGPが迫ろうとする時期に、とんでもない事件がネオドミノを騒がせているものだ。ガレージの玄関先にて、クロウ・ホーガンやジャック・アトラスも話を聞いていた。

「お前らも既に知っていると思うが、ここ最近、モヒカンが男達を襲っている。デュエルをするだけなら問題は無いんだがな。モヒカンは敗者に抱きついたり、キスをしているんだ」

「げえぇっ。男が男にかよ」

「クロウの言うとおり、男が男にだ。男ばかりが狙われる事件ということで、セキュリティでは《男狩り事件》と名付けている。氷室を含めて、7人のデュエリストがトラウマで寝こんでいる。セキュリティとしても、全力で捜査をしているところだ」

「被害者の半数は、プロデュエリストか。モヒカンという奴も実力があるのだろうな」

「お前らも気をつけてくれ。1人で夜中に出歩くと危ないからな」

「忠告はありがたいけどな。そんな変態野郎なら、このクロウ様が返り討ちにしてやるぜ!」

「氷室を倒したほどの決闘者だ。油断しない方がいい」



「ところで、氷室って誰だ?」

 ジャックの疑問形に、一同が黙りこむ。お前が忘れちゃ、駄目すぎるだろう。3人は心中で突っこんでいた。そこへセキュリティが駆けてきた。30代ほどで眼鏡をかけている。頼りなさそうな表情をしているが、鍛えあげられた筋肉ボディだ。

「日高さん。おつかれさま」

「おつかれさま。捜査は進んでいますか?」

「さっぱりだ。犯人はモヒカンであることしか、証言はとれてねぇ」

「そうですか。被害者が回復するまで、待つしかなさそうですね」

「そうですね。そうだ、日高さん。風間あたりを誘って、帰りに一杯飲みませんか? あそこの店、新人さんが可愛らしくてね」

「すみません。そういうのは苦手で……」

「そうですか。真面目なのは、日高さんの長所ですが。あんまり我慢していたら、欲求不満で変質者になっちゃいますよ」

 牛尾と日高は笑いあう。もちろん、悪意など含まれていない。友人同士の気軽な冗談である。日高は挨拶を済ませると、捜査活動へ戻る。セキュリティは嫌いであったが、クロウは微笑ましいものを感じていた。遊星が尋ねかける。

「あの人は、牛尾の友達か?」

「同僚の日高さんだ。俺が挫折していた頃に励ましてくれた。恩人さ」

「親友なんだな」

「ふっ。よせよ」



 ジャック・アトラスは喫茶店で寛いでいた。ブルーアイズ・マウンテン(3000円)の香りを味わう。カーリー渚は対面席に座り、雑誌や新聞紙を広げている。ステファニーの睨みなど、いつものこと。ぐるぐる眼鏡を通して、資料一式を眺めていく。

「男狩りとか物騒だね。私は女だから大丈夫だけど、ジャックが心配だわ」

「心配などいらん。モヒカンごとき、一瞬で倒せる。俺から出向いて捕まえてくれるわ」

「私も追跡しているかな。中央公園は夜になると、男好きの人が集まるらしいの。阿部鷹和というのが有名人で、ちょっと悪っぽいDホィール整備工。かなりの男好きで、若い男の子をよく誘っているらしいの。きっと彼なら、モヒカンについて何か知っているかもしれないわ」

 カーリーは阿部鷹和の写真を見せた。いい男である。

「男を誘う? そいつが、モヒカンじゃないか?」

「そう断言するのは、どうかと思うけど」

「善は急げだ。俺が安部という奴を捕まえて、白状させてくれるわ!」

 そう大声をあげると、ジャックはホイール・オブ・フォーチュンに乗りこみ、加速していった。彼の背中が小さくなっていく。カーリー渚は呼びかけるも、その声は届かない。支払いを終えてないので、カーリーが3000円を払うはめに。



 ジャックは中央公園を進んでいく。街灯が夜闇に瞬いている。そいつはベンチに腰掛けていた。ツナギを着ている。短髪で鼻筋の通った美丈夫だ。こいつが阿部鷹和か。ジャックと阿部は視線をぶつけあう。ツナギのホックを外していきながら、そいつは声をかけてきた。

「やらないか?」

「何をやるのだ!?」

「そっちの誘いじゃねぇのか。あんまり色っぽく見つめてくるから、ついつい勘違いしてしまったぜ。興味があるのなら、そこのトイレで楽しんでもいいぜ。ノンケでも、ホイホイついてきたら、遠慮なく喰っちまうから気をつけな」

「そういう趣味はない。だが、これではっきりした。貴様がモヒカンだ!」

「男を無理矢理に襲っている野郎のことか。俺はモヒカンじゃない」

「嘘をつくな。貴様もモヒカンも男好きだ。よって貴様がモヒカンだ!」

「その理屈は何だよ? 論理的におかしいだろ?」

「ならば、デュエルで決着をつける!」

「本当に意味不明な野郎だな。よく見たら、元キングで有名なジャック・アトラスじゃねぇか。こいつは面白い。いいぜ。デュエルの相手ならしてやるよ」



『デュエル!』



【1ターン目:阿部】LP4000、ドローフェイズ後の手札6枚

「俺の先攻、ドロー。魔法カード《成り金ゴブリン》を発動する。カード1枚をドローして、相手ライフを1000ポイント回復させる。気持ちよくしてやるぜ」

「《ガチムチ・エンジェル:攻撃力2300・Lv4》を召喚。カード5枚をセットして、ターンエンド」

 ジャックのライフは5000ポイントまで回復した。マッチョな白人天使が飛んでくる。ビキニパンツのみという裸体で、ベリーセクシー。《ガチムチ・エンジェル》もライフ回復効果を有しているようだ。レベル4にしては攻撃力が高い代償として、相手を癒すモンスターか。



【2ターン目:ジャック】LP5000、ドローフェイズ後の手札6枚

(フィールド)
阿部:《ガチムチ・エンジェル:攻撃力2300》が攻撃表示。魔法&罠ゾーンにカードを5枚セットしている。


「俺のターン、ドロー。永続魔法《共鳴波》を発動する」

「《リゾネーター》をシンクロ素材にすれば、カード1枚を破壊できる永続魔法か。こいつは厄介だな。速攻魔法《男の魅惑-僧衣を脱ぐ日》をリバース。《共鳴波》を破壊して、あんたのライフを800ポイント回復させる」


「マジック《コール・リゾネーター》を発動する。《フレア・リゾネーター:攻撃力300・Lv3・チューナー》をデッキサーチ。こいつを召喚するぞ」

「レベル1《バリア・リゾネーター》を手札から墓地へ送り、《パワー・ジャイアント:攻撃力2200・Lv6》を手札から特殊召喚する。レベル5へとダウン!」

「レベル5《パワー・ジャイアント》に、レベル3《フレア・リゾネーター》をチューニング!」

「王者の鼓動、今ここに列を成す! 天地鳴動の力を見るがいい! シンクロ召喚! 我が魂、《レッド・デーモンズ・ドラゴン:攻撃力3000・Lv8》!」

 レベル1をコストにしたので、《パワー・ジャイアント》のレベルは1ダウン。シンクロ召喚を成功させて、ジャック・アトラスはエースを降臨させる。《フレア・リゾネーター》をシンクロ素材としたことで、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は300ポイントのパワーアップ。これが伝説竜というものか。紅蓮魔竜からの熱気を受けて、阿部は目を輝かせている。


「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》で《ガチムチ・エンジェル》を粉砕する!」

「男は度胸。受け止めてやるぜ。罠カード《男の魅惑-ケツの中で小便》を発動。その攻撃を無効にする。《レッド・デーモンズ・ドラゴン》のパワー分だけ、あんたのライフを回復する」

 アブソリュート・パワーフォースを叩きつけようとするも、阿部は跳びあがった。《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を背後から抱きしめて、その攻撃を封じこむ。バトルフェイズまで終了させた。ジャックはライフを8300ポイントまで回復させながらも、呆然としている。こいつは何を狙っているんだ。《シモッチの副作用》によるバーン戦術なら理解できるが。

「貴様は何を考えている⁉ カード2枚をセットして、ターンエンド」


「男を気持ちよくさせる。それが俺の流儀だ。《男の魅惑》でライフを回復させたターン。罠カード《男の魅惑-夏色転校生の祝福》を発動して、2枚ドロー」

「罠カード《男の魅惑-俺が一番セクシー》も発動するぜ。《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を対象として、元々の攻撃力分だけ相手ライフを回復させる」

「エンドサイクといこうか。《男の魅惑》の回復効果にも、危険があるんだぜ。罠カード《男の魅惑-快楽の罠》を発動する。そのセットカード2枚を破壊する」

 ジャックは息を呑みこむ。《オーバー・ゲイン》も《強化蘇生》も潰された。トラップはセットしたターンでは発動もできない。ライフは11300ポイントにも達している。ライフ・アドバンテージは圧倒しているが、実質的には圧されているようなもの。阿部鷹和は実に楽しそうだ。モヒカンは凶暴な決闘者だと聞いているが、こいつは実に穏やかである。



【3ターン目:阿部】LP4000、ドローフェイズ後の手札3枚

(フィールド)
阿部:《ガチムチ・エンジェル:攻撃力2300》が攻撃表示。

ジャック:《レッド・デーモンズ・ドラゴン:攻撃力3300》が攻撃表示。


「俺のターン、ドロー。魔法カード《ソウル・テイカー》を発動する。《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を破壊して、相手ライフを1000ポイント回復させる」

「フィールドを空けたところで、《ガチムチ・エンジェル》でダイレクト・アタック。安心しな。こいつはバトルダメージを与える場合、その数値分だけ相手ライフを回復させる」

 筋肉あふれるボディでタックルをしてきた。ジャックを抱きしめる。男の汗から、薔薇の香りが漂ってきた。それが気持ち悪い。ジャックのライフは14600ポイントにまで押しあげられた。阿部は笑みを浮かべると、プレイを続行する。

「モンスター1体を裏守備表示で伏せる。カード2枚をセットして、ターンエンド」



【4ターン目:ジャック】LP14600、ドローフェイズ後の手札1枚

(フィールド)
阿部:《ガチムチ・エンジェル:攻撃力2300》が攻撃表示。モンスター1体を裏側守備表示でセットしている。魔法・罠ゾーンにカードを2枚セットしている。

ジャック:無し。


「ここまで、ライフポイントを回復させてくるとは。こんな決闘者は初めてだ。俺のターン、ドロー。《インターセプト・デーモン:攻撃力1400・Lv4》を召喚」

「罠カード《男の魅惑-俺が一番セクシー》を発動する。《ガチムチ・エンジェル》の攻撃力分だけ、あんたのライフを回復させる。ライフは16000ポイントを超えたな。ここらで、フィニッシュといこうか。罠カード《男の魅惑-ケツの中でダイナマイト》を発動。このデュエルは引分けとなる」

「これで、おあいこだな。気持ちのいいデュエルだったよ」

 阿部の尻が輝いて、大爆発が起こった。夜の緑地公園は閃光に染められる。互いのライフポイントは0となり、デュエルは終わった。ジャックは阿部を睨みつける。そこへ、カーリー渚が大声いっぱいに駆けてきた。


「ジャック。その人はモヒカンじゃないから。モヒカンが現れた時間に、予備校生といちゃついていたという証言があるから!」



 モヒカンを捕まえられず、その日は終わった。モヒカンの被害者が、数日後に現れた。悪徳金融業を営むガロメである。カツラを外されて、いくつかのキスマークが額についていた。いったい、モヒカンの正体は誰であろうか?





【後半に続く】




テーマ : 遊★戯★王 - ジャンル : アニメ・コミック

コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。